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完全なる結婚【ハーレクイン・セレクト版】

完全なる結婚【ハーレクイン・セレクト版】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・セレクト
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
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著者プロフィール

 ルーシー・モンロー(Lucy Monroe)
 アメリカ、オレゴン州出身。姉の影響でハーレクインのロマンス小説を読み始めた。大学在学中に“生涯でいちばんすてきな男性”と知り合って結婚し、子供が生まれてからは母親としての道を選んだ。十八歳の夏に家族で旅行に行ったヨーロッパが忘れられず、今も時間があれば旅行を楽しんでいる。

解説

エンリコが交通事故で意識不明ですって?知らせを受けたジャンナは車を飛ばし、すぐに病院へ駆けつけた。ジャンナにとって彼は、15歳から憧れ続けている大切な人。富豪となり美女と婚約してしまった今でも想いは変わらぬままだ。ジャンナはその日から不眠不休でエンリコに付き添い、祈り続けた。その甲斐あってか5日後、奇跡が起きる。彼の意識が戻ったのだ。だが、その口から出た言葉は耳を疑うような冷たいものだった。「僕の婚約者が見舞いに来るから邪魔をしないでくれ」追い打ちをかけるように医師からエンリコの下半身に麻痺が残ると聞かされ、ジャンナの張りつめた心は粉々に砕け散った。

■ハーレクイン・ロマンスの人気作家ルーシー・モンローが贈る感動作です。15歳で出会ってから、一途にエンリコだけを想い続けてきたジャンナの切ない心情が胸に迫ります。
*本書は、ハーレクイン・リクエストから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 病室に入ったとたん、警報と共に踏切の遮断機が目の前に下りてきたかのように、ジャンナは足を止めた。見たこともないほどセクシーなブリーフ姿で、リコがベッドの端に座っていたからだ。バージンのジャンナにとっては見慣れない光景だが、リコ以外の男性ならばさほど動じることはなかっただろう。しかし、彼女の目に飛びこんできたのは、まさにリコの下着姿だった。
「わたし……あなたはてっきり……ドアが……」
 さっとジャンナのほうに向けたリコの顔は、意外にも意気揚々としていた。
「リコ……いったい?」
「ずいぶん、言葉に苦労しているようだな」
 ジャンナは無言でうなずいた。
 リコは晴れやかな顔で笑い、勝ち誇ったように銀色の目を輝かせた。「爪先に感覚がある」
 わずかに間をおいて状況を理解するや、ジャンナは彼を抱きしめたくて病室を飛ぶように横切った。そしてたくましい胸に勢いよく飛びこむと、リコは仰向けに倒れた。ジャンナも興奮のあまりわけのわからない言葉を発しながら一緒に倒れこむ。
「思ったとおりよ。あなたならきっと成し遂げると信じていたわ!」
 ジャンナの下で、リコがたくましい体を震わせて笑った。「かわいいジャンナ、それを成し遂げたのは僕? それとも神さま?」
 ジャンナの喉から笑い声がはじけ、彼の笑いとまじり合う。「両方が半分ずつじゃないかしら。いつわかったの?」
「夜明け前に足がちくちくして目が覚めた。その感じは夜が明けるにつれ、感覚になった」
 彼の声ににじむ安堵とないまぜになった喜びに、ジャンナは感激し、気持ちがなごんだ。「ああ、リコ……」
「おいおい、僕の上で洪水を起こさないでくれ」
 ジャンナは潤んだ目でほほ笑み、まばたきをして涙が落ちるのをこらえた。「夢を見ているんじゃないでしょうね。わたし、本当にうれしいわ」彼女は言い訳がましく言い、頭がはっきりしているときなら決してしないこと――キスをした。
 ほんの祝福代わりのつもりだったのに、ひとたび髭のざらつくリコの顎に触れてしまうと、ジャンナの唇はそこから離れるのをいやがった。彼女の心はうずいた。キスを続けたい、彼の肌を味わいたい、首筋をそっと吸い続けたい、と。離れたほうがいいとわかっていても、できなかった。あと一秒だけよ、そのあと彼を放して服を着させるのよ。ジャンナは自分にそう言い聞かせた。
 やがて、ジャンナははっと気づいた。ほとんど何も身に着けていないリコに、自分が毛布のようにべったりと張りついていることに。彼女は半身を起こした。しかしそれは、V字形に開いた彼の腿に脚を押しつけ、スカートをあられもない格好にせりあげる結果になった。膝をつき、彼からそっと離れようとしたが、男性の肌に直接触れるという生まれて初めての経験をしたにすぎなかった。
 ジャンナは呆然とした。
 薄いシルクの下着は、リコの肌のぬくもりと、彼の脚のエロティックな刺激を遮りはしない。ショートブーツとソックスではなく、パンティストッキングを着けてくるべきだった、とジャンナは悔やんだ。それなら少なくとも、彼と直接に素肌が触れ合うことはなかっただろう。爪先から髪の生え際までほてりが広がる。恥ずかしさと官能の喜びに引き起こされたほてりが。「リコ……」
「また言葉が出なくなったね、かわいいジャンナ」物憂げな声におかしそうな響きがまじる。
 今のジャンナは、決してかわいい少女の心境ではなかった。それどころか、この瞬間ほど自分が大人の女に思えたことはない。「ごめんなさい」ジャンナはつぶやき、再び体を離そうとしたが、腰にまわされた二本のたくましい腕に妨げられた。
「君が自責の念に駆られる理由はまったくない。興奮しているのは僕も同じだ」
 それはどうかしら? 彼の興奮は再び歩けるかもしれないという純粋な喜びに根ざしているのに、わたしの興奮には性的なものがまじっている。
 腰に当てられたリコの両手が動き、気づいたときには、ジャンナの顔はリコの顔の真上にあった。
「僕はうれしい」
「わたしもよ」いくら息遣いをしずめようとしても、肺に流れこむ空気の量がオリンピックで競技中の選手並みになっている。
 リコの口もとが緩んだ。「わかるよ」
「本当?」ジャンナは上の空できいた。二人の唇の距離を縮めたくて、その方法を模索しながら。
 ジャンナの気持ちを察して、リコの銀色の目が大きく見開かれ、抑制していた欲望が表面に浮き出た。
「何人の男がこのふっくらとして魅力的な唇にキスをしたんだろう?」
「な、なんですって?」キスの経験が多いかどうか知りたいのかしら? わたしのキスの歴史にリコが興味を持つはずないのに。
 リコが彼女の経験の程度を自ら確かめにかかると、ジャンナの物思いは中断された。体の位置は上でも、唇はリコの唇に引きつけられ、捕虜にされようとしている。いつの間にか、彼の手はジャンナの頭の後ろを支え、顔をしかるべき位置へと導いていた。
 手慣れた様子で唇が重ねられると、ジャンナは思わず唇を開いた。すかさずリコはキスを深め、彼女の口の中を味わった。
 以前はこんなキスが大嫌いだったのに、相手がリコだと、信じられないほどすばらしく思える。ジャンナはふしだらな女のようにリコに向かって体をくねらせた。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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