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ギリシア大富豪の略奪

ギリシア大富豪の略奪


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 スーザン・スティーヴンス(Susan Stephens)
 プロのオペラ歌手として活躍していた経歴を持つ。夫とは、出会って五日後には婚約をし、三カ月後には結婚したという。現在はチェシャー州で、三人の子供とたくさんの動物たちに囲まれて暮らしている。昔からロマンス小説を読むのが大好きだった彼女は、自分の人生を“果てしない、ロマンティックな冒険”と称している。

解説

父が遺した会社を救うため、彼女は非情な億万長者の罠に身を投じた。

リーザが亡き父から受け継いだ会社は破産の危機に瀕していた。立て直そうと奔走する彼女のもとに、ある日支援の申し出が届く。ティノ・ザゴラキス──世界的に有名なギリシア人大富豪だった。ところが彼の真の狙いは支援ではなく、会社の乗っ取りだとわかり、リーザは愕然とした。このままではすべてを彼に奪われてしまう。彼女は直談判するため、ティノが住むエーゲ海の島に向かうが、待ち構えていた彼はリーザに5日間の滞在を許すと、その間にあらゆる手を使って僕を説得してみればいいと挑発する。まるでリーザがその挑戦を拒めないと確信しているかのように。

■健気な頑張り屋のヒロインが、父の会社を救うため、傲慢で冷酷なギリシア人大富豪の5日間限定の愛人に……!?

抄録

 リーザは短く笑った。「アリアナのことは気になるわ。でも、あなたなんて――」軽蔑のまなざしで彼を見る。「くそくらえよ」
 ティノはリーザを下ろし、腕を伸ばして彼女をつかんだ。「わざと汚い言葉を使わなくてもいい」
「あなたには必要よ」
「アリアナとぼくは恋人同士ではない――そう言ったら?」
「うれしいわ――彼女のために。でも、ヴィラには戻りたい。仕事でしか接触はない、と言ったでしょう?」
「だからこんなことはすべきではないと?」
 彼に引き寄せられ、リーザは肺から息を奪われた。ほとばしる感覚に身を任せる。ティノがキスをしたからではない。彼のキスが気に入ったからだ。とてもいい。リーザは動物のように声をあげ、身もだえした。なのに、さらに引き寄せられると、彼が憎くなった。その場にくずおれそうなほど、欲しいと思わせる彼が憎かった。
 ふいにリーザは我に返った。ボンド・スティール社の将来がかかっているのに、わたしは何をしているの? ティノはゲームをしているだけ。リーザが取り乱しているあいだに、彼のスタッフが彼女の会社に群がっている。
 リーザは抵抗を始めた。彼の口や唇や舌にあらがい、彼の手をひっかき、怒りの声を喉の奥から絞り出した。けれど強く抱き締められていたので、息をすることもできない。リーザがこれ以上抵抗できないと思ったとき、ティノは彼女を離して後ろに下がった。
「これでぼくを説得しているつもりか?」
「キスを返すより、ずっと正直だわ」リーザは顔をそむけた。「こんなことをしているのが信じられない。あなたが本当に憎い」
「違う」彼は言い返した。「きみが憎いのは、ぼくがきみの自制心を失わせたからだ」
「言葉の意味くらいちゃんとわかってるわ」
「危険だな、リーザ。憎しみについて、人がなんと言っているか知ってるだろう」
「からかわないで!」
「からかってなどいない」
 リーザは怒って言った。「これから週末まで、こんなことにつき合わされるの?」
「ぼくに、という意味なら、そうだ」
「二度としないで」リーザは警告した。「それにそんな目で見ないで。本気よ、ティノ」
「もちろんそうだろうとも」
 ティノは彼女にとって何が問題なのか知っている。ティノ・ザゴラキスがボンド・スティール社の命運を握っているのだ。リーザは彼のルールで賭けをしなければ、すべてを失う羽目になる。
 彼はリーザをじっと見た。「きみには何が必要か教えてやろうか?」低く、からかうような声で言う。
「いいえ。でも、あなたは言うつもりなんでしょうね」
「きみに“ノー”と言える人間だ。きみの強情なやりかたに歯止めをかける人間だよ」
「強情?」大人になってから、間違いなど犯したことはないとリーザは自負していた。「その仕事には、あなたがふさわしいと思っているのね?」
「そう自覚している」
 皮肉めかしたつぶやきに、リーザの体は欲望に震えた。彼女は欲望と、そしてティノと、闘わねばならなかった。「もうたくさんよ。戻りたいわ」
「だめだ。ぼくたちはギリシア式の交渉を始める」
「なんですって? ギリシア式?」半裸の男女が官能的なポーズをとっている、古代の絵をリーザは思い浮かべた。
「テーブルを囲んで座る前に、互いにちゃんと知り合うんだ」
「ちゃんと知り合う?」リーザは喉を締めつけられるような息苦しさを感じた。「どうして? 知り合いたくないわ」
「そうか。きみの会社にとっては残念なことだ」ティノはかぶりを振った。
「いいえ、ちょっと待って」
 彼は歩くのをやめ、振り返った。「合意するのか? 今日は仕事の話をしないと?」
 リーザはしぶしぶ答えた。「ええ」
「よかった、リーザ」
 まるで彼女が大事なことをなしとげたような言いかただった。
「それほど難しいことではないだろう」
 リーザは彼をにらみつけた。
「きみがもっと素直になるまで、取り引きの可能性はない」
「素直に?」ひどすぎる! 「今度は脅迫しているの?」
 彼は首を横に振りながら、失望を表すかのように舌を鳴らした。
 わたしをからかっているんだわ、とリーザは思った。
「脅迫などしていない。きみがうまく対応すれば、ぼくはフェアになる。だが、きみが強情で意固地なままなら、おとなしくさせなければならない」
「おとなしく? やってみればいいわ」
「ぼくを挑発するのか?」
 信じられないことに、リーザが何をされるか気づく前に、ティノは彼女の体を抱え上げ、膝の上にのせた。だが、それもつかの間で、リーザと素肌が触れ合って火傷したかのように、彼女を地面に落とした。「なんてことだ! きみはぼくを狂わせる!」
 ティノは手で目をぬぐった。何が起こったのか信じられないようだった。リーザも立ち上がりながら信じられなかった。彼をののしっていいのか、笑っていいのかわからなかった。立ったまま互いにじっとにらみ合っていると、リーザは声をあげて笑いそうになった。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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