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イタリア大富豪と臆病な花 モンタナーリ家の結婚

イタリア大富豪と臆病な花 モンタナーリ家の結婚


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・イマージュモンタナーリ家の結婚
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
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著者プロフィール

 レベッカ・ウインターズ(Rebecca Winters)
 アメリカの作家。十七歳のときフランス語を学ぶためスイスの寄宿学校に入り、さまざまな国籍の少女たちと出会った。これが世界を知るきっかけとなる。帰国後大学で、多数の外国語や歴史を学び、フランス語と歴史の教師になった。ユタ州ソルトレイクシティに住み、四人の子供を育てながら執筆活動を開始。これまでに数々の賞を受けたベテラン作家である。

解説

臆病な私を追いつめるように、蔑みの目で責めさいなむ彼……。

デーアは双子の妹の聡明さを心ひそかに羨み生きてきた。最近、想いを寄せていた男性にあえなく袖にされ傷ついたうえ、皮肉にも彼が見初めた相手が妹だったことがわかり、自信を失った彼女は恋に臆病になってしまった。やがてデーアは妹の結婚式に参列することになるが、そこには、彼女に冷たい視線を送る一人の男性がいた――花婿の親友で大手海運会社の御曹司、グイド・ロッサーノ。“ライオンハート”の異名をとる精悍で男らしい彼は、世界の女性たちから引く手あまたの大富豪だ。以前に一度会っただけなのに、なぜ彼は私を冷淡な瞳で見るの?

■両親や妹のように幸せになりたい――そんな切なる思いを胸に抱くデーア。グイドが見せた、いわくありげな視線が脳裏に焼きついて離れませんでしたが、1年後、再会の時は突然にやってきて……。大好評をいただいた2部作〈モンタナーリ家の結婚〉の関連作です!

抄録

 アトリエに戻ってバッグを持ち、受付に向かうと、思わず立ちどまりそうになった。そこにいたのは黒髪の係員ではなく、この数日、何度となく夢に現れたブロンドの男性だった。彼はジュリアナがこれまでにデザインしたオペラの衣装の写真を眺めていた。
 胸元を開けた半袖の黒いシルクのシャツを着て、ベージュのチノパンツをはいている。背が高く、がっしりしたその後ろ姿にデーアの視線は釘づけになった。
「グイド?」かすれた声で呼びかけた。もう二度と電話をしてこないのではないかと思っていた人がそこにいる。
 彼が振り向き、深いブルーの目で彼女の頭のてっぺんから爪先まで見まわした。とたんにデーアの体はかっと熱くなった。「帰る前につかまえられてよかった。僕のビジネスパートナーで昔のチームメイトでもあるセルジオ・コロンボが、月曜日にきみがミュージアムに来ると言って楽しみにしていたのに、きみが来なかったからがっかりしていたよ」
 デーアはかすかに眉をひそめた。「どういうこと?」
「オンラインで注文のあった二枚のポスターをデーア・カラッチョロに送ったのは、セルジオなんだ。だからきみがそのあとミュージアムに来たとき、すぐに有名なモデルだとわかった。セルジオはきみのことばかり話しているよ」
「彼はとても親切だったわ。観客がけんかを始めるかもしれないから気をつけるように注意してくれたの」
「ああ、とてもいいやつなんだ。でも離婚してからちょっと傷つきやすくなっている。どうして月曜日にミュージアムに来なかったんだい?」
「残業になってしまったからだと彼に伝えて」嘘だと見抜かれてしまうかもしれないが、本当のことを話すわけにはいかない。
 グイドは腰に両手を当てて近づいてきた。「日曜日の試合は楽しめたかい?」
「ええ、とても。あなたにサッカーのルールやテクニックを教わっていたおかげで、よけいに楽しめたわ。勝ってよかったわね」
「僕はベンチにいたんだ。きみが来るとわかっていたら、僕のボックスシートに招待したのに」
「大事な試合の最中だもの、チームのオーナーは客をもてなすどころじゃないでしょう」
「それは客によるよ。それに、ポスターのことだって、欲しかったのなら、どうして僕に連絡してくれなかったんだ?」
 デーアは深く息を吸ってから答えた。「あなたに面倒はかけたくなかったから。それにオンラインで注文すれば簡単だし。あれは友だちにプレゼントするために買ったのよ」
「そうじゃないかと思ったよ。疑問が解けたところで本題に入ろう。今日はきみを夕食に誘おうと思ってここに来たんだ。食事につき合ってくれたら、あの恥ずべきタックルを許してあげるよ」
 デーアの体がまたもや熱くなった。目の前のこのたくましい男性にタックルしたなんて信じられない。「あの恥はもう取り返しがつかないわ」
「いつまでも根に持ったりはしないよ」グイドはセクシーな声でゆっくりと言った。「今夜は何か予定があるのかい?」
「ないわ」今度は正直に答えた。「家に帰って食事をして、テレビを見てからベッドに入るつもりだったの」
「テレビを見るのが好きなのかい?」
「名作映画を見るのが私のひそかな楽しみよ」
「今晩はそれを我慢して、僕と過ごしてもらえるかな?」
 デーアの心臓がどきどき鳴りだした。もう二度とグイドに会えないかもしれないと思っていたのに。不安はたちどころに消え、喜びが込み上げてくる。「もちろんよ。でもまず家に帰って着替えないと」
「僕が車で家まで送っていくよ」
「私も車で来ているの」
「だったらきみの車のあとをついていって、アパートメントの前で待っているよ」
「私の車はそこの角を曲がった路地にとめてあるの。着替えはすぐにできるわ」
「よし。帰るまでに何を着るか決めておくといい」
 アパートメントに着くまでデーアの胸はどきどきしどおしだった。バックミラーにグイドが運転する黒のランボルギーニが見えている。
 駐車場に車をとめると、デーアは急いでアパートメントに向かった。グイドはカジュアルな服装だったから、ドレスアップする必要はない。シャワーをさっと浴びると、茶色とクリーム色の細いストライプのシャツドレスを着た。五分袖で、ウエストは紐で調節できるようになっている。それからパールのついたクリップで髪をとめ、小さなパールのイヤリングをした。
 最後に茶色のサンダルをはき、口紅を塗ってからアパートメントを出ると、玄関前にとまっている車に近づいていった。
 グイドが運転席から降りてきてドアを開けてくれた。助手席に乗り込むと、彼がドアを押さえたまま、身をかがめて感嘆のまなざしを向けてくるのを感じた。
「きみは本当にきれいだ」彼の息が頬にかかり、デーアの体を震えが駆け抜けた。
 これまでそんな褒め言葉はあきるほど聞いてきた。けれどもグイドの口から出たその言葉は格別だった。
「ユニフォームを着ていないあなただってとてもすてきよ」
 デーアの大胆で生意気な言葉に、グイドは笑ってドアを閉めると、運転席に戻って車を出した。彼は運転がうまく、ローマの込み合う道路をすいすい走っていく。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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