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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・プレゼンツ スペシャル

もてあそばれた純情

もてあそばれた純情


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・プレゼンツスペシャル
価格:900pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ダイアナ・パーマー(Diana Palmer)
 シリーズロマンスの世界で今もっとも売れている作家の一人。総発行部数は4200万部を超え、ニューヨークタイムズを含む各紙のベストセラーリストにもたびたび登場。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続けている。ジョージア州在住。大の親日家で、日本の言葉と文化を学んでいる。家族は夫と息子の三人。

解説

もてあそばれた心はまだ痛むのに、思わぬ再会に胸が震える……。

母亡きあと、サリーは横暴な父との暮らしに耐えてきた。異様に厳重な警備に囲まれた黄金の鳥籠のような生活の中で、唯一の心の支えは、彼女の身辺を守る元FBIのポールだった。いつしかサリーはたくましい年上の彼に惹かれ、熱い想いをぶつけた。だが、ポールは彼女に甘いキスを浴びせておきながら、さよならも告げずに、ある日忽然と姿を消してしまった。ショックと悲しみに沈むサリーに追いうちをかけるように、彼には妻子がいると父から聞かされ、彼女は打ちのめされた。それからずっと、サリーの心は死んだままだった――3年後、あの日と変わらぬ魅力的な彼の姿をふたたび目にするまで。

■北米ロマンス界の最重鎮ダイアナ・パーマーの長編をお届けします。超人気シリーズ〈テキサスの恋〉の舞台をメインに展開する本作は、まさに“ダイアナワールド全開”のロマンス。年上ヒーローとうぶなヒロインのもどかしくて切ない恋の行方にご注目ください!

抄録

 ポールは部屋の中を歩き回りながら考えていた。昼間のダウンバーストのことを。壊れた車のことを。イザベルが彼の腕の中で欲望をむき出しにしていたことを。
 大それたことは考えるな。彼女は絶対に僕のものにはならない。もしほんの少しでも彼女に興味を示せば、僕は解雇されるだろう。もちろん、僕の代わりが務まるボディガードはいくらもいる。でも、僕ほど姉妹と関わってきた者は一人もいない。僕にとって、彼女たちは家族だ。かけがえのない存在だ。あの二人を守るためなら、僕はどんなことでもする。ほかの男にそこまでの覚悟があるだろうか? 細かいところまで目が届くだろうか? たとえば、モリス。彼はセキュリティ部門の二番手だ。長年ここで働いてきて、姉妹とも友好的な関係を築いている。でも、彼はグレーリングの言いなりだ。ボスの命令に背いたことは一度もない。
 とはいえ、僕の今の仕事に終わりが見えてきたことも事実だ。メリーは高校を卒業した。イザベルはロースクールへ進んだ。それで彼女たちを守る必要がなくなったわけじゃない。誘拐される危険性は残っているし、父親に対する恨みから狙われる可能性もあるだろう。でも、僕はもうここにいられない。イザベルに対する気持ちを抑えきれない。僕たちは互いに惹かれ合っている。このままでは状況は悪くなるばかりだ。いくら否定しても、欲望は勝手に膨張していく。そして、いつか爆発する。
 鼻にそばかすが散るおてんば娘のような顔。金褐色の巻き毛と真っ青な瞳。僕はあれを見ずに生きていけるだろうか? イザベルはいつの間にか僕の心に入り込み、そこに居座ってしまった。でも、彼女は高嶺の花だ。僕たちに未来はない。
 ポールはうなった。暗い窓辺に立ち、防犯灯に照らされた厩舎へ目を向けた。あそこは大丈夫だ。常に三人の男が詰めて、ボスの高価な馬たちを守っている。そして、この家には僕がいる。家の中にカメラはないが、ドアと窓にはマイクが設置され、人の出入りが監視できるようになっている。
 彼は腰に両手を当て、次に取るべき行動について考えた。ボスが帰国したら、辞意を伝えよう。イザベルを、そして僕自身を守るためにはそうするしかない。ボスは予想のつかない癇癪持ちだ。僕は自分がここに来る以前のことはよく知らない。でも、噂だけは耳に入ってくる。僕の欲求不満が原因で、イザベルをトラブルに巻き込むことになったら……。だめだ。それだけは避けたい。
 ドアが遠慮がちにノックされた。一度。そして、もう一度。ポールは眉をひそめ、窓辺から離れてドアを開けた。
 サリーはパジャマの上に厚手のローブを羽織っていた。どう見ても男を誘惑するような格好ではない。
「中に入るつもりはないわ」彼女は目を伏せてつぶやいた。「ただ、あなたに謝罪したくて」
 ポールは彼女を引き入れ、ドアを閉めた。「なんの謝罪だ、ベイビー?」
 彼の優しい声が割れたガラスのようにサリーの心に突き刺さった。「今日……あったことについて。私……私は……」
 ポールは彼女を腕の中に引き寄せると、きつく抱きしめ、温かな喉に顔を埋めた。「君は何も悪くない。あれは僕のせいだ。僕はずっと……。とにかく、自分を抑えきれなかった僕が悪いんだ」
 サリーは身を引き、ハンサムな顔を見上げた。茶色の瞳を探りながら、彼に代わって締めくくる。「ずっと女性を抱いていなかった。そうなのね」
 ポールの顔が強ばった。「ああ」
「ずっとって……どれくらい?」サリーは思いきって尋ねた。
 ポールは荒々しく息を吸った。ローブの袖に両手を差し入れ、柔らかな腕にじかに触れた。「もう何年も」
 サリーの心臓がどきりと鳴った。ポールのような男性が何年もセックスなしでいられるものなの? その疑問を口にする勇気はなかった。しかし、彼女の目が問いかけていた。
「その話はできないんだ」ポールは答えた。「君にでも」
 サリーは彼の顔に刻まれた皺を見つめた。「私……私は別に……」
 ポールは彼女の唇に指を当てた。「そのあとはどうなる? 君の父親がどう考えているか、君も知らないわけじゃないだろう。彼は君を高い地位の男に嫁がせたいと考えている。少なくとも、君と見合うほどの財力を持つ男に」
 ポールは私との未来を考えていたの? サリーの胸が高鳴った。「アマゾンのジャングルに行くのはどう? あそこなら誰にも見つからないわ」
 ポールはくすりと笑った。茶色の瞳に穏やかな光が宿る。「そして、二人して虫に食われ、現地民の射撃訓練の的にされるわけか」
 サリーは顔をしかめた。「ちょっと言ってみただけよ」
 ポールは彼女の顔をとらえ、青い瞳をのぞき込んだ。「ベイビー、君を僕のものにすることはできない」彼はそうささやきながらも頭を下げ、二人の唇を近づけた。「僕たちに未来はない……」
 最後の言葉をサリーは唇で受け止めた。ポールはその唇を開かせ、ゆっくりと舌を差し入れた。一瞬、雷に打たれたような衝撃が走った。強烈な快感に彼は動きを止めた。わずかにためらってからサリーに両腕を巻きつけ、激しく執拗にキスを続けた。
 サリーは何も知らなかった。ただ力を抜き、彼に身を委ねることしかできなかった。キスさえ知らずに生きてきた彼女にとって、ポールがもたらした感覚はあまりにも衝撃的なものだった。


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