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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・デジタル

ようこそ、快感スタジオへ

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発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・デジタル
価格:200pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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解説

見合いがいやで家を飛び出したマヤは、ヨガの看板を見つけ、気を落ち着けようと中へ入った。人けのないスタジオにいたのは、見事な肉体のインストラクター、ヴィクラム。ここでは必要最小限のものしか身につけない決まりだと言い、ブリーフ一枚の自分の姿を指し示した。Tシャツとショートパンツを脱いで、彼と体をからませ合うと考えただけで興奮に胸が高鳴る。でも……。「抵抗しているね、マヤ。なぜだい?」わたしの体内の血は熱くざわめき、乳首が痛いほど固く立ち上がった。ヴィクラムがわたしの背後に回る。彼は長い指でわたしの太腿を開き、両膝をわたしのヒップに押し当て背中の下に体を入れてきた。次の瞬間、固くたかぶった彼の欲望のしるしが背骨に当たるのを感じた。わたしはあえぎ声をもらして全身を震わせ、彼の唇を求めて向き直ろうとした。「だめだ」手首をつかむ彼の両手が腕を這い上がり、汗に濡れた乳房を強く握りしめる。「残りの衣類も全部脱ぐんだ」

抄録

 ヴィクラムだ――ほんの数時間前、わたしの両親の前でソファに腰かけていた、あの人だわ。
 でも、両親の傘の下から抜け出した今、さっきより何倍も魅力的に見える。
 きっとさっきのわたしの失礼な態度を指摘されるだろう。当然だわ、とわたしは覚悟した。けれども、彼の顔には皮肉っぽい表情が浮かぶこともなく、その唇から厳しい非難の言葉が浴びせられることもなかった。ヴィクラムはただわたしにうなずいてみせ、その長い手脚をほどき始めた。
「生徒さんが来た!」顔いっぱいに広がったその笑みがあまりにもまぶしく、わたしは無意識のうちに唇をなめた。「こんな雪の日にはだれも来てくれないかと思っていたよ」彼の茶色の瞳がわたしのキャラメル色の瞳をまっすぐのぞきこむ。目尻にしわが寄り、わたしは彼が返事を待っているのだと気づいた。
「とにかく暖かいところに入りたくて」思ったよりも少し強い声が出た。「寒いのは嫌いだから」
 ヴィクラムは再び笑みを浮かべ、片手をこちらへ差し出した。彼の体のほかの部分はすべて汗で濡れ光っているのに、手のひらだけはさっきと同じようにさらりと乾いて熱い。そのぬくもりは石炉で燃えさかる炎とはまったく関係なく、彼とわたしの肌が触れ合ったところからゆっくりと、でも確実に立ちのぼってくるものだ。下腹部にも熱いものがこみ上げてきて、膝から力が抜けてくる。
「だったらここはきみにぴったりだ」ヴィクラムはわたしの手をやさしく引いてヨガマットへと導いていく。アプリコット色の肌の下でしなやかに動く筋肉を見つめているうち、さざなみのような震えが全身に広がっていった。
 さっきのわたしの失礼な態度についてはとくに何も話すつもりはなさそうだし、さっそくヨガのレッスンが始まるのだろうか。けれども、石炉の正面に敷かれた厚いヨガマットの上に腰を落ち着けると、ヴィクラムは首をかしげてたずねた。
「気分はよくなったかい、マヤ?」こちらを見つめる彼の瞳は、すべてを見通し理解しているかのようだ。
 舌が重く、口がからからに乾いて、まともな声も出そうにない。「ごめんなさい」わたしはようやく口を開いた。「さっきはあんな失礼なことをしてしまって。本当にごめんなさい、ヴィクラム」悪かったという気持ちはうそではない。弁解の余地もない。でもあのときは、本当に追いつめられたような気持ちだったのだ。
 早く結婚しなさい、結婚相手はこの人にしなさい――そんな両親の圧力にはほとほとうんざりだ。わたしはただ、自分の人生は自分で決めたいだけなのに。
 ヴィクラムも同じように感じているのだろうか。けれども彼はそれについては何も語らず、「ヴィクと呼んでくれ」とだけ言った。
 まだ冷たいわたしの手を握っていた彼の温かい手が離れ、体の奥のやわらかいところに落胆の刃が突き刺さった。
「さっきのことなら気にしなくていい。カナダ生まれのインド系二世というのは、いろいろと難しいものだからね」
 そう言うと、ヴィクラムはまたわたしの手を取り、指と指をからめてきた。彼の長い親指がわたしの手首を探るように伸び、包みこんで、薄い皮膚ごしにそっと脈を取る。
「それじゃ服を脱いで、始めようか」
 わたしはぽかんと口を開けた。今、裸になれと言った?
 そんなわたしの反応を見てヴィクラムが笑った。楽しげな、腹に響くような笑い声が心地いい。
「マヤ、ここの室温は四十度以上あるし、湿度も高いんだよ」にっこり笑った口もとに白くきれいな歯並びがまぶしい。あの歯がわたしの肩に食いこんだらどんな感じだろう、と一瞬思い浮かべてみたわたしは、また寒い屋外にほうり出されたかのようにぶるっと身を震わせた。
「ビクラムスタイルのホットヨガを行う場合、たいていの人は必要最小限のものしか身につけないものだよ、そのほうが快適だからね」ヴィクラムはそう続けると、まったく恥ずかしがるそぶりも見せず、ブリーフ一枚の自分の姿を指し示した。
 彼はそのまま、わたしがショートパンツとTシャツを脱ぐのを待っているようだ。この男性の目の前で半裸になり、体をからませ合うと考えただけで興奮に胸が高鳴る――でも、初めて指導を受けるヨガのインストラクターにレッスン一回めでいきなり飛びつくなんて、いくらなんでもたしなみがなさすぎる。
 レッスン二回めならまだ許されるかもしれない。三回めまでがまんできれば理想的だ。
 ばかね、何を考えているの、とわたしはかぶりを振り、やわらかいコットンのTシャツを落ち着かなく引っぱった。「できたらこれは着たままでやりたいんだけど」首をすくめながらそう答えると、ヴィクラムが了解のしるしにうなずいたのが見えた。でも、彼の瞳に浮かぶいたずらっぽい笑みを見ると、それは思い違いのような気がしてきた――シャツは着たままでいいと了解したのは、どうせあとでぼくの手で脱がせるからだ、とでもいうように。


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