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無邪気な誘惑

無邪気な誘惑


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン文庫ハーレクイン文庫コンテンポラリー
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ダイアナ・パーマー(Diana Palmer)
 シリーズロマンスの世界で今もっとも売れている作家の一人。総発行部数は4200万部を超え、ニューヨークタイムズを含む各紙のベストセラーリストにもたびたび登場。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続けている。ジョージア州在住。大の親日家で、日本の言葉と文化を学んでいる。家族は夫と息子の三人。

解説

億万長者の娘マーリンは身分を隠し、自立できるように、屋敷の住み込みアシスタントとして働き始めた。充実した日々を送っていたが、ひとつだけ悩みがある。雇い主の息子で、ハンサムだが冷血漢なキャメロンの存在だ。彼はマーリンのことを貧乏で品のない女と決めつけて侮辱し、顔を合わせるたびに、首にすると脅すのだ。ある日、風呂上がりにくつろいでいたマーリンは、あやまって寝室のドアを開けたキャメロンに裸を見られてしまう。すると彼は、「ぼくを挑発する小悪魔め!」と罵り始めた。

抄録

 キャメロンは首をかしげてマーリンを見つめた。「逃げているのか?」穏やかでありながら悪意に満ちた口調だった。
 マーリンは笑い声をあげた。「身を守ろうとしているだけよ。わたしが他人の言いなりになる人間じゃないってことは、最初からわかっていたはずよ、ミスター・ソープ。わたしは命令されるのが嫌いだし、あなたの命令にしたがうつもりはないわ」
 キャメロンの暗褐色の瞳が、笑いとなにかもっと深く危険なものできらめいた。「ぼくが怖いんだろう? ぼくの客に見せたあの威勢のよさはどこへ行ったんだ?」
「あなたが怖いわけじゃないわ」マーリンは挑戦的にほほえんだ。「距離を置かないと、あなたを押し倒してしまいそうだから。それだけよ」勇気を奮い起こしてまつげをはためかせる。「ああ、ミスター・ソープ。あなたってとてもセクシーよ」
「そう思うかい? じゃあ金を払ってもらう必要があるな」
 くるりと背を向けて立ち去ろうとしたキャメロンに、マーリンは怒鳴った。「なんて人!」
 キャメロンはドアノブに手をかけて振り返り、もう一度彼女を見つめた。「そんな美しい体は初めて見たよ。きみはバージンなのか?」
 マーリンは上掛けを握りしめた。「そう思う?」
 キャメロンは彼女の全身を眺めた。「経験のある女性なら、男に興味を示されただけで逃げだしたりしないものだ。今後の参考までに言っておくが」
 マーリンは髪を後ろに払った。「他人からあれこれ言われたくないわ。とりわけベッドのなかでも死人みたいに冷たい人からは」
 キャメロンは眉を上げた。「ぼくをそんな人間だと思っているのか?」
「あなたをどう思っているか、ここでの仕事が終わる前にレポートにまとめて提出してあげるわ」
 キャメロンは考えこむように彼女を眺めた。「デルとシャーロットはもう帰ったし、ぼくもこれから出かけるんだ。きみのおかげで彼女たちに説明しなければならなくなったよ。ふたりとも、きみは母のためではなく、ぼくのためにここにいると解釈したようだ。誤解をとかなければならない。覚えておいてもらおうか。この家の支払いはすべてぼくがまかなっているんだ。母の分も含めて。つまりきみの本当の雇主はぼくなんだ。今度またぼくを困った立場に立たせたなら、きみが困ることになるぞ」
「ちゃんと協力するわ」マーリンはハスキーな声で言って笑みを浮かべた。
「きっとわかってくれると思ったよ。話しあえてよかった、ジェーン」キャメロンは冷笑を浮かべた。「母のためにせっせと仕事だけをすることだ。そうすればきみとぼくはうまくやっていけるだろう」
「努力するわ」マーリンは約束し、いたずらっぽくほほえんだ。「わたしがあなたの足もとに心を差しだすのを楽しみに待っていて」
 驚いたことに、キャメロンは声をあげて笑った。「口の減らない女性だな」彼はつぶやきながらドアを引き開けた。「きみが違う世界の住人なのは残念だよ、ジェーン・エア。十年前なら、きみの心以上のものを奪っていただろう」
 マーリンは目を見開いた。「十年前?」
「女性はよこしまな心の持ち主だということを思い知らされる前なら、という意味だよ。裏切りがどんなに美しい衣装をまとっているか、アマンダの母親が教えてくれたんだ」キャメロンは両手をポケットに突っこんだ。「ぼくは二度と女性に心を奪われるつもりはない」
「あなたのその言葉を聞いたら、デルはショックを受けるでしょうね」
「デルはいい妻になるだろう。若いし、どうにでも教育できる。服の趣味もいいし、パーティを開いてもちゃんと人をもてなせるはずだ。ビジネスマンの妻としては申し分ないよ。ぼくたちの結婚は実りの多い企業合併のようなものだ」
「でももれなくお母さんがついてくるわよ。彼女は簡単にあなたの言いなりになる人ではないでしょうね」
「彼女はバラクーダのように獰猛だが、ぼくは鮫だ」
 マーリンは言葉を失った。キャメロンは彼女が身にまとっている上掛けを見おろしてから、目を上げた。そのまなざしは、さっき彼がむきだしにした怒りよりも、マーリンをおびえさせた。
「わたしは高圧的な男性が好きじゃないの」
「ぼくを好きになることがきみの仕事の一部だとは思わなかったな」
 マーリンは笑った。「そういえば、違ったわね」
 キャメロンは首をかしげてほほえんだ。「きみは気の強い女性だな、ミス・フォレスト。火薬みたいに燃えあがる。そういった女性がどんなに刺激的か、ほとんど忘れて……」不愉快な出来事を思いだしたように、彼の表情が険しくなった。「きみのために言っておく。ぼくを刺激しようとするのはやめることだ。ぼくを敵に回すと手ごわいぞ。金のために働いているんだから、つまらないことで追いだされたくはないだろう」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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