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プライドと愛と【ハーレクイン・ディザイア傑作選】

プライドと愛と【ハーレクイン・ディザイア傑作選】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイアハーレクイン・ディザイア傑作選
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 キャロル・ディヴァイン(Carol Devine)
 夫と一卵性双生児を含む三人の息子と、コロラド州に住む。寄せ集めのチームでバスケットボールをするか、なくしたスポーツシューズをさがしているとき以外はオフィスにこもり、ロマンティックなヒーローを夢見ている。作家としての受賞経験も多く、'92年にはアメリカ・ロマンス作家協会(RWA)のゴールデンハート賞を、現代短編小説部門で受けた。本作はD−575『美女と野獣?』、D−640『ほんものの我が家』のスピンオフにあたる。

解説

妊娠した私をほうり出しておいて、今度はこの子が欲しいですって?

メグは自分の目を疑った――なぜジャックがここに?彼からはもう長いこと連絡がなかったのに。名門出身のジャックは5年前、メグと激しい情熱で結ばれたあと、必ず連絡するという約束も守らず、彼女を捨て、その後もプレイボーイの名をほしいままにしていた。その彼がなぜ今、よりによって夫の葬儀に現れたの?メグは娘とつないだ手に力を込めた。まさか、この子の本当の父親が誰だか知っているのだろうか。すべて承知で結婚してくれた幼なじみの夫以外、知らないはずなのに……。

■様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、大人気のシークレットベビーがテーマの物語です。傲慢で自信に満ち溢れたヒーロー像が魅力の、2000年に大好評を博した傑作をお楽しみください。
*本書は、過去にハーレクイン・ディザイアから配信された同タイトルのカバー替え版となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

「やあ、メグ、どこにいるのかと思ったよ」ジャックが明かりをつけてバスルームへ入り、ドアを閉めた。
 あまりのタイミングのよさと、よりによって彼がここへ現れたことが偶然とは思えず、メグは腰に手を置いた。「いったい何のつもり?」
「求婚期間さ、忘れたのかい?」ジャックはそう言い、近づいてきた。
 メグは両手を上げ、彼を近づけまいとした。「これでは求婚じゃなくて強要よ。それに早すぎるわ」
「早すぎる?」ジャックは彼女の手をつかみ、手のひらにキスをしながらバスルームの隅へ追いつめた。「プロポーズは受けてくれたはずだよ。ぼくたちは結婚するんだろう?」
「二年後よ、ジャック」メグはうわずった声で言い、彼を押し返そうとした。「この前会ったときに、はっきりさせたでしょう……」
「二年は長すぎる」ジャックは体をかがめ、メグに残されたわずかな空間に押し入ってきた。「一年だって待てるもんか。せいぜい半年だ。六週間で結婚したっていいくらいだよ」
「六週間ですって!」メグは息をのんだ。「頭がどうかしているの?」
「実を言うと、そうらしいよ。きみのせいで」ジャックは無理やり彼女の手を下ろさせ、首筋に鼻をすり寄せた。「それでわかっただろう、メグ? こうすると興奮しないかい?」
「わかったのは、あなたにとってはわたしもわたしの感情もどうでもいいってことよ。まだ公式には婚約していないし、今すぐやめないならこの先も婚約なんかしないわ。さあ、離れて」
 ジャックは離れなかった。体を押しつけ、自分の体重でメグを壁に追いつめた。叫び声をあげればブラムが駆けつけてくれる。でもそれが何の解決になるだろう? もっと時間がほしい。一人きりになり、もっと頭をはっきりさせたい。こんなふうにジャックにつかまえられていては、何もできない。
「あなたとこんなことをするつもりはないわ」メグは低く冷静な声を保とうとした。「もっと適当なときに適当な場所で話し合うべきよ。昼食を一緒にするのはどう? あなたに歩み寄る気があれば、わたしもそうするわ」
「ぼくにはここが最適だよ」
「ジャック、やめてったら」メグははっきり言葉にして頼んだ。暗い池のような熱っぽい目をじっと見据える。「こんなことはやめて」
「何をやめるんだい、メグ?」
「これよ」メグは息苦しくなり、顔をそむけた。しかし、ジャックのかすかな息づかいが髪にかかり、心をかき乱す。長い時間が過ぎた。
「これ?」ジャックはメグの言葉を繰り返し、彼女の耳に熱い唇をつけた。「それとも、これかな?」頬に沿って甘いキスをしながら、首筋を愛撫する。メグの心臓は激しくとどろいていた。
 彼女は目を閉じ、感情を抑えようとした。情けなくてたまらない。アレンに触れられ、体を探られるたびに、今目の前にいる男の愛撫を思い描いていたのだから。夫を愛そうとした。けれど、自分の体をだますには、夫ではない男性に触れられているのだと思いこむしかなかった。
 ジャック。それはいつもジャックだった。
「メグ、震えているよ」ジャックは彼女の頬に手を置き、そこに鼻をこすりつけた。「きみを傷つけたりしないさ。わかっているだろう?」
 彼女が恐れているのは体を傷つけられることではなかった。ジャックの低くかすれた声を、心臓を駆り立て体を熱くする肌の感触を、そして肺を満たす彼の香りを、恐れていた。
 ジャックもそれを承知している。彼はささやいた――きみはこのうえなく美しい、輝いている。まるで偉大な芸術品のようにすばらしく、得がたいものだ、と。そしてキスを浴びせ、顎の線をたどり、鼻の形をなぞり、唇に触れた。
 心がとろけそうだった。
 メグは考えを集中しようと目を閉じた。自分が誰で、何を望んでいるか、はっきりさせなければ。こんなことは望んでいない。こんなふうには。彼とは。こんなやり方でジャックに追いつめられるのはいや。まだ与える用意もできていないものを、奪われるのはいや。
 こんなところに立って顔をそむけ、壁に背中をつけたまま、ふくれ上がった欲望に身を焦がしているのは屈辱的だった。だが、体はぎこちなく反応しはじめる。ジャックを押しのけようとしていた手が、いつの間にか彼のシャツをつかみ、シルクの感触とたがいにまじり合う体の熱さにすがりついていた。
 踏みとどまらなければ。抵抗しなさい。彼の言葉や唇や体や心に圧倒されてはだめ。ケイティのことを思い出すのよ。
「だめよ!」メグは叫び、ジャックを押して脇をすり抜けようとした。だが彼はすぐに追いつき、彼女の腰をつかんで引き戻した。高ぶった体を押しつけてくる。
「来週結婚しよう、メグ」ジャックが耳元でささやく。「おたがいもう待てないはずだよ」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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