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傲慢な億万長者の誤算

傲慢な億万長者の誤算


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 サラ・オーウィグ(Sara Orwig)
 大学で出会った元空挺部隊員と結婚し、オクラホマに住む。彼女の作品は二十三カ国語で翻訳され、全世界で千六百万部以上の驚異的な売り上げを誇る。USAトゥデイのベストセラーリストに登場しただけでなく、ロマンティックタイムズ誌の各賞を受賞するなど業界からも高い評価を得ている。

解説

彼を愛してしまったら、傷つくだけとわかっていたけれど……。

ハンサムでセクシーな不動産王、ニックに強引に週末旅行に誘われ、アビーは思い悩んだ――彼は父親の商売敵。でも、わたしは父とは違う。一度だけなら……。思いきって応じたアビーは、贅沢な船旅や孤島の別荘での歓待に有頂天になる。彼と体を重ねるのは、ごく自然な成り行きだった。だが夢のような週末のあとには、残酷な現実が待っていた。ニックにもてあそばれただけだと知り、アビーは打ちのめされる。さらに、関係を知った父が激怒し、会社を解雇されたアビーはすべてを失って……。

■傲慢なヒーロー像が話題を呼んだ、D−1741『愛なき富豪が授けた命』に続く関連作をお楽しみください。大人気のボス&秘書がテーマの関連最終話へと続きます。どうぞお読み逃しなく。

抄録

 給仕にマルガリータを注文すると、ニックはバラードを踊るためにアビーの手をとった。ふたりは動き始めた。彼の腕に包まれ、アビーの胸はドラムのように高鳴った。
「ニック、本当にすばらしいわ」アビーは踊りながら言った。「まるで楽園にいるみたい」
「きみにここを気に入ってもらえるよう願っていたよ」
「気に入らない人なんているかしら?」アビーは声をあげた。「あなたはわたしが期待していた以上のことをしてくれたわ」
「ぼくも楽しんでいるよ」ニックは彼女を抱き寄せた。
 アビーは彼にキスをしてほしかった。いままでにこれほど興奮したことはなかった。もちろん一緒に踊っている魅力的な男性のせいだ。
「でも、友情は期待しないほうがいいわ、ニック。わたしたちの会社はライバル同士なのよ。その状況はかえられない」
「仕事の話はしないはずだろう? おぼえているかい?」ニックは体を少し離してアビーを見つめた。
「それは難しいわ」アビーは静かに答えた。仕事の話をしないなどと提案するべきではなかったのだ。敵対関係にある会社に所属するふたりに、友情などあり得ないからだ。今夜が終われば、お互いに別々の道に戻らなければならない。一緒の未来などないことを、けっして忘れてはならなかった。
 それからふたりは黙ったまま踊り続けた。アップテンポの曲、ゆったりしたテンポの曲。ニックの腕のなかで永遠に踊っていたいと、アビーは願った。曲が終わって次の曲が流れだしたとき、ニックは腕をほどいてアビーの手をとった。
「休憩するかい? それとも、このまま踊り続ける?」
「踊っていたいわ」アビーは湾を見まわし、錨を下ろしているほかの船の明かりを眺めた。「なぜあなたが懸命に働き続けるのかわからないわ。わたしならこの船で旅に出たりして人生を楽しむのに」
「もしもきみが一緒なら――」ニックはアビーのうなじを指で軽く撫でた。アビーがびくりとするのを見て、彼はほほえんだ。「そうしてもいいな。だがひとりで過ごすのは落ち着かないんだ」
「あら、あなたがひとりでここにいることはめったにないと思えるのは、どうしてかしら?」からかうように、アビーはたずねた。彼女の視線はニックの官能的な唇にとどまったままだ。
「それで、きみにしばらく仕事をさせないためにはどうすればいいんだい?」
「わたしはいま仕事をしていないわよ」アビーは答えた。
「だが、さっき仕事の電話を受けていただろう」
「話は短時間で終わったし、ずっとかかわっているプロジェクトについてだもの、しかたないわ」電話に出なければよかったと思いながら、アビーは軽い口調で答えた。いまかかわっているプロジェクトについて、ニックにはなにも知られたくなかった。
 ありがたいことに、その後ニックは自分の趣味に話題を移し、ふたりは楽しく会話を続けた。そのあと一度座ってマルガリータを味わうと、ふたたびダンスに戻った。
 やがてまたスローな曲になると、ニックは腕のなかにアビーを引き寄せ、ふたりは黙って踊り続けた。魔法にかけられたような今夜は、アビーにとって一瞬一瞬が宝物だった。
 いますぐにニックとキスをしたかった。こんな思いは危険だと自分に言い聞かせたが、アビーがとらわれた魔法は強力だった。ニックの自家用ジェット機もクルーザーも豪華だったが、彼女はなによりもニック自身に心を引かれていた。
 曲の終わりに、ニックはアビーをくるりとまわし、その背中を支えて彼女をのけぞらせた。ニックを見あげるアビーの胸は、ますます高鳴った。
 次の曲はタンゴだった。シャツのボタンをいくつかはずし、袖をまくりあげて踊る彼は、これまでよりさらにセクシーだった。彼とキスをしたいというアビーの欲求はさらに高まった。すでにニックを敵として見る努力は捨てていた。踊り続けるにつれ、アビーの体はますます熱くなっていった。彼女を見つめるニックの瞳にも欲望の炎が燃えている。男性といてこれほどそそられるのは、アビーにとって初めてだった。彼女の視線が無意識にニックの唇をとらえた。
 タンゴが終わると、バンドは休憩に入り、ふたりはデッキの端の手すりのそばに行った。アビーは暗い海面に視線を落とし、クルーザーの船体にあたる小さな波を見つめた。
「こんなふうに過ごしている自分が信じられないわ。ダラスに戻るには離れすぎてしまったわね」アビーは言った。
「どうして戻るんだい?」
 その言葉に驚き、アビーは視線を上げてニックを見つめた。
 ニックはアビーの肩に軽く触れてから、片腕を彼女の腰にまわして引き寄せた。彼の唇がアビーの唇をかすめたと思うと、しっかりと重なった。その瞬間、アビーの欲望は燃えあがり、ニックの首に両腕を巻きつけた。キスが深まり、ニックはさらにアビーを強く抱きしめて舌を絡めた。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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