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恋人はドアの向こうに

恋人はドアの向こうに


発行: ハーレクイン
シリーズ: MIRA文庫
価格:800pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
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著者プロフィール

 ローリー・フォスター(Lori Foster)
 愛に対する確固たる信念をセクシーな作風と切れ味のいい文章で表現し、読者の支持を得ている。高校時代からの恋人である夫と三人の息子とともにアメリカのオハイオ州に住んでいる。小説を書くのは大好きだが、いちばん大切なのは、どんなときも家族だと言う。

解説

セクシーすぎる隣人と過ごす、甘く刺激的な朝と夜……。大人気作家ローリー・フォスター、待望の新シリーズ!

オハイオ州の小さな町に、単身やってきたオナー。家族の愛情に恵まれなかった彼女にとって、今日は憧れつづけたマイホームを手にする記念すべき日だ。修理の必要なぼろぼろの一軒家も、荒れ果てた裏庭も、すべて想定の範囲内。ありあまるほどのフェロモンを発散するセクシーな黒髪の隣人――ジェイソン・ガスリーと出会うこと以外は。彼は一人暮らしの身を心配し、何かにつけ世話を焼こうとするが、オナーは手助けを頑なに拒みつづける。彼女には明かすことのできないある事情があり……。〈ネクストドア・ブラザーズ〉第1弾!

抄録

 彼女をベッドに連れていきたいという思いが、ジェイソンの脳内を駆けめぐった。思いを行動に移す代わりにこう言った。「その先にバスルームがある」
 オナーがおずおずと向きを変えて、ジェイソンの示したドアを開けると、ため息をついた。「心の底からうらやましい」そう言ってなかに消えた。
 ジェイソンは距離を保った。すでに興奮が目覚めていたので、近づくのは危険だった。
 バスルームのなかから声がした。「このシャワー室、いいわね! すごく広い。それにタイルもとてもきれい」
「増築したときに広くした部屋の一つだ」
 オナーが出てきて言った。「あなたってすごくきれい好きなのね。このシャワーなんて一度も使ったことがないように見えるわ」
「毎日使っている」ジェイソンは答えた。
 オナーが笑った。「じゃあ毎回、拭いて乾燥させてるのね」
「ばれたな」
 ジェイソンをよけるようにして、オナーがドアに向かった。「キッチンを見せて。キッチンは家の中心だと言うわ」
 それに安全だ。
 ふたたび廊下を通り、ファミリールームを抜けてキッチンに入った。ダイニングルームにはアーチ型の出入り口が二つあり、それぞれキッチンとファミリールームに通じているので、三つの部屋はつながっていた。
 広いキッチンを歩きながら、オナーはキャビネットや器具や、天然石のカウンターを眺めた。「美しいのね」
 美しいのはオナーだ。庭仕事で少し汗ばんでいるから、なおさら美しいのかもしれない。ポニーテールの後れ毛が休むうなじに、何度も目を吸い寄せられた。
 さっきそこに触れた。いまはそこにキスしたい。
 そこだけでなく、いたるところに。
「全部あなた一人で仕上げたの?」
「ああ」見つめていたのを気づかれた。ジェイソンは首の関節を鳴らし、落ちつこうとした。この調子では、よほど飢えているのかと思われてしまう。もっと悪ければ、女性経験がゼロなのではと思われかねない。「子どものころからの基本的なデザインは残したまま、ただ大きくした。流しはもとのままだ。蛇口は新しくしたが、様式は変えなかった。母はよくここで洗い物をしながら、ホーガンとおれが裏庭で遊ぶのを窓から眺めていたよ」そう言って、新しいアイランドキッチンを手で示した。「だがそのころのキッチンはいまよりずっと狭くて、流しはこっちにあった」
 オナーがゆっくりと流しに歩み寄り、窓の外を見やった。「なんだか目に浮かぶ」
 ジェイソンはオナーの全身を眺めた。うつむいた彼女の優雅な首の線を目で伝い、背中からくびれたウエストにおりて、丸みを帯びたお尻に到達する。
 やわらかな曲線は完璧だ。
 引き寄せられたかのように、近づいてオナーのウエストに両手を当てた。大きなTシャツの上からでも、体の線がわかる。魅惑的なうなじにそっと鼻をこすりつけて、ささやいた。「すごくセクシーだ」
 オナーは驚いたような声をもらしたが、逃げようとはしなかった。
「きみが好きだ、オナー」
 オナーが首を倒していっそう肌をさらけだし、かすれた声で言った。「そうなの?」
「ああ」唇でやさしく耳を愛撫する。「きみもおれが好きだろう?」
「どうしてわかるの?」
 オナーを振り向かせた。その目はとろんとして、やわらかな唇は開いていた。ああ、この唇がほしい。「よくおれを見ている」
「だって、いつも上半身が裸だから」
 なんてかわいいんだ。「それだけか?」ほつれた巻き毛をなでつけた。オナーの髪が大好きだった。やわらかくて細くて、太陽がキスした色の髪。「数軒先のミスター・ウエストブルックは、いつも海パン一枚で芝刈りをしているが、きみが見つめるところは一度も目にしていないぞ」
 ウイスキー色の目にかかっていたもやが晴れて、オナーが笑った。「彼は六十八歳よ。それに……恰幅がいいわ」
「恰幅がいい? 巨大なビール腹を指すやさしい表現か?」
 おどけた顔で、オナーがうなずいた。「常にやさしくあろうと努力してるの」
「おれが怒らせたとき以外は、きみはいつもやさしかったよ。それに、あのときはおれが悪かった」
 今度は怖い顔をして、オナーがジェイソンの胸を指で突いた。「わたしに越してきてほしくなかったんでしょう」
 ジェイソンはオナーの手をつかんだ。「きみの手には負えないと思ったんだ」馬鹿だった。いまならわかる。オナーはジェイソンが知るなかでいちばんの働き者だ。「軽い気持ちでやってきて、ちょっと体裁を整えれば、また売って儲けられると思う人間が多くてな。そういう連中はことの大きさをじきに悟って、売り払う。売れなければ放棄する」
 オナーが小首を傾げてジェイソンを見つめた。「わたしの家もそうだったの?」
「暖房と水道の修理が終わっていて、きみにとってはラッキーだったな」だが冬は苦労するかもしれない。新しい屋根が必要になるだろうから。だがオナーなら自分でそれを察して、自分で対処するだろう。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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