マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクション恋愛小説ティーンズラブ小説

内緒のオフィスラブ〜ライバル部署の恋人と同棲生活始めました〜

内緒のオフィスラブ〜ライバル部署の恋人と同棲生活始めました〜


発行: ヴァニラ文庫ミエル
シリーズ: ヴァニラ文庫ミエル内緒のオフィスラブ〜ライバル部署の恋人と同棲生活始めました〜
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


解説

ライバル部署の期待のエースと秘密の同棲中?
いちゃ甘ダーリンとの社内恋愛は大変ですっ!

真菜と陽介は互いの部署がライバル関係だったばかりに誰にも内緒で同棲中。二人きりで過ごす時間が何よりも幸せだった。しかし、濃密な愛に満たされた日々に事件が起きた! 社内に渦巻く情報漏えい疑惑に真菜は巻き込まれてしまう。悩む真菜を宥めるように、夜更けのオフィスで陽介にエッチないたずらを仕掛けられ、淫らな愛撫に感じてしまい!? (ヴァニラ文庫ミエル)

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

「お帰り、真菜」
「この匂いは……駅前のおざわ軒のシューマイだ!」
 そう叫びながらリビングに飛び込み、キッチンに立つすらりとした背中に飛びつく。
「ただいま、陽介」
「ただいまを言うより、食べ物を当てる方が先かよ」
 笑いながら振り向いたのは、昼間に社員食堂で徳永部長の横に座っていた男──中石陽介だ。
 会社ではライバル同士の部署に所属し、真菜と陽介も期待のルーキーとして張り合う仲。けれども会社を出れば、二人は恋人同士だった。
 どこにでもいる、ただのカップル。
 単純にそうは言えないかもしれないけれど、この家に二人でいる時はそうだと信じている。
「ね、合ってる? おざわ軒のシューマイで」
「おお、正解正解。鼻だけなら、俺よりお前の方が正確だな」
「鼻だけって何よ〜」
「いいから、とりあえず着替えてこいって。腹減ってるんだろ?」
 言われて、渋々彼の背中から離れた。お腹もすいているけれど、彼の愛情も欲しい。なんて言ったら笑われそうだから、言われた通り寝室に入ってスーツを脱ぎ捨てる。
 ダークグレーのスーツとストッキングを脱ぎ、身体を締めつけているものから解放される。そしていつもの着なれたミルクホワイトのスウェットに着替えると、ようやく本来の自分に戻れた気がしてくる。
 リビングに戻ると、ホカホカと湯気を立てたシューマイがお皿に山のように盛られていた。添えられているのは卵とコーンのスープ。簡単にできて美味しいこのスープは、元々真菜が彼に教えた一品だ。
 野菜が足りないのが明らかだけど、忙しい平日の夜ご飯ならこれで充分だ。
「ありがと、陽介。仕事で疲れてるのは同じなのに」
「いや、シューマイ温めただけだし」
 照れくさそうに笑う顔を見ていると、疲れ切った心がじわりとほぐれるのを感じる。どんなに仕事が辛くてもがんばれて、そして家に帰る足取りが軽いのは陽介がいるからだと心から思う。
「うー、美味しそう。お腹すいたぁ」
 いそいそとテーブルにつこうとした真菜の腕を、陽介が不意にぐいっと握った。
「その前に、何かすることなかったっけ?」
「あ」
 二人の間ではいつもの約束事だけど、こう改まって言われると緊張する。真菜は少し頬を赤らめながら、僅かに首を傾げて陽介の顔を見上げた。
「えっと……ただいま」
 小声で言い、背伸びをして彼の唇に軽くキスをする。
 遅く帰ってきた方が、早く帰ってきた方にただいまのキスをする。はっきり約束を交わしたわけではないけれど、いつの間にかこうするのが二人の習慣になっていた。
「おかえり」
 お返しとばかりにぎゅっと抱きしめられ、真菜は目を瞑り陽介の力強い腕の感触を味わった。
 商品開発部の岸と企画部の徳永は、斉味フーズの次世代を担うツートップだ。二人のいがみ合いはいつしか部下たちの間にも浸透してしまっていて、二つの部署はかなり殺伐とした関係になっている。
 そして社長直々にお達しのあったあのコンペ──。
 それがさらに、二つの部署の険悪さに拍車をかけていた。
 ごく簡単な会話でさえ、交わしているのを見られたら何を言われるかわからない。
 真菜と陽介がつき合っていることは、二人だけの秘密だった。
「さ、食べるか」
 お帰りのキスを強請ったのは陽介なのに、なんだか照れくさそうにパッと真菜の身体を離した。ほんのり頬を染める姿を可愛いなんて思いながら、真菜も勢いよく頷きテーブルに座った。
 ほかほかと湯気のたてているシューマイとスープを前に、ごくんと唾を飲み箸を握る。
「いただきまーす♪」
 ひと口噛むだけでじゅわっと肉汁が沁み出すほどジューシーなシューマイ。
「うー……美味しい……っ!」
「相変わらず、めちゃめちゃうまそうな顔で食べるよな」
 幸せを噛みしめニヤける真菜を眺めつつ、陽介も箸を取り食事を始めた。彼は何も言わないが、一緒にご飯を食べるために真菜の帰宅を待っていてくれたのだろう。その気遣いを嬉しく思いつつ、さらにシューマイに手を伸ばした。
「ん〜! 二個目も美味しいっ」
「うん、うまい。やっぱりおざわ軒のシューマイは間違いないな」
「だよねえ。しかも、この味をテイクアウトさせてくれるってのが最高! おうちでアツアツのが食べられるんだもん」
 真菜も陽介も揃って食道楽で、二人の縁を繋げたのは『食べ歩き』だ。
 最寄り駅のすぐ傍にあるおざわ軒は、この辺りではそこそこ知られているが違うエリアにまでは浸透していない。つき合い始めの頃は別の街に住んでいた真菜は、陽介に教えられてこの店を知った。
 多分二人は、味覚の好みが似ているのだと思う。陽介が教えてくれる店にはいつもハズレがない。


本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。