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愛人には幼すぎて

愛人には幼すぎて


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 アン・メイザー(Anne Mather)
 イングランド北部の町に生まれる。息子と娘、二人のかわいい孫がいる。自分が読みたいと思うような物語を書く、というのが彼女の信念である。ハーレクイン・ロマンスに登場する前から作家として活躍していたが、このシリーズによって、一躍国際的な名声を得た。

解説

利用されても、さげすまれても会いたい。初めて知った愛が、こんなに苦しいなんて。

リリーはスペイン人富豪のレイフを見た瞬間から、15歳近くも上の、大人の男性の危険な魅力に心を奪われた。最近、有名な豪邸に越してきた彼は大変なお金持ちらしいが、よくない噂の絶えない人物でもあった。そうとわかっていても、リリーはレイフの誘いを拒めなかった。そして彼に身をまかせ、人生最高の幸せと愛を知った。でも、いったいなぜレイフは私に興味を持ったの?ベッドでひとり目を覚ましたとき、リリーは残酷な答えを知る。彼女のことは遊びとばかりに、彼は前妻に会いに行っていたのだ!

■周囲からの警告も気にせず、自分を信じて年上のレイフに身を捧げたリリー。けれど、レイフはそんな純粋な気持ちをあざわらうように、彼女をベッドに残して姿を消します。愛人にされたと知り、まじめなリリーは傷つきますが、彼を嫌いになるには遅すぎて……。

抄録

「君に退屈なところなんて一つもないよ、|かわいい人《ケリーダ》」レイフの瞳の色が濃くなり、声も低くなって、ただでさえ敏感になっているリリーの神経を刺激した。「だから卑下してはいけない。君をうらやむ女性は大勢いるはずだ。その……なんと言えばいいかな? ああ、そうだ。君の生来の美しさをね」
「大勢?」リリーは唇を噛んだ。「きっとたくさんの女性を知っているんでしょうね、あなたは」
「少しはね」レイフは認めた。これ以上深入りしてはいけないとみずからをいましめ、自嘲するような笑みを浮かべる。「年寄りなんだよ、とどのつまりは」
「私は年寄りとは思わないわ」
「だが、そうなんだ。君よりずっと年上だからね」
 リリーは震える息を吸いこんだ。「私よりもずっと経験豊かだと言いたいのね」
 その言葉を聞いて、レイフは反射的に立ち上がった。まずい、深入りしすぎた。おそらく本人は気づいていないだろうが、リリーの投げかけた誘いが僕の骨身にじわじわとしみこんでくるのがわかる。レイフは彼女を見つめて言った。「もう帰る時間だ、|お嬢さん《ニーニヤ》」わざと子ども扱いしたのは、体の内側で燃えたぎる情熱の炎を抑えこむためだった。「お父さんに伝えてくれ。二、三日じゅうにご所望の古文書は届けると」
 リリーはとまどいつつも、さし出されたレイフの手をとってゆっくりベンチから立ち上がった。「私を追い払いたいのね、セニョール」驚くほど強い口調で言う間も、神経はバイオリンの弦のように張りつめていた。
「いいや、僕は楽しいおしゃべりができたと思っている。だが、さっき君も言ったとおり、マイヤーズが心配しているんじゃないか?」
 リリーが肩をそびやかしたせいで、レイフの目はたちまち彼女のVネックの襟ぐりに吸いよせられた。胸のふくらみと谷間とレースのブラを見ただけで、これほど興奮するとは。まずい、頭を冷やそう。
 リリーはとても魅力的な女性だが、あまりに無防備だ。そんな彼女を、なんの因果か僕は求めている。しかし本人がなんと言おうと、僕から見ればリリーはあまりに未熟だ。
「そうね」リリーがレイフを見つめた。今の僕の言葉をどうとったのだろう? 「少なくとも、ボスは私の意見を尊重してくれるし」
「なんだって?」レイフは噛みついた。「まさか、あんな能なしにどう思われるかを気にしているのか?」
「ボスは能なしなんかじゃないわ」リリーは弁解がましく言った。「い……いい人だし、私たちはと……とてもうまが合うの」
 レイフはぎょっとした。「ひょっとして、あの男を好きなのか? ああ、リリー、傷つけるつもりはないが、君はもっと世間について、特に男について学んだほうがいい」
 リリーはあっけにとられた。「私が男性を知らないとでも――」大人げないやりとりに発展しないよう、あわてて口を押さえる。そのせいで支離滅裂な言葉になってしまった。「たしかに、あまり楽しい経験はないけれど」
「だとしたら、相手を間違えたんだ」レイフはくぐもった声で言った。やりきれない気分の一方で体は硬くなりはじめていたが、ふといやな想像が頭をよぎる。「まさか、君の男に対する評価が低いのは、マイヤーズのせいじゃないだろうな?」
「あなたには関係ないでしょう」リリーはぴしゃりと言った。いったい何様のつもりなの? 「用がすんだなら失礼するわ、セニョ――」
 だが、レイフもがまんの限界に達していた。理性が制止するのをふりきって、立ち去ろうとするリリーの手首をとらえると、温かな肌と激しい脈とかぼそい静脈が指先にふれた。
 かっとなった意識の隅で、彼は公園の奥まった一角に自分たちしかいないのを確認した。
 リリーにキスをして、やわらかそうな唇を味わいたい。分別をかなぐり捨て、〈カルタヘナ・チャーターズ〉を飛び出したときからくり返してきた自戒を残らず破って、レイフはリリーを引きよせた。
 そして、自身への抗議とも安堵ともつかないうなり声をもらしながら、欲求に身をゆだねた。リリーの唇はやわらかく張りがあり、驚くほど熱く、レイフは息をするのも忘れて彼女を抱きしめ、甘い唇をむさぼった。
 リリーはいやがるどころか、積極的でさえあった。呼吸するために唇を離したレイフは、彼女の美しい首筋に顔をうずめ、かすれた声でつぶやいた。「|まいったな《デイオス》」
 だが、リリーが小さくうめいて彼の首に両腕を巻きつけたとき、レイフはあやまちを犯した自分に気づいた。
 こんなに若く未熟な女性にのめりこむとは……。しかし唇にふれただけで僕の全身は興奮し、彼女のぬくもりに包まれたがっている。
 リリーの唇の間に舌をさし入れると、征服感がこみ上げた。だめだ、このままでは自制心が吹っ飛びそうだ。
 情熱の炎に焼きつくされる覚悟をしながら、レイフがリリーの華奢なうなじを両手で包むと、しなやかな髪が指にまとわりついた。もっとキスを続けたかったが、そうすることは許されない。これ以上はだめだ。
 レイフは、リリーのなめらかな頬に押しあてていた唇をもぎ離した。「まったく、どうしてこんなまねを」
 未練をふりきって一歩しりぞき、リリーのとまどったまなざしから顔をそむける。
「今のうちに警告しておく。これ以上、僕には近づかないほうがいい」そして、かすれた声でつけ加えた。「次はこんなに……やさしくはできないだろうから」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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