マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ディザイア

ナニーが恋した傲慢富豪

ナニーが恋した傲慢富豪


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 未評価
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 テレサ・サウスウィック(Teresa Southwick)
 日々発展がめざましい街、ラスベガスに夫とともに暮らしている。少女のころから読書が大好きだった。フルタイムの作家になる夢が実現し、無上の喜びを感じている。お気に入りは、ジャスミンの香り、浜辺の散歩、屋根に当たる雨の音、そして何よりもハッピーエンドだという。

解説

彼にはお金が、私には愛がある。だから、彼への想いは知られてはだめ。

保育士のリビーのもとに、その日届いた悲報――リビーに5歳の愛娘モーガンを預けて旅立った親友夫妻が、不運にも異国で命を落としたというのだ。あろうことか夫妻が法定後見人に指定していたのは、傲慢で軽薄なプレイボーイ、ジェスだった。ラスベガスで最も裕福でハンサムな実業家のジェスを親友夫妻の結婚式でひと目見た瞬間、リビーは彼に夢中になったが、思わせぶりな言動をとるだけで、彼が誘ってくることはなかった。一度も。あんな遊び人にモーガンを託すわけにはいかないわ。リビーはモーガンのそばにいるため、ナニーになることにするが……。

■ナニーと億万長者の雇い主の恋を描いた、D−1727『ボスとナニーの契約結婚』の関連作。ずっとつれないそぶりだった憧れの大富豪の屋敷でナニーとして暮らすことになったヒロイン。でも、やはり彼は冷たくて……。切ない恋心が胸に迫る逸作です。

抄録

「ジェス?」
 ガラステーブルの上のライトがついて、籐の椅子におさまっているジェスが目に入る。彼はクリーム色のクッションの上に座っていた。
「何も問題ないかい?」
「ええ」
「そうか。よかった」
「座ってもいい?」
 ジェスは一瞬ためらったのち、いいよと答えた。
 すぐ隣に同じ籐の椅子があったので、リビーは腰をおろした。奥行きの深い椅子なので、背中をもたせかけたら足が床から浮いてしまいそうだった。だが、脚の長い彼はまったく問題ない様子だ。
 ジェスは夕食前に着替えていた。ジーンズをはき、コットンのシャツの上に紺のセーターを着ている。
 リビーは彼のほうを向いて言った。「それで、夕食はどうだった?」
「最高においしかったよ」
「本当に?」
「今まで食べたもののなかでいちばんの味だ」
「ということは、過去にもチキンナゲットを食べたことがあるのね?」
「あるよ。しばらく食べてなかったが」
「ずいぶんたくさん食べたのね」
「モーガンは気づいたかな?」
「彼女の好物をけなしたことを償うために、あなたがものすごい量を必死で口に詰めこんだことに?」
「ああ」
「いいえ」
「はっきりさせておきたいが、僕はべつにけなしたわけじゃない。冗談だったんだよ」
「モーガンは五歳なのよ」リビーは眉根を寄せてジェスを見た。「世界的に有名なシェフや料理のことは知らないわ」
「それもそうだな」彼が腕を組み、窓の外を見つめる。
「でも、あなたがモーガンのつくったかぼちゃをほめたのには感心したわ」
「勘弁してくれ」今度はジェスがしかめっ面になった。「僕はひどいほめ方しかできなかった」
「高価な冷蔵庫にマグネットがついているのを見てパニックに陥らなかっただけでも偉いわ」
「一瞬、パニックを起こしそうになったよ」
 リビーは笑い声をあげたが、笑っても気持ちは明るくならなかった。私はジェスのことをほめたたえ、彼の魅力や自虐的なジョークに魅了されるためにここにいるのではないわ。
「でも自分を抑えたのね」
「ふざけて何か言おうかとも考えたけどね。モーガンが、おしおきをされると勘違いしちゃいけないと思ってやめたんだ」
「大げさだわ」
「たしかに」ジェスが息をついた。「もうわかっていると思うが、僕は子供と話すのが得意じゃないんだ」
「何事も練習よ。外国語を学ぶときと同じだわ。モーガンに質問すればいいの」
「何を?」
「彼女のいちばん好きな色は?」
「ピンクだろう。それから、ラベンダー色」
「あなたがまだ知らないことをきけばいいのよ。たとえば、幼稚園で何をしたかとか」
「もう君がきいただろう?」
「紙のかぼちゃをつくったのはわかったわ。次は、それをつくった理由をきくのがいいでしょうね。お化けや海賊じゃなくて、なぜかぼちゃなのか」
「おそらく、いちばんハロウィンらしいからだろう」彼が肩をすくめた。
「ええ、そうね。でも質問すれば、あなたがモーガンに興味を持っていることが示せるし、モーガンが話をするきっかけにもなるわ。おのずと次にするべき質問もわかってくるはずよ」
「おのずとって……誰にでもわかるのかい?」
「ええ」
「それが間違いなんだよ、リビー。僕は次に何をきいたらいいのかわからないんだ」
「あなたが庶民じゃないってことを忘れていたわ」リビーはため息をついた。「ハロウィンに子供たちが仮装をして、お菓子をもらって回るのは知っているわよね?」
 ややあって、ジェスは何か思いついたような目つきになった。「ということは、次の質問はハロウィンにはどんな仮装をしたいかってことか?」
 彼女は笑った。「お見事だわ」
「ほめられるほどのことじゃないよ」
「さっきモーガンを寝かせながら、ふたりで話をしていて――」
 ジェスが慎重な目つきになった。「君がここに来たのは、モーガンがまた何か心配ごとを抱えているせいだね」
「モーガンが思い出したの。あなたが彼女の部屋を模様替えするって言ったことを」
「そうか」
「部屋に彼女らしさが出れば、きっとここに早くなじむことができると思うわ」
「たしかにそのとおりだ」
「よかったわ。じゃあ、あなたとモーガンが買い物に出かける日を決めないとね」
 彼がかぶりを振った。「僕は彼女の好みに口を出すつもりはない。ほしいものをなんでも買ってやってくれ。請求書は僕に回してくれればいい」
「一緒に買い物に出かければ、モーガンのことがいろいろわかるわ。質問もたくさんできるし」
「やめておくよ」
「モーガンと一緒に選びたくないの?」
「その必要はない」
「たしかにね。でも、さっき言っていたように、会話のきっかけをつかむことができるじゃない。あなたはモーガンと一緒に暮らしているのよ。彼女の家族なの」
「それは違う」
「あなたはモーガンの後見人でしょう?」
「僕はモーガンが何不自由なく暮らせるようにするつもりだ。だからといって、家族とは呼ばないでくれ。家族がどういう振る舞いをすべきなのか、僕にはわからない」ジェスが憂いを含んだ瞳でリビーを見た。
「ベンとチャリティはそう思っていなかったわ。そうじゃなければ、あなたを後見人に指名しなかったはずよ」
「僕の過去を考えると、彼らの判断に疑問を抱かざるを得ないな」
「いったい何があったの?」


*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。