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秘密の一夜【ハーレクイン・ディザイア傑作選】

秘密の一夜【ハーレクイン・ディザイア傑作選】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイアハーレクイン・ディザイア傑作選
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 バーバラ・マコーリィ(Barbara McCauley)
 これまでにシルエット・シリーズから二十冊以上の作品を出し、そのすべてがウォールデン・ロマンス・ベストセラーリストに載っている。RITA賞受賞歴もあり。ロマンスの魔法を信じさせてくれ、それを小説に書かせてくれるハンサムな夫と南カリフォルニアに住む。根っからの本好きで、現在でも暇さえあれば読書をしてロマンス小説への愛を養っている。

解説

5年前の夢の一夜が授けた新しい命。だが、再会した彼は私の顔さえ忘れていた。

名うてのプレイボーイ、ニック・サントスは、食料品店ですばらしい美女を見かけ、思わずあとを追った。こっちを向いてくれ……。ニックの祈りが通じたのか、彼女が振り向いた。その女性と目が合った瞬間、ニックは彼女を落とすことを心に決めた。マギーは食料品店の真ん中で凍りついた。ニックが町に帰っていたなんて。しかも魅惑的な笑みを浮かべ、こちらに向かって歩いてくる。学生時代、地味だったマギーにはニックは憧れの存在でしかなかったが、5年前、思いがけず彼と一夜を過ごし、新しい命を宿した。でも、彼はその事実を知らない。私が誰かも覚えていないのだ……。

■様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、RITA賞受賞歴を誇るベストセラー作家、バーバラ・マコーリィ。大人気のシークレットベビーがテーマの物語をお楽しみください。
*本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品の傑作選となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 木綿の仕事用バッグをバスルームのカウンターにのせ、小型テープレコーダーを取り出すと、マギーはスイッチを入れて、咳ばらいをした。「テスト、テスト。ただいま、マイクのテスト中」彼女はレコーダーに向かって話した。それから録音状態を確認し、もう一口シャンパンを飲んで、目を閉じた。
 マギーは目を開けて、鏡に映った自分を見つめた。口紅を塗ったり、乱れた髪を整えたりすることはできる。ただ、化粧品やヘアスタイルのことになると、どうしたらいいのか、わからなくなってしまうのだ。これまでマギーにとって、そういったことは意味のないことだった。だが、それが突然、とても意味あることに思われた。
 といって、今はどうしようもなかった。ため息をついて、眼鏡をはずし、冷たい水で顔を洗おうと蛇口をひねった。水が上に噴き出し、マギーをびしょ濡れにした。マギーはあわてて蛇口を閉め、水をとめた。アロハシャツの男が見てほしかった箇所を発見したらしい。
 うめきながら、マギーはジャケットを脱ぎ、眼鏡といっしょにバッグにしまって、カウンターと床の水をハンドタオルでふいた。もう行こう。
 残りのシャンパンを飲みほし、大きく息を吸うと、彼女はバスルームから出た。
 誰かが寝室と居間の間のドアを閉めたらしく、寝室は真っ暗だった。スイッチの場所がわからなかったので、手さぐりで広い寝室を進んだ。コーナーのカウチ、事務用の椅子、キングサイズのベッド。
 男の胸。
 ぎょっとして、マギーは悲鳴をあげながら、ベッドに倒れこんだ。
「悪い。脅かすつもりじゃなかったんだ」男はベッドの端にマギーと並んで腰かけた。「君がここにいると思っていたよ」
 ニックだ! マギーは息がとまった。彼には私が見えているの? 私が誰だかわかったの? ニックの腿が腿に押しつけられ、マギーの脈拍が乱れた。
「そうなの?」マギーの声はか細くて、息切れしているように響いた。
 ニックがマギーに腕をまわした。「僕に会いたがっているって聞いたからね」
「え、ええ……そうなんだけど」なんてお利口さんだこと、とマギーはうんざりした。プロらしい、洗練されたせりふはどこへ行ったの? 「パーティのおじゃまはしたくないわ」
「みんなは向かいのスイートルームへ移動したよ。フットボールの試合があって、向こうの部屋のテレビのほうが大きいから」
「そう」マギーの声は張りつめていた。「大きいほうがいいでしょうね」
 ニックが笑った。その深みのある声はベルベットのようにマギーの肌を撫でた。熱い電流のようにニックの指がマギーの腕から肩へとすべり、彼女の髪をからめた。「髪を伸ばしたんだね。とてもいいよ」
 私の髪のこと? 少なくとも七年は会っていないのに、ニック・サントスが私の髪に気づいたの? 彼がそばにいて、触れられたことで、頭の中のざわめきはひどくなった。背中を撫でられると、体がふるえる。「ありがとう」
「肩の力を抜いて」ニックがささやき、マギーは耳に吐息を感じた。「そんなに緊張しなくていいよ」
 ニックのかすれた声とセクシーな響きに、マギーの背筋はぞくぞくした。「緊張していないわ」嘘だった。「でも、お忙しいのはわかっているから……あの、じゃあ、始めましょう」
 ニックはくすくす笑ってから、指先でマギーの頬に触れた。「いつも笑わせてくれるんだね」
 ニックはなにを言っているのだろう、とマギーは思った。彼には挨拶以上の言葉をかけたことはないのに。
 だが、ニックの唇がマギーの唇と重なり、彼が両腕を彼女の体にまわしてベッドに倒れこむと、マギーの頭からすべての思考は吹き飛んだ。
 キスなら二回、経験していた。一度は十年生のときにケビン・ハッチャーと、二回目は大学二年のとき、アメリカ史の授業で隣に座ったブライアン・ホイットマンとだ。でも、どちらもシャンパンと欲望の味はしなかったし、どちらもマギーを大混乱させるようなこともなかった。今度のキスと比べたら、燃えさかる炎地獄に対する火花のようなものだった。
 ニックの腕に力が入り、マギーは炎の中にとけていった。心の奥のほうで、そんなことをしてはいけないという声がしたが、彼女はその激しい炎に身をまかせた。
「ニック」マギーはあえいだ。ニックは彼女の顎から首へとキスの雨を降らした。「私は……」
「しいっ」ニックはマギーの耳たぶを軽く噛み、その裏側の感じやすい場所を見つけた。「ただ、感じればいいんだよ」
 彼の言うとおりだった。とてもすばらしい感じだ。マギーが今までに経験したどんなこととも違うし、こんなことはこれから二度と経験しそうもなかった。いったい何年、こういう夢物語を見てきただろう。どうして拒まなくてはいけないの? 私は二十四歳の大人だわ。男性といっしょにいるというのが、ほんとうはどういうことなのかを知ってもいいころじゃない? しかも、ここにいるのはただの男性じゃない。ニックなのよ。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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