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無垢な家庭教師は貴公子に溺愛される

無垢な家庭教師は貴公子に溺愛される


発行: ヴァニラ文庫
シリーズ: ヴァニラ文庫
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
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解説

もう一度聞くぞ。何をしてほしい?
年上の教え子(貴族令息)に強引に迫られて……

家計の助けにと大金持ちのブルーム家の息子の家庭教師になったミレーヌ。その息子、エルベールは、頭はよいのに勉強嫌い。難問を解けたら褒美をくれという彼に頷いたミレーヌは、毎回淫らな行為をされることに。「どうした? 気持ちいいのか?」ダメだと思うのに、続きを望んでしまう心。お互いに惹かれあう二人の行為は徐々にエスカレートして!?

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

「わたしはあなたが好きだけど、その前に家庭教師としての仕事をちゃんとやりたいんです。だから、きちんと丁寧に教えるし、丁寧な言葉を使うし、勉強以外の会話はしません。それでも、あなたとおなじ空間にいられるいま、とても幸せだと感じてます。それが不満なら、わたしは明日からここには来ません」
 だれもいない、二人だけの空間。
 そこで真面目に勉強を教えられる自信がなかった。
 だって、これは初めての恋なんだもの。自分がエルベールを前にしてどうなるのか、それすらわからない。
「俺も好きだよ」
 エルベールはにこっと笑う。みんなが言う、天使の笑み。
「そして、真面目に勉強しないとこの家を追い出されるから、ちゃんとやる。それでいいんだな?」
 ああ、よかった。わかってくれた。
 ミレーヌは、ほっとした。
 お茶の時間は、きっと、ミレーヌと話したいがために作ったのだろう。でも、それはミレーヌも嬉しい。一時間ほどたあいもない話をして、おたがいのことを知って、そして勉強に戻る。
 数学の問題を解かなかったのは、じゃれあいみたいなものがしたかったから、とあとから聞いた。
 ミレーヌが困っている顔がかわいくて、ずっと見ていたかったのだ、とも。
 そして、順調に勉強が進み、これだとちょっとぐらい寄り道しても大丈夫かな、とエルベールが考えたのか、状況はどんどんとんでもないものになっている。
 おっぱいぐらいは触らせろ。
 それは、エルベールの意地悪とかではなくて、たぶん、深刻な欲求なのだろう。ミレーヌにはそれがないからわからない。
 そんなことをされたからといって、きらいになるわけがない。
 会うたびに好きになる。出会って二ヶ月半で、ミレーヌの思考のほとんどがエルベールのことで埋まっているぐらいだ。
 だけど、この恋は叶わない。それも知っている。
 だって、わたしたちは身分がちがう。
 エルベールはかならず、大学に受かる。ブルーム家を無事に継ぐことができて、ふさわしい身分の相手と結婚するのだ。
 ミレーヌのことは、そういえば、昔、家庭教師をしてくれた子を好きになったな、という思い出としてしまっておかれるだろう。
 それでもいい。
 たった一年間でも、エルベールの隣にいられればいい。
 そして、おたがいに恋をした証として、家庭教師の最後の日にエルベールと結ばれたい。
 そんなささやかな願いすら、エルベールは許してくれそうにない。
 だって、このままだとおっぱいを見られてしまう!
 だからといって、この場を切り抜けるために、きらいだなんていううそはつきたくない。
 絶対に。
「きらいになんかなってないけど、わたしたち、まだキスもしてないのよ! なのに、なんで、羽ペンで…」
 乳首、という言葉は恥ずかしくて出せなかった。
「よし、わかった。じゃあ、キスをしよう」
「…え?」
 ミレーヌは目をぱちぱちと瞬かせる。
「そうだ。俺たちはキスもしていない。さすがに、それは順番がおかしい」
 よかった。
 ミレーヌはほっとする。
 どうやら、今日はごほうびから逃れられそうだ。
「おいで」
 エルベールはミレーヌの肩に手を置いて、そのまま、ぐっと引き寄せた。エルベールの端整な顔が近づく。
「ミレーヌはかわいいね。この茶色いふわふわの髪も、おなじく茶色い、くりっとした目も、少し低めの鼻も、ピンク色で大きめの唇も、本当にかわいい」
「あり…がとう…」
 ミレーヌは真っ赤になった。
 ミレーヌは、自分が美人じゃないことは知っている。だけど、こうやって、かわいい、と言われるのは嬉しい。たぶん、かわいくないことはないんじゃないかな、と自分でも思っているから、よけいに。
「そういえば、ずっとキスしたかったんだ。それを、おっぱいに気を取られて忘れてた」
「ひどい」
 ミレーヌは軽くエルベールをにらんだ。女の子にとっては、おっぱいを揉まれることよりもキスのほうが、よっぽど大事だ。
「だって、ミレーヌのおっぱい、すっごくやわらかくて触り心地がいいからさ」
 家庭教師のときとちがって、エルベールの言葉も甘くなっている。
 それが、すごく嬉しい。
「でも、そうだね。キスが先だったね」
 エルベールが、ちゅっ、とミレーヌにキスをした。
「どう?」
「…わかんない」
 だって、いきなりだったんだもの。やわらかいものが唇に触れた、ぐらいだ。
「そうか。じゃあ、もっとゆっくりね」
 エルベールの顔がまた近づいてきて、今度はミレーヌが認識できるぐらいゆるやかな速度で唇が触れあった。ちゅっ、ちゅっ、と音を立てて、エルベールがミレーヌの唇を吸う。
「ふっ…んっ…」
 ミレーヌの唇から、そんな声がこぼれた。
「どう?」
「キス…しちゃったね…」
 ミレーヌは、にこっと笑う。
 大好きな人と、初めてのキスをした。
 この日を、ミレーヌは絶対に忘れない。
 エルベールと会えなくなっても、覚えてる。
 さっそく、今日の日記に書こう。
 どれだけ嬉しかったか。どれだけ幸せだったか。
 たくさん書いておこう。
「かわいい、ミレーヌ」
 もう一度、エルベールが長いキスをした。唇を離して、こつん、と額をくっつける。
 ミレーヌは微笑んだ。
 幸せで幸せで、笑顔しか作れない。

本の情報

形式

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