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いつか愛になる日まで

いつか愛になる日まで


発行: ハーレクイン
シリーズ: MIRA文庫
価格:800pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ローリー・フォスター(Lori Foster)
 愛に対する確固たる信念をセクシーな作風と切れ味のいい文章で表現し、読者の支持を得ている。高校時代からの恋人である夫と三人の息子とともにアメリカのオハイオ州に住んでいる。小説を書くのは大好きだが、いちばん大切なのは、どんなときも家族だと言う。

解説

友達以上、恋人未満。一度のキスが危うい関係を変えて……。大人気作家が贈る、話題沸騰の人気シリーズ!

オハイオ州の小さな町でダイナーを切り盛りするバイオレット。町のマドンナとして愛され、誰に対しても分けへだてなく接する彼女だが、唯一、悪名高いホーガン・ガスリーだけは話が別だ。妻を亡くしてから自暴自棄になり、生まれ持ったフェロモンを駆使して放蕩をつづける彼――バイオレットはそんなホーガンに手厳しい態度を崩さなかったが、それは、激しく彼を求める自分から目をそむけるためでもあった。しかし、友達以上恋人未満の危うい関係は、ある出来事から大きく狂いはじめ……。〈ネクストドア・ブラザーズ〉完結編!

抄録

「わかってる。ちょっとおしゃべりしたいんだろう?」ホーガンは玄関の鍵を確認して、自分もソファに腰かけた。「そうしたいなら、あと一時間くらいは起きていられる」
 バイオレットは彼を見つめた。日焼けした胸板は魅惑的な熱を放ち、胸毛は手触りがよさそうで、自分を抑えるのが精一杯だ。
 そんな気持ちを読み取ったのか、あるいは女性をよく知っているだけか、わからないが、ホーガンがそっと言った。「それとも少し寄り添っていたいか?」
 バイオレットはゆっくりと浅く息を吸い、打ち明けた。「そうかも」つらくてたまらなかった。寄り添うのは、お風呂よりもパンケーキよりもすてきに思えた。
 ホーガンはからかわなかった。低くやさしい声で尋ねた。「このソファがいいか? それともベッドにもぐりたいか? どちらにせよ、いい子にしていると約束する」
 だけどわたしはいい子にしていられるだろうか。こうして五十センチ離れて座っていても、強く意識して肌がざわつく。ソファの背もたれを見た。このソファは狭すぎる……。
 返事を待たずにホーガンが立ちあがった。「おれが決めよう」片腕をバイオレットの脚の下に通し、やすやすと抱きあげた。「そうすれば、きみは長々自問自答しなくてすむ」
 バイオレットは降参して、たくましい肩に頭をあずけた。「あとであなたを呪うかも」
「おれも大人だ」言いながら、廊下を歩きだした。「しっかり受け止める」
 ああ、この男性ならなんでも受け止められるだろう。自分がどんどん弱くなっている気がした。もはや強さを保てない。
 寝室に入ると、ホーガンはかかとでドアを閉じて、ベッドに歩み寄った。けれどバイオレットをおろそうとはしなかった。見おろされているのを感じたが、怖くて目を合わせられなかった。これほど近くては。彼の唇がすぐそこで、ベッドが背後にあっては。
 すでにじゅうぶん刺激的だった。こんなふうに強さを見せつけられて、体の熱を間近に感じて、このうえない香りに包まれて。石鹸と陽光と、男性の香りだ。
 ホーガンがそっとバイオレットを床に立たせた。それから、もう何度もそうしてきたかのように自然な手つきで、バイオレットの部屋着のベルトをほどき、急ぐことなく肩から脱がせた。
 バイオレットはたくましいむきだしの胸板に視線を据えたまま、先ほど着替えたTシャツ一枚でその場に立っていた。これはサイズがぶかぶかだから、より肌を覆っているけれど、それでも黒のパンティは見えているだろう。
 ホーガンが選んだパンティは。
 人差し指をバイオレットのあごに当てて、ホーガンが上を向かせた。「大丈夫か?」
 呼吸がますます難しくなってきた。病気のせいだけではない。「ここまできてなにもさせないなんて、残酷な女だと思ってるでしょう」
 ゆっくりと浮かんだいたずらっぽい笑みのせいで、いっそうすてきに見えた。「たしかに残酷だな。だが具合が悪いときに一人でいたくない気持ちはよくわかる」ひたいにキスをした。「そして、おれがここにいてよかったと思ってる」
 誘いのようには感じなかった。むしろ安心させようという努力に思えたので、ようやくバイオレットも受け入れた。
 ホーガンが長いあいだ苦しんでいたのは知っている。妻に先立たれ、仕事を失い、人生をひっくり返された。それからしばらく、およそ人間に可能なかぎりみじめな思いを味わいながらも、表向きはなにも異常はないような態度をとりつづけた。
 その強さが好きだった。悲しみに屈するのではなく、前へ進もうとした生き方が。心から妻を愛していたのだろうか。きっとそうなのだろう。何年も一緒だったのだから。
 それでも、裏切り者で嘘つきの女性に関するホーガンの言葉を思い出さずにはいられなかった。あれは、遊び相手のだれかを意味していたのだろうか。そうは思えない。バイオレットの知るかぎり、どの女性も二度めのデートにすらこぎつけられなかったはずだ。
 たしかめたくて、言ってみた。「女性を落とすのが上手なのも納得ね」ホーガンの妻、つまりこの男性をかたくなにさせたかもしれない謎の女性は、極めつきの馬鹿だ。
 ホーガンはただ首を振った。「さあ、ベッドに入れ」よれよれの上掛けを整えてバイオレットを寝かせてから、自分もとなりに横たわり、二人の上にふとんをかけた。
 そのときまで、バイオレットはずっと寒気を感じていた。ところがホーガンと並んで横たわった瞬間、身も心も温かくなった。まだ触れ合ってもいないのに。
 ホーガンが長い腕を伸ばして、ベッドサイドのランプを消した。
 これからどうなるのか、自分はどうしたらいいのかとバイオレットが考えていると、ベッドが沈んでホーガンが体勢を整え、ごく自然に抱き寄せた。「苦しくないか?」
 むしろ天にも昇りそう。バイオレットは咳払いをしてどうにか答えた。「え? ええ」体の前面が、熱を放つホーガンの体の側面にぴったり押しつけられて、たくましい腕が体に回され、しっかりと抱いている。彼の上に片脚をのせたくなったが、じっとしていた。
「なんだか苦しそうだが」
「男性と眠ったことはないの。その……だから、セックスのあと以外では」
「たしかに、なかなかないことだな」


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