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秘蜜のレッスン〜令嬢は甘い嘘に溺れる〜

秘蜜のレッスン〜令嬢は甘い嘘に溺れる〜


発行: ヴァニラ文庫
シリーズ: ヴァニラ文庫
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
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解説

これから俺の従順な生徒になると誓いますか?
秘めやかに行われる、主従逆転の個人授業

社交界デビューを果たした伯爵令嬢ソフィアはある理由から『不完全な淑女』と噂されてしまう。悩んだソフィアは屋敷で雇われることになった使用人ベンに淑女の振る舞いを教わることに。まるで貴公子のような立ち振る舞いで施されたのは、蕩けるように甘い閨のレッスン。目隠しをして連れていかれたのはどこかの豪奢な寝室で……彼は一体何者なの?

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

「え……ここ、で……?」
 ソフィアは周囲を見回す。いくら人目につかない奥まった場所とはいえ、ここは公園の中。いつ誰が来るかもしれない。――実際、つい先程までルーシャスがここにいた。
「大丈夫、こんな時間ですし……誰も来ませんよ」
「で、でも……」
「経験したいのでしょう、男女の営みについて」
 戸惑うソフィアに、ベンは説き伏せるようにきっぱり告げる。
「時に、貴族の男女は公園の隅でこのようにして愛を交わすのです。……先程の准男爵も、そのつもりだったのでしょう」
「あ……」
 つい先刻起きたルーシャスとの一見を持ち出され、ソフィアははっと拳を握りしめる。
「ソフィアお嬢様が知ってさえいれば、あんな危険なことにはならなかった。だから……」
 ベンは少しも逃がさないと言った様子でじっとソフィアを見つめる。
 やがて、ソフィアは陥落した。
「確かに、わたしはもっと人と人とのお付き合いについて知った方がいいのかもしれないわ」
「――そう言うことです」
 諦めた様子で頷くソフィアに、ベンは満足そうに彼女の手を取るとそっとボタンを外して手袋を引き抜く。まずは右手、次いで反対の手を。
 クインズに来てからほとんど外気に触れたことの無いソフィアの手が、心細げに揺れた。
 そんな素肌のソフィアの手のひらに、ベンは再び口づける。
(あ、あ……)
 手の上のキスなど何度もされた経験があるが、ベンの温かい唇が触れた瞬間、ソフィアの肌はぞくりと総毛立った。
 温かくて、柔らかくて、そしてほんのりと湿っていて。その感触は、相手が紛れもなくソフィアと同じ人間であり、そして一人の男性であることをはっきりと意識させた。
(わたし……)
 二度、三度とベンは手のひらへのキスを続ける。
 そのたびに、ベンの唇の感覚はソフィアの意識をかき混ぜる。
(わたし、もしかして……とんでもないことをお願いしてしまったんじゃないかしら?)
「あ……あの、ベン……」
 今更ながら酷く戸惑ったソフィアは喘ぐようにベンに声をかけようとする。
(やっぱり……止めた方が……)
 しかし跪いたまま自分を見上げるベンの瞳の鋭さに思わずその言葉を飲み込んだ。
「従順な生徒でいるようにと言ったでしょう?」
 そう言うとベンは立ち上がりソフィアを見下ろした。
 長身のベンからそうされると、ソフィアは全身を彼にすっぽりと包まれてしまったようで、反論が許されない気持ちになってしまう。
「いい子ですね」
 口を閉じたソフィアの頬に、ベンは満足そうに触れた。そのままソフィアの頬を優しく撫でる。毎日馬の世話をしているベンの手はたしかに硬く無骨なものだったが、その触れ方はどこか上品さすら感じさせるものだった。
(どうして、なのかしら……)
 ベンに触れられるたび、ソフィアの心は不思議と満たされていった。
 ほんの僅かな接触。それだけでソフィアの中にあった小さな不安は、消えてしまっていた。
 このまま永遠にベンに触れられていたい……そんなことを、ソフィアはふと望む。
 ――しかし、ベンはそれだけで終わらせてはくれなかった。
 ふわりと、ベンの大きな手がソフィアの頬を包む。
 目を開けると、自分を真っ直ぐに見下ろすベンのアイスブルーの瞳と視線が絡んだ。
(キス、されるの……?)
 この後に続く恋人たちとの愛の交換にも似た行為を連想し、ソフィアは再び目を閉じる。
 しかしベンの唇はソフィアの唇ではなく、額にそっと落とされた。
(あ……)
 惜しかったのだろうか、それともほっとしたのだろうか。
 自分の中で渦巻く感情が何なのか、ソフィアには分からなくなっていた。
 ベンは先程直したばかりのソフィアの乗馬服のボタンを外していく。
 一つ、また一つと外すたびにきつく締まっていたソフィアの襟元が露わになった。
「――お嬢様の肌は、美しいですね」
「……え」
 ベンの意外な言葉にソフィアの胸は高鳴るが、次の言葉に冷たく凍る。
「――男性は、こういった女性の肌に引き寄せられるものです」
「……そ、うなのね」
(……そうか、ベンは、わたしに男性と女性の関係を教えてくれているんだった……)
 今のは、一般的な例の話であってわたしへの賛辞というわけじゃ無い。
 当たり前のことなのに、その事実にどうしても気持ちが沈んでしまう。
 しかしベンの指が首元をするりと撫でた瞬間、その気持ちはすぐに吹き飛んでしまった。
「あ……ひゃんっ!」
「これだけでも、あなたは男性を誘惑することが可能なのです……」
 ベンの指はソフィアの開いた胸元や首をそっと撫でていく。

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