和書>小説・ノンフィクション>ボーイズラブ小説>オレ様
解説
平凡な大学生・榊原連太郎は突然、襲われた歯痛に生まれて初めて歯科医院へ。腕利きだと評判の歯科医・村瀬一明はスラリとした長身で超絶ハンサム。だが、その本性は他人の苦悶の表情を見るのが無上の喜びという、サディスト=ケダモノだった! 一明の強引かつ巧妙な術策に嵌った連太郎は香港へ連れていかれ……? ケダモノシリーズ第1弾!
※ イラストは含まれていません。
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目次
まるでケダモノ
White temptation
White nightmare
White temptation
White nightmare
抄録
いつの間に意識を失ってしまったのか、それすら定かでない。しかし目覚めたとき、連太郎はまったく見知らぬ部屋にいた。
「ん? …どこ、ここ?」
ベッドの上ということは、寝室らしい。辛うじてそれだけ認識し身体を起こそうと努力するのだが、もぞもぞと身を捩よじっただけだった。
ふと、そんな連太郎に声がかかる。耳に心地よい、バリトンの声。
「私のマンションだよ。だいぶ酔いが回って車の中で寝てしまったから、独断で申し訳なかったがうちに連れてきた。まだ動けないだろう?」
ベッドの傍らにやってきた一明が、自分を見下ろしている。場所の確認ができて安心した連太郎は大きく息をつき、重い瞼まぶたを擦り擦り答えた。
「わりぃ…そーみたいだ」
起き上がろうとしてもまったく身体に力が入らないし、グルグルと回る地球の自転についていけない。
「何か飲むかい?」
そう問われて、初めてひどく喉が渇いていることに気がついた。
「う…ん」
「今、持ってくるよ」
パタンと静かにドアが閉まる音を聞いて、連太郎は再び目を閉じる。意識を現実にとどめておくのも本当に困難だったのだ。
誰かがベッドに腰掛けるギシリと軋む音で、連太郎の意識が少し蘇よみがえる。
だが、起き上がる気力もなくそのまま横たわっていると、優しく身体が抱き起こされ口の中に何か液体が注がれた。冷たいそれを連太郎は目を閉じたままゴクリと飲み下す。
火照った身体を癒してくれる、冷たい喉越し。思わず吐息が漏れる。
「…はぁ…」
なんとも言えない心地よさに、連太郎は注がれるままゴクゴクと喉を鳴らしてそれを受け入れていたのだが、ふと唇に当たっている柔らかい感触に疑問が湧く。
(…?)
ゆっくりと眠い目を開けて確認した瞬間、それがとんでもない事態であることに気がついた。飲み物は直接口から口ヘと、口移しで与えられていたのだ。まるで深い口づけのように。
ゲホ、ゲホッと激しくむせ、
「なっ、何…すんだよっ!」
連太郎は咄嗟に一明の顔を引き離す。
「何って、こうしないとうまく飲ませられないだろう?」
一明は憎たらしいほど平然とそう答え、再び持っていたペットボトルのミネラルウオーターをまた口にして顔を近づけてくる。
「やめ…っ!」
重なる唇と唇。抱き込まれるような姿勢では不利なうえ、抵抗しようにも今はまったく力が入らなかった。簡単に両腕の動きを封じられ、されるがまま受け入れる。
「……くっ…」
飲むのを拒み口から溢れた水が、連太郎の頬を伝って白い喉、そして鎖骨の窪みへと流れた。
口の中の水がなくなると、退くどころか今度はさらに深く求めるように、口内に舌が侵入してくる。生温かいその感覚にゾクリと背筋に何かが走った。
苦しくて何度も咳き込む連太郎の様子にもおかまいなしに、舌の動きは容赦がない。逃げる連太郎のそれを追うように絡ませ、激しく求めるたびにピチャピチャと湿った音を立てる。
*この続きは製品版でお楽しみください。
「ん? …どこ、ここ?」
ベッドの上ということは、寝室らしい。辛うじてそれだけ認識し身体を起こそうと努力するのだが、もぞもぞと身を捩よじっただけだった。
ふと、そんな連太郎に声がかかる。耳に心地よい、バリトンの声。
「私のマンションだよ。だいぶ酔いが回って車の中で寝てしまったから、独断で申し訳なかったがうちに連れてきた。まだ動けないだろう?」
ベッドの傍らにやってきた一明が、自分を見下ろしている。場所の確認ができて安心した連太郎は大きく息をつき、重い瞼まぶたを擦り擦り答えた。
「わりぃ…そーみたいだ」
起き上がろうとしてもまったく身体に力が入らないし、グルグルと回る地球の自転についていけない。
「何か飲むかい?」
そう問われて、初めてひどく喉が渇いていることに気がついた。
「う…ん」
「今、持ってくるよ」
パタンと静かにドアが閉まる音を聞いて、連太郎は再び目を閉じる。意識を現実にとどめておくのも本当に困難だったのだ。
誰かがベッドに腰掛けるギシリと軋む音で、連太郎の意識が少し蘇よみがえる。
だが、起き上がる気力もなくそのまま横たわっていると、優しく身体が抱き起こされ口の中に何か液体が注がれた。冷たいそれを連太郎は目を閉じたままゴクリと飲み下す。
火照った身体を癒してくれる、冷たい喉越し。思わず吐息が漏れる。
「…はぁ…」
なんとも言えない心地よさに、連太郎は注がれるままゴクゴクと喉を鳴らしてそれを受け入れていたのだが、ふと唇に当たっている柔らかい感触に疑問が湧く。
(…?)
ゆっくりと眠い目を開けて確認した瞬間、それがとんでもない事態であることに気がついた。飲み物は直接口から口ヘと、口移しで与えられていたのだ。まるで深い口づけのように。
ゲホ、ゲホッと激しくむせ、
「なっ、何…すんだよっ!」
連太郎は咄嗟に一明の顔を引き離す。
「何って、こうしないとうまく飲ませられないだろう?」
一明は憎たらしいほど平然とそう答え、再び持っていたペットボトルのミネラルウオーターをまた口にして顔を近づけてくる。
「やめ…っ!」
重なる唇と唇。抱き込まれるような姿勢では不利なうえ、抵抗しようにも今はまったく力が入らなかった。簡単に両腕の動きを封じられ、されるがまま受け入れる。
「……くっ…」
飲むのを拒み口から溢れた水が、連太郎の頬を伝って白い喉、そして鎖骨の窪みへと流れた。
口の中の水がなくなると、退くどころか今度はさらに深く求めるように、口内に舌が侵入してくる。生温かいその感覚にゾクリと背筋に何かが走った。
苦しくて何度も咳き込む連太郎の様子にもおかまいなしに、舌の動きは容赦がない。逃げる連太郎のそれを追うように絡ませ、激しく求めるたびにピチャピチャと湿った音を立てる。
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