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プレイボーイともう一度【ハーレクイン・ディザイア傑作選】

プレイボーイともう一度【ハーレクイン・ディザイア傑作選】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイアハーレクイン・ディザイア傑作選
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 アンナ・デパロー(Anna DePalo)
 幼いころから本が大好きだったアンナはすぐに書く楽しみを覚えた。ハーバード大学で政治学と法律を学び、今は執筆活動をしながら知的財産担当弁護士として働いている。趣味は読書や旅行、古い映画の鑑賞。本作品がデビュー作で、ロマンティックタイムズ誌の二〇〇三年度新人賞を受賞した。ニューヨーク在住。

解説

彼には近づきたくない。たとえいまだに心惹かれていても。

インテリアデザイナーとして働くメーガンは、オフィスに入ってきた男性を見て、驚愕のあまり目を見開いた。スティーブン・ギャリソン――マイアミ一のプレイボーイと噂される、かつてメーガンが心底愛した男性だ。どうやらスティーブンはメーガンがマイアミに帰ってきたと知り、わざわざ彼女を指名して仕事を依頼してきたらしい。苦い別れの記憶が脳裏によみがえり、メーガンは彼をにらみつけた。彼が何を企んでいるのかは知らないけれど、再びかかわるつもりはない。もちろん教えるつもりもなかった――3年前、こっそり彼の娘を産んだことは。

■様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、USAトゥデイのベストセラー作家で、傲慢ヒーローとホットな作風で大人気のアンナ・デパロー。“秘密の命”がテーマの物語です。
*本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン・ディザイア傑作選となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

「なにを考えているんだい?」
 いきなり尋ねられて、メーガンは飛びあがった。
「ええと、いろいろな可能性を考えていたのよ」彼女はあわてて言い繕った。「ホテルのほかの部分と合わせたらどうかしら、とか。白と紺で。白い革とミッドナイトブルーのベルベット。テクスチャの異なる素材を使って」
 あふれてきたアイディアを、メーガンは口早にしゃべった。
「白はホテル全般のくつろぎの雰囲気を反映させたもので、ミッドナイトブルーは仕事を象徴しているの。紺は仕事の色だけれど、なまめかしくて贅沢なベルベットを使うことでかたいイメージを和らげて、ユニークな色あいを出すことができるわ」
 スティーブンの口もとに、ちょっとゆがんだ笑みが浮かんだ。四年前と同じ笑みが。
「もっと話してくれ」
“なまめかしいこと”ならもっと話せると、メーガンは言いたかった。彼の前なら、それはじつにたやすい。
 胸の鼓動が速まった。
 四年前、ふたりはお互いに夢中だった。仕事の打ちあわせをほうりだしてエレベーターに乗りこみ、ドアが閉まるやいなや手を握ってキスを交わした。そして彼のスイートルームに行き、激しく愛しあった。
 ときには、愛を交わすのはまさにこの会議室だった。ふたりでなかに入って鍵をかけ、楽しんだ。
 でも、そんなことはもう起こらない。
 それに、クライアントに対してセクシーな想像をするべきではないと、メーガンは自分に言い聞かせた。相手がスティーブンならなおさらだ。
 なにしろ、わたしは娘を持つ母親なのだから。
 メーガンは頭を切りかえ、あたりを見回した。「木の鏡板をはずして吸音素材にかえて、音響と照明を改善しましょう。壁装材の色はオフホワイトだけれど、スエード仕上げだから部屋のイメージには合うわ」
 スティーブンはほほえんだ。「よさそうだな」
「設計図を描きあげたら、いいことがはっきりわかるはずよ」彼女はスティーブンのほうへ戻りながら答えた。「ビジネスセンターも移動させる必要があるわ。便利でなくてはならないけれど、あまり目立たないほうがいいわね。現状では、ガラスを使いすぎていると思うの」
「ますますよさそうだ」彼は応じた。
「そう? ジョーダン・ジェフリーズが動きだす前にわたしをつかまえられて、ラッキーだったわね?」ほんの軽い気持ちで、メーガンは冗談を言った。だが、スティーブンの目が黒々とかげったのを見て、舌を噛み切りたくなった。
 欲望に満ちた彼の視線が、なめるようにメーガンの体の上を這った。
「ああ、きみをつかまえた」ゆっくりと言ってから、スティーブンは彼女と目を合わせた。「質問したいのは、きみがいつまたぼくのものになるかだ」
 メーガンは胃がひっくり返りそうに感じた。「そんなことはずっと起こらないわ」
「ずっととは気が長いな、スイートハート」
「この関係は仕事だけのものということで合意したと思ったけれど」
「そうなのかい?」彼が低い声でささやく。
「気をつけたほうがいいわよ。そういう言い方は度を越えた性的誘いととられることがあるから」メーガンは警告した。
「夕食はどう?」突然、スティーブンがきいた。
 彼に見つめられてメーガンは全身に火がついているのに、彼の声は軽々しい。
「一緒に食事をしようと誘うのも、度を越えているかい?」
「も、もちろん」喉につかえたものをのみこむために、メーガンは言葉を切らなければならなかった。「明らかに、そうよ」
「それは残念だ」彼はつぶやいた。
 ええ、残念だわ。
 そこでメーガンははっとした。いや、それほど残念ではない。彼は嘘つきで、裏切り者なのだ。ふたたび彼の魅力のとりこになるなんて、とんでもなく愚かなことだ。
 スティーブンは彼女の髪を見た。「どうして髪を結いあげているんだい?」
「暑いからよ」
 だが、暑いのは外だ。ホテルのなかは冷房がよくきいている。それなのに、メーガンはいまこの場で燃えあがりそうな気がしていた。
 メーガンが止めるまもなく、スティーブンが手を伸ばし、彼女の髪をとめているバレッタをなれた手つきではずした。
 つややかな赤い髪が滝となって落ちる。
「このほうがずっといい」彼が言った。「下ろしているほうが、ぼくは好きだった」
「やめて」怒りを誰に向ければいいのか、メーガンにはわからなかった。言い寄ってくるスティーブンになのか、呼吸もできなくなりそうな自分になのか。
「四年前は楽しかった」
「そうね。でも終わったことだわ」
「また始めるのは簡単だ。一緒に夕食に行こう」
 いかにもスティーブンらしい言い方だと、メーガンは思った。これは誘いというより命令だった。
「行けないわ。これから……」
 メーガンは続く言葉をのみこみ、ぎゅっと口を結んだ。彼のせいですっかり混乱してしまい、もう少しで、ベビーシッターを帰らせてやらなければならないと口走るところだった。この三年間、いつも口にしてきた言葉を。
「これから、なんだい?」スティーブンがきいた。
「なんでもないの」メーガンは早口で答えた。「このプロジェクトの件は、書類にまとめたら電話するわ」
 それから彼女はバッグをつかみ、急いで会議室から出た。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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