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発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア、 ハーレクイン・ディザイア傑作選
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和書>小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ハーレクイン・ディザイア

凍てついたハート【ハーレクイン・ディザイア傑作選】
著: ダイアナ・パーマー 翻訳: 宮崎真紀発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア、 ハーレクイン・ディザイア傑作選
価格:600pt
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレットみんなの評価 (未評価)
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著者プロフィール
ダイアナ・パーマー(Diana Palmer)
シリーズロマンスの世界で今もっとも売れている作家の一人。総発行部数は4200万部を超え、ニューヨークタイムズを含む各紙のベストセラーリストにもたびたび登場。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続けている。ジョージア州在住。大の親日家で、日本の言葉と文化を学んでいる。家族は夫と息子の三人。
シリーズロマンスの世界で今もっとも売れている作家の一人。総発行部数は4200万部を超え、ニューヨークタイムズを含む各紙のベストセラーリストにもたびたび登場。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続けている。ジョージア州在住。大の親日家で、日本の言葉と文化を学んでいる。家族は夫と息子の三人。
解説
冷たい態度の意味はわかっているわ。あなたに恋しても、振り向いてはもらえない。
19歳のキーリーはテキサス州の小さな町で獣医師助手をしている。何年も前から11歳年上の牧場主ブーンに思いを寄せているが、子供扱いされ、はなから相手にしてもらえない。ある日、彼女はブーンの弟から恋人役を演じてほしいと頼まれる。最近親しくなった女性との交際を兄に反対されたので、キーリーを煙幕にして、ひそかに会いたいというのだ。親友のたっての頼みを断りきれず、偽の恋人になりすますはめになったキーリー。それまでつれない態度だったブーンに、まさかパーティーでダンスに誘われ、唇を奪われるとは夢にも思わず……。
■様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、北米ロマンス界の最重鎮、ダイアナ・パーマー!冷たいそぶりだった片思いの相手に、突然誘惑されてとまどうヒロインは……。
*本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン・ディザイア傑作選となります。ご購入の際は十分ご注意ください。
19歳のキーリーはテキサス州の小さな町で獣医師助手をしている。何年も前から11歳年上の牧場主ブーンに思いを寄せているが、子供扱いされ、はなから相手にしてもらえない。ある日、彼女はブーンの弟から恋人役を演じてほしいと頼まれる。最近親しくなった女性との交際を兄に反対されたので、キーリーを煙幕にして、ひそかに会いたいというのだ。親友のたっての頼みを断りきれず、偽の恋人になりすますはめになったキーリー。それまでつれない態度だったブーンに、まさかパーティーでダンスに誘われ、唇を奪われるとは夢にも思わず……。
■様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、北米ロマンス界の最重鎮、ダイアナ・パーマー!冷たいそぶりだった片思いの相手に、突然誘惑されてとまどうヒロインは……。
*本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン・ディザイア傑作選となります。ご購入の際は十分ご注意ください。
抄録
「こっちへ」ブーンが鋭く言った。明らかに命令だ。
今出ていかなければあとはない。彼女はゆっくり呼吸して振り返った。「ウィニーが待ってるわ」
「ウィニー?」彼は歪んだ笑みを浮かべた。「クラークじゃないのか?」
キーリーは息をのんだ。また手が震えだす。それを止めるために、お腹のあたりで握りあわせた。「二人ともよ」
彼はパンもコーヒーも無視して、座ったまま背中を伸ばした。「君とクラークは昔から兄妹同然だった。なぜ今になって急に恋を?」
「恋?」キーリーはおうむ返しにした。
「あいつはデートのつもりだ。気づかなかったのか?」皮肉っぽく尋ねる。
「私たちは乗馬をしていただけよ。馬の上ではできないことがたくさんあるの」
彼の眉が吊りあがる。「へえ? たとえば?」
彼は私を罠にかけようとしている。キーリーはブーンを睨んだ。「さっきシナモンパンとコーヒーを頼んだのよね? そこに置いたわ」
彼女は再びドアのほうに歩きだした。
信じられない、なんて速い動きなの。キーリーは眩暈がした。彼女がドアにたどり着く頃にはすでに彼はそこにいて、そのたくましい体との正面衝突を避けるためにあわてて急停止する。
ブーンが体を反転させたので、キーリーの背中がドアを向くことになった。彼女を見下ろす暗褐色の目が細くなる。キーリーは、身の危険を感じて怯える、食べたらうまい子兎になった気分だ。
彼もそれに勘づいていた。ゆっくりと笑みが浮かび、目をぎらつかせている。「僕を怖がっているね」ゆっくりとした低い声だ。
キーリーは背後のドアに押しつけた両手のひらを開き、できればそこで溶けてしまいたかった。距離が近すぎる。彼がこちらに身をかがめると、体温や、清潔でスパイシーな香りさえ感じられた。
今や彼が優位に立ち、本人もそれを自覚している。逃げようとした私がばかだった。
「だがクラークやベントリーは怖くない。そうだろう?」ブーンの話はまだ続いている。
「いい人だもの」
ブーンは喉の奥で短くくぐもった声をたてた。「でも僕は違う?」
キーリーは無理に息を吸いこんだ。彼女の目線はブーンのシャツのいちばん上のボタンまでしか届かない。ボタンははずされ、濃い胸毛がのぞいている。シャツの下の筋肉質の胸板にはそれがもっと広がっているのかしら。彼はけっしてシャツを脱がず、ボタンも二番目以下ははずしたことがない。彼女は気になった。そしてそんな自分に驚いた。男性に対してこんなセクシーな気持ちになったのは久しぶりだ。
ブーンは彼女の恐怖心をそのまま受け止めた。ごつごつとした手がキーリーの頬に近づいてブロンドのほつれ毛を撫でつける。それだけで体に電流が走り、身震いした。反応を隠しきれなかった。経験がなさすぎるのだ。
ブーンは自分の優位を利用して、さらに身をかがめ、彼女の鼻に鼻をそっとこすりつけた。親密すぎるそのしぐさに、キーリーは息が止まる。
「ライラックの香りがする」ブーンがささやいた。「ほかでは嗅いだことのない香りだ」
「ただのシャンプーよ」彼女はあわてて言った。照れくさかったし、神経質になっていた。どういうつもり? 誘惑しているの? 男性にこんなふうにされたことは一度もなかった。
「そうか」ブーンが体を動かした。わずかだったが、長い脚が彼女の脚に触れた。ここまで男性に接近した経験はほとんどない。
キーリーは反射的に手を彼の胸にあてがい、思いきり押しのけた。
ブーンは悪態をついて体を引いた。彼女を見下ろす目に怒りが燃えたぎっている。「誘われてるとでも思ったのか?」荒々しい口調だった。「幸せ者だな! 子供相手に時間を無駄にする気はない」
キーリーは震えていた。彼の態度すべてが恐ろしかったし、残忍に思えた。
「くそ!」ブーンは自分の弱さに、キーリーの冷たい反応に腹が立った。彼女はまるで氷柱だ。
キーリーの下唇が震えていた。彼が怖くて仕方がなかった。父の友人のせいで、今でも怒りは即、暴力を連想させる。ブーンが手を上げたとき、思わず身を縮めていた。
そのあからさまな怯えを目にしたとたん、ブーンの癇癪はおさまった。とまどって一瞬動きを止める。彼女は何も言わないが、ブーンは理解しはじめていた。キーリーは本気で彼を恐れている。彼の激しさも癇癪も。彼が手を上げたとき、彼女はぶたれると思ったのだ。ブーンは心がざわめいた。もしかして過去に男に殴られたことがあるのでは?
「ドアを開けようとしただけだよ、キーリー」それまでとはがらりと違う口調だった。そう、子供に話しかけるような口調だ。「僕は女性を殴ったりしない。それは卑怯者のやることだ」
キーリーは無理に目を上げた。彼には話せない。私にはたくさんの秘密がある──過去の悪夢が。
ブーンは眉をひそめた。指で彼女の頬に触れ、優しく撫でる。指はそのまま柔らかな唇に移動し、その輪郭をなぞり、ほつれた髪をそっと元に戻した。
*この続きは製品版でお楽しみください。
今出ていかなければあとはない。彼女はゆっくり呼吸して振り返った。「ウィニーが待ってるわ」
「ウィニー?」彼は歪んだ笑みを浮かべた。「クラークじゃないのか?」
キーリーは息をのんだ。また手が震えだす。それを止めるために、お腹のあたりで握りあわせた。「二人ともよ」
彼はパンもコーヒーも無視して、座ったまま背中を伸ばした。「君とクラークは昔から兄妹同然だった。なぜ今になって急に恋を?」
「恋?」キーリーはおうむ返しにした。
「あいつはデートのつもりだ。気づかなかったのか?」皮肉っぽく尋ねる。
「私たちは乗馬をしていただけよ。馬の上ではできないことがたくさんあるの」
彼の眉が吊りあがる。「へえ? たとえば?」
彼は私を罠にかけようとしている。キーリーはブーンを睨んだ。「さっきシナモンパンとコーヒーを頼んだのよね? そこに置いたわ」
彼女は再びドアのほうに歩きだした。
信じられない、なんて速い動きなの。キーリーは眩暈がした。彼女がドアにたどり着く頃にはすでに彼はそこにいて、そのたくましい体との正面衝突を避けるためにあわてて急停止する。
ブーンが体を反転させたので、キーリーの背中がドアを向くことになった。彼女を見下ろす暗褐色の目が細くなる。キーリーは、身の危険を感じて怯える、食べたらうまい子兎になった気分だ。
彼もそれに勘づいていた。ゆっくりと笑みが浮かび、目をぎらつかせている。「僕を怖がっているね」ゆっくりとした低い声だ。
キーリーは背後のドアに押しつけた両手のひらを開き、できればそこで溶けてしまいたかった。距離が近すぎる。彼がこちらに身をかがめると、体温や、清潔でスパイシーな香りさえ感じられた。
今や彼が優位に立ち、本人もそれを自覚している。逃げようとした私がばかだった。
「だがクラークやベントリーは怖くない。そうだろう?」ブーンの話はまだ続いている。
「いい人だもの」
ブーンは喉の奥で短くくぐもった声をたてた。「でも僕は違う?」
キーリーは無理に息を吸いこんだ。彼女の目線はブーンのシャツのいちばん上のボタンまでしか届かない。ボタンははずされ、濃い胸毛がのぞいている。シャツの下の筋肉質の胸板にはそれがもっと広がっているのかしら。彼はけっしてシャツを脱がず、ボタンも二番目以下ははずしたことがない。彼女は気になった。そしてそんな自分に驚いた。男性に対してこんなセクシーな気持ちになったのは久しぶりだ。
ブーンは彼女の恐怖心をそのまま受け止めた。ごつごつとした手がキーリーの頬に近づいてブロンドのほつれ毛を撫でつける。それだけで体に電流が走り、身震いした。反応を隠しきれなかった。経験がなさすぎるのだ。
ブーンは自分の優位を利用して、さらに身をかがめ、彼女の鼻に鼻をそっとこすりつけた。親密すぎるそのしぐさに、キーリーは息が止まる。
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「そうか」ブーンが体を動かした。わずかだったが、長い脚が彼女の脚に触れた。ここまで男性に接近した経験はほとんどない。
キーリーは反射的に手を彼の胸にあてがい、思いきり押しのけた。
ブーンは悪態をついて体を引いた。彼女を見下ろす目に怒りが燃えたぎっている。「誘われてるとでも思ったのか?」荒々しい口調だった。「幸せ者だな! 子供相手に時間を無駄にする気はない」
キーリーは震えていた。彼の態度すべてが恐ろしかったし、残忍に思えた。
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キーリーの下唇が震えていた。彼が怖くて仕方がなかった。父の友人のせいで、今でも怒りは即、暴力を連想させる。ブーンが手を上げたとき、思わず身を縮めていた。
そのあからさまな怯えを目にしたとたん、ブーンの癇癪はおさまった。とまどって一瞬動きを止める。彼女は何も言わないが、ブーンは理解しはじめていた。キーリーは本気で彼を恐れている。彼の激しさも癇癪も。彼が手を上げたとき、彼女はぶたれると思ったのだ。ブーンは心がざわめいた。もしかして過去に男に殴られたことがあるのでは?
「ドアを開けようとしただけだよ、キーリー」それまでとはがらりと違う口調だった。そう、子供に話しかけるような口調だ。「僕は女性を殴ったりしない。それは卑怯者のやることだ」
キーリーは無理に目を上げた。彼には話せない。私にはたくさんの秘密がある──過去の悪夢が。
ブーンは眉をひそめた。指で彼女の頬に触れ、優しく撫でる。指はそのまま柔らかな唇に移動し、その輪郭をなぞり、ほつれた髪をそっと元に戻した。
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本の情報
紙書籍初版: 2018/2/20
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