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プロポーズの理由【ハーレクイン文庫版】

プロポーズの理由【ハーレクイン文庫版】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン文庫ハーレクイン文庫コンテンポラリー
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 レベッカ・ウインターズ(Rebecca Winters)
 アメリカの作家。十七歳のときフランス語を学ぶためスイスの寄宿学校に入り、さまざまな国籍の少女たちと出会った。これが世界を知るきっかけとなる。帰国後大学で、多数の外国語や歴史を学び、フランス語と歴史の教師になった。ユタ州ソルトレイクシティに住み、四人の子供を育てながら執筆活動を開始。これまでに数々の賞を受けたベテラン作家である。

解説

あと半年で、子供が産めない体になるかもしれない……。医師から衝撃的な診断を下されたアンドレアは打ちのめされ、治療に専念しようと、社長ゲイブに休職を申し出た。だが、なぜか許されず、ゲイブはパリ出張への同行を命じる。現地に到着したものの、仕事を始める様子もないゲイブに、不審感を抱いたアンドレアが問いただすと、「きみをパリに連れてきたのは――きみに子供を授けるためだ」同情からの求婚だとわかり、彼女は思わず言葉を失った。なぜならアンドレアは密かにゲイブを愛していたからだ。
*本書は、ハーレクイン・イマージュから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 ここに来る途中、荷物を取りにわたしのアパートメントに寄ってもらったが、ゲイブのほうは両親に会いに行くときにすでにスーツケースを持っていた。
 すべてが準備されていた。成りゆき任せなところはなにもない。それがゲイブの流儀だった。両親は早くも彼が大好きになっている。
 だが、昔の自分の部屋に入ると、アンドレアは基本的なルールを決めておこうと、くるりと向き直った。悔しいことに、ゲイブがすぐそばに立っていたので、彼女はあとずさりした。今まで男性は父親しか入ったことのないわたしの部屋。大きな体格のゲイブがいると、部屋が狭くなったように感じる。
 ばかげていると思いつつも、アンドレアはうろたえた。「この結婚のほんとうの理由からしても、わたしのことを二度とダーリンって呼ばないで」
「他には?」
 彼女は唇を舌で湿らせた。「どういう意味?」
「してはいけないことがあれば、ぜんぶ教えてほしいんだよ。きみの希望に添うように努力する」
 理にかなった要求なだけに、返す言葉がなかった。
「アンドレア――きみが愛を交わしたことがないのは知っている。ぼくはきみの夫かもしれないけど、きみがしてほしくないことをするつもりはないんだ。正直に言って、ぼくもきみとおなじくらい疲れてて、ぐっすりひと晩眠りたいんだよ。かまわなければ、先に寝る支度をするよ」
 ゲイブがバスルームに入っていくのを、アンドレアはなにもできずにただ見ているだけだった。
 ほっとするどころか、心は傷ついていた。ゲイブはフランスにいたときのようにはわたしを求めなかった。あんなに急いで結婚したというのに、疲れているから、初夜はお預けだというの!
 シャワーの音がしているあいだに、アンドレアは寝間着とローブに着替え、化粧台のまえに座って、髪をブラッシングしはじめた。だが、虚勢を張っているだけの行動にしか思えなかった。
 わたしは二十八歳の大人の女じゃない!
 アンドレアはローブを脱ぐと、電気を消して、布団の下にもぐりこんだ。わたしが先に寝ているのを見て、ゲイブがなんと思おうと知ったことではない。
 明かりがついたので、目を開けると、ゲイブがいた。髭を剃り、パジャマのズボンをはいているだけ。
 胸毛は髪とおなじように黒かった。ゲイブの体を見てどぎまぎしていたせいで、アンドレアは彼が小さな箱を持っているのを見落とすところだった。
 わたしへの結婚プレゼント?
 ゲイブはベッドに座り、箱を開けた。
「基礎体温計を買ったから、これで毎朝ベッドから出るまえに基礎体温を測れるよ」ゲイブは箱をナイトテーブルのうえに置いた。「箱のなかに記録をとるためのグラフ用紙が入ってる。妊娠判定キットも二つ買って、バスルームに置いておいた」
 そんな買い物をする時間がどこにあったのだろう、というのが彼女の頭に最初に浮かんだ考えだった。
 ゲイブは真剣な目でアンドレアを見つめた。「あまりぼくを嫌わないでくれ、アンドレア。ぼくはどんなことでも、可能性があれば、挑戦してみる男なんだ。きみの妊娠可能期間も逃したくないんだよ」
「あなたを嫌うことなんてできないわ、ゲイブ。二人のためにこうしてくれているのもわかっている。気をつかってくれて、感謝してるのよ」
 ゲイブの口の端がぴくぴく動いたが、アンドレアには彼がなにを考えているかわからなかった。
「次の生理はいつだい?」
「二週間半後くらいかしら。予定どおりなら。ときどき不順になるから、わからないけど」
「つまり、今月もまだチャンスがあるってことだね」ゲイブは屈みこんで、アンドレアの唇に軽くキスをした。「ぐっすりおやすみ。明日の朝になれば、生まれ変わったような気分になってるよ」
 次の瞬間、部屋は暗闇に包まれ、マットレスが沈むのが感じられた。しばらくすると、ゲイブの呼吸のリズムから、彼が寝入ったらしいのがわかった。
 二十八年間、ひとりで寝ていたから、隣にだれかがいれば、奇妙な感じがしてもおかしくなかった。だが、隣にいるのは、愛する男性ゲイブ。手を伸ばせば触れられる距離にいる。それを確かめるには、寝返りを打ち、新郎の腕のなかに入ればいいだけだ。
 自分から行動してゲイブを起こそうか、と悩んだものの、十分経っても、やはりその勇気は出てこなかった。緊張がとれるかもしれないと考え、アンドレアはシャワーを浴びることにした。
 ベッドから下りようとすると、たくましい腕がウエストに巻きつけられ、アンドレアはゲイブに引き寄せられていた。彼女の心臓は早鐘を打っていた。「あ、あなたを起こすつもりはなかったの」
 ゲイブはアンドレアのうなじにキスをした。「きみの隣で寝ていて、きみを求めずにいるなんてことはぼくにはできないよ」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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