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若すぎた妻【MIRA文庫版】

若すぎた妻【MIRA文庫版】


発行: ハーレクイン
シリーズ: MIRA文庫
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ダイアナ・パーマー(Diana Palmer)
 シリーズロマンスの世界で今もっとも売れている作家の一人。総発行部数は4200万部を超え、ニューヨークタイムズを含む各紙のベストセラーリストにもたびたび登場。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続けている。ジョージア州在住。大の親日家で、日本の言葉と文化を学んでいる。家族は夫と息子の三人。

解説

16歳のとき、クリスタベルは酒に酔った父親から手ひどい暴力をふるわれた。窮地を救ってくれたのはテキサス州騎馬警官のジャド・ダン。父親はすぐに逮捕され、病弱な母親と幼くして残されたクリスタベルだが、そんな彼女を守るためにとジャドは名目だけの結婚を提案する――クリスタベルが21歳になるまでの期限つきで。あれから5年、いまだ二人はキスすらしたことがなく、クリスタベルは純潔のまま。夫ジャドへの想いをひそかに募らせる日々だ。気がつけば二人が他人同士に戻る期限の日まで、あと2カ月になろうとしていた……。
*本書は、ハーレクイン・プレゼンツスペシャルから既に配信されている作品のMIRA文庫版となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 ジャドは長々と息をついた。無意識にクリスタベルの髪に手をやり、ひと房を握りしめてそのなめらかな感触を確かめる。「きみのそういう服装を見たのは初めてだ」
「キャッシュみたいな男性と出かけるのにジーンズとスエットシャツというわけにはいかないわ」クリスタベルは頬をゆるめて言った。
 ジャドは顔をしかめた。「キャッシュみたいな男とはどういう意味だい?」
 彼女は片方の肩をあげた。ジャドに髪をさわられているせいで体じゅうがうずうずしている。この距離だと彼の体温さえ感じられるし、オリエンタル調のスパイシーなアフターシェーブ・ローションの香りまでかぎとれる。「キャッシュはすごくおとなで、都会的な男性だわ。作業着なんか着ていったら、彼に恥をかかせることになっちゃうもの」
 ジャドはますますしかめっつらになった。「そういえば、ぼくはきみをどこにも連れていったことがないな」
 クリスタベルは当惑して目をしばたたいた。「あなたはわたしを救ってくれたわ。わたしと牧場をね。牧場の経営を立て直し、ママが生きているあいだはママの面倒もみてくれた。いまでもこの牧場はあなたがひとりで背負っているようなものだわ。そのうえ、わたしを楽しませる責任までしょいこむ必要はないのよ」
 彼女のためにしてきたことをまるで義務感から仕方なくやっていたかのように言われ、ジャドは渋い顔をした。クリスタベルはちょっとほほえんだだけで輝くばかりの笑顔になる。それに自覚はないようだが、体つきもセクシーで魅力的だ。そのうえ、いっしょにいると彼女の内面的なあたたかさに心を癒される思いがする。暗い過去を引きずったあのグリヤも、クリスタベルの明るさには心を癒されるのだろうか? あいつも自分の冷えきった心をあたためてくれる相手がほしいのだろうか?
 クリスタベルは彼とのデートに応じた。ということは彼女もグリヤに惹かれているのか? 彼女は純真で無垢な女だ。結婚のときの誓いの言葉を重く受けとめ、律儀に守りつづけている。たぶんキスの経験さえないのではないか? ジャドが結婚の際に判事室で彼女の頬にした儀礼的なキスは別として。
 ジャドはプレイボーイのキャッシュ・グリヤが彼女に情熱的なキスをするところを思い描いた。
「やめろ」思わず口走る。「許さない!」
「何を?」クリスタベルが不思議そうに問いかけた。
 ジャドはカウボーイたちをも恐れさせる電光石火の素早さで動いた。両手でクリスタベルの顔をはさみ、かつてないほどの至近距離から目をのぞきこむ。
「グリヤはだめだ」わずかに開かれたクリスタベルの唇を見ながら、彼はかすれ声で言った。「初めての相手は……」
 なんの話かとクリスタベルがきこうとするうちに、ジャドは顔を寄せていった。クリスタベルは唇に彼の唇が軽く触れるのを感じた。二人の波瀾の関係においても、初めての経験だった。
 彼女は息をつめ、身をかたくした。
 ジャドは唇を離し、衝撃と当惑の色がうかんだ彼女の目を見おろした。「初めてのキスの相手にきみがのぼせあがらないようにするためだ」いつになく声をしゃがれさせてささやく。「きみはぼくの妻なんだ。きみの初めての相手は……ぼくでなくてはならない」
 クリスタベルは何か言おうと口を開きかけたが、何も言えないうちに再びキスで言葉を封じられた。重ねられた唇に少しずつ力が加えられ、彼女は高まる興奮にしゃがみこんでしまわないようジャドの腕を両手でつかんだ。下半身に伝わってくる熱とうずきが突如彼女をおののかせる。
 ジャドは彼女のウエストに手をかけ、親指で胸のふくらみのすぐ下をじらすように撫でた。クリスタベルは思わず伸びあがり、無我夢中で彼の口に唇を押しつけた。かすかな震動を感じたのはジャドがくぐもったうめき声をもらしたからだ。次の瞬間、彼女はかたく抱きしめられ、たくましい彼の体に引き寄せられていた。
 クリスタベルは両手でジャドの首にしがみつきながら、彼の舌がするりと口の中に入りこんだのを感じた。ディープキスについては本で読んだことがあったけれど、それでもこんな甘美な感覚は想像をはるかに超えていた。体が震えだし、自分ではどうにもとめられない。これでは彼に気づかれてしまう。自分の体を自分でコントロールできないもどかしさに、クリスタベルは小さくうめいた。その声になぜかジャドが身をこわばらせた。片手がヒップにまわされ、強く引き寄せられる。押しつけられた体の感触はどこか異質で、クリスタベルの胸に漠然とした不安をかきたてた。さらに腰を引き寄せられると、彼女は事態に気づいてはっとした。
 ジャドも同時にわれに返り、身をもぎ離すようにやにわに体を引いた。それでもクリスタベルを抱く手は離さず、いつもより黒みをました目で射るように彼女を見つめる。
 クリスタベルの唇は腫れ、目はとろんとしていた。体もまだかすかに震えているし、息遣いも乱れたままだ。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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