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略奪王と黒衣の花嫁

略奪王と黒衣の花嫁


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 アニー・ウエスト(Annie West)
 家族全員が本好きの家庭に生まれ育つ。家族はまた、彼女に旅の楽しさも教えてくれたが、旅行のときも本を忘れずに持参する少女だった。現在は彼女自身のヒーローである夫と二人の子とともにオーストラリア東部、シドニーの北に広がる景勝地、マッコーリー湖畔に暮らす。

解説

窮地の乙女を略奪したのは、粗野で優雅な美しき野獣。

突然、父王が病死したため急ぎ帰国したギズランはシーク・フセインが率いる軍隊に囚われ、王宮を占拠された。「はじめまして、愛しいギズラン。僕は君を花嫁に迎える」フセインは華々しい戦功を誇る勇猛な戦士としてだけでなく、あらゆる女性を虜にするプレイボーイとしても名を馳せている。愛する祖国を守るためとはいえ、こんな男に娶られるなんて……。拒絶するギズランに、それならば妹と結婚するまでだと彼は言う。激しい舌戦の末、強引に、だが優しく彼はギズランの唇を奪った。熱い喜びが彼女の体を駆け抜けた――怒りに燃える心とは裏腹に。

■あどけない妹を野蛮な君主から守るため、ギズランは仕方なく結婚を承諾します。婚礼の儀では黒衣をまとって反発するギズランでしたが、初夜のしとねはあまりにも熱く甘やかで……。大人気『異国の君主と花売り娘』関連作、ドラマチックな珠玉のロマンスです!

抄録

 ギズランは顔をそむけたが、この……山賊に、頬を差しだす格好になっただけだった。
 髭に頬を優しくこすられ、彼女の肌に小さな震えが走った。想像していたより柔らかく温かな唇が頬に触れ、息をのむ。
 彼女は叫ばなかった。怖がって彼を喜ばせはしない。そのままじっと立っていた。
 彼の唇が耳へとゆっくり這ってきたとき、ギズランが感じたのは恐怖ではなかった。彼女は下腹部で渦巻く奇妙な感覚に驚いていた。
 ややあって、ギズランは彼の手を振り払おうとしたものの、それは大きな岩と戦うようなものだった。
 耳たぶを甘く噛まれ、熱気が両脚のつけ根まで駆けおりてきて、ギズランははっと身をよじった。フセインに糸を引かれる操り人形のように、彼女は反応した。胸の頂が硬くなり、ブラに痛いほどこすれる。大きな体を押しつけてくる彼も、これを感じているの?
「やめて、この無法者!」
 ギズランは彼の胸に手を当て、身をそらして逃れようとしたが、彼のほうが背が高くて強かった。フセインは素早い動きで彼女の両手をつかみ、たくましい胸に押しつけた。もう一方の手で彼女の頭を後ろから押さえ、顔を彼のほうに向かせる。
 黒い眉の下の欲望にけむる青い瞳がきらめき、彼はギズランの唇に唇を重ねた。
 熱気とパワーと、男の肌の強烈な香りを感じる。彼の髭が肌を優しく刺し、唇が力強く押しつけられた。
 ギズランは彼の目を見ようとしたが、距離が近すぎた。下半身を引き寄せられ、彼女は彼の興奮のあかしを感じた。驚きに、思わずあえぎ声をあげる。それが間違いだったと気づいたときはもう遅かった。フセインが彼女の唇を割った。
 彼のキスが、奪うのではなく誘惑するためのものに変わる。彼女を味わうように絡ませる舌の動きは優しかった。
 舌と舌がもつれ合う感覚を楽しんでいる自分に気づき、ギズランは衝撃を受けた。
 これまでにもキスをされたことはある。すてきな男性からのすばらしいキス。甘いキスや熱烈なキス。けれど、こんなキスは経験したことがない。強引で、そのあと優しく、このうえなく危険な気持ちにさせられる。
 そして、たくましい体が肌に押しつけられた。それは初めての衝撃的な体験だった。学生時代、ギズランはキスもデートも経験した。しかし、恋愛が発覚すればスキャンダルになるので、それ以上先に進んだことはない。
 けれど、どの男性も、彼女にこんなにも強く求めさせはしなかった。
 ギズランは反応するまいとした。やがて、彼女はフセインの満足げなうめき声を聞いた。彼女の髪に通した彼の手や彼女の舌に触れる舌と同じように、その声も官能的だった。体を駆け抜けて興奮を誘うその感覚は、彼女がこれまで経験したことのないものだった。
 彼のキスが深くゆったりとしたものになり、ギズランは骨までとろけそうだった。気がつくと、彼女はたくましい胸に当てていた手を広い肩に滑らせ、彼の顔を引き寄せていた。
 首を傾けてキスを返そうとしたとき、彼のこわばりが誘うように押しつけられ、ギズランははっと息をのんだ。
 フセインが再びうめき声をあげ、片方の腕をギズランに巻きつけて彼女を抱きあげる。二人の体がぴたりと重なった。
 身も心も燃えあがり、ギズランはあえいだ。彼女の一部はこのみだらな接触をさらに求め、ほかの一部は彼女を片手で軽々と抱きあげた男の力を楽しんでいる。だが何より、この刺激的ですばらしいキスを終わらせたくなかった。
 だけど、これは間違っている。
 義務を果たし、模範となり、正しいことを行う。生まれてからずっとしつけられてきた意識が不意に目覚め、恐怖の叫び声をあげた。
 ギズランは彼の肩まで両手を下ろし、力いっぱい押した。唇を引きはがそうとすると、彼の唇が首筋に押し当てられた。
「こんなことはしたくないの。聞こえた?」かすれた鋭い声で訴えた。「放して」押しやるのはあきらめ、彼の肩をこぶしでたたく。
 ついに、フセインがゆっくりと顔を上げた。彼の目がしっかりと彼女の目をとらえる。
「放してちょうだい」ギズランの声はさっきよりも落ち着いていた。それでも、彼の目を見るのが怖かった。どんなに怒ってみても、彼女がすべてを忘れて彼のキスに応えたことは二人とも知っている。
 こんな男に簡単に身をゆだねたかと思うと、羞恥心に襲われて体が熱くなった。
 経験がないから反応しただけ、とギズランは自分に言い聞かせた。心構えができていれば、結果は違ったかもしれない。彼はまるで恋人気取りだった――うぬぼれの強さは折り紙つきだ。経験の豊富さを巧みに利用したのは明らかだった。
「なかなか楽しかった」
 彼のかすれた声が、熱い矢のようにギズランの下腹部まで貫いた。「早く放して」
 フセインの唇がゆっくりと笑みを刻む。男のプライドを示すその笑みが、ギズランは憎かった。私が抵抗できなかったから、彼はいい気になっている。だが奇妙なことに、その笑みを見て彼女の動悸が激しくなった。
「ちゃんと立てるか?」


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