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裏切りのゆくえ【ハーレクイン文庫版】

裏切りのゆくえ【ハーレクイン文庫版】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン文庫ハーレクイン文庫コンテンポラリー
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 サラ・モーガン(Sarah Morgan)
 イギリスのウィルトシャー州生まれ。看護師としての訓練を受けたのち、医療関連のさまざまな仕事に携わり、その経験をもとにしてロマンス小説を書き始めた。すてきなビジネスマンと結婚し、小さな男の子が二人いる。子育てに追われながらも暇を見つけては執筆活動にいそしんでいる。アウトドアライフを愛し、とりわけスキーと散歩が大のお気に入り。

解説

傷心のままミリーが夫レアンドロのもとを去ってから、1年。夫の子を身ごもっていると姉に告げられたのも記憶に新しい。だが、その姉も今は亡く、ミリーは遺された赤ん坊のことで、久しぶりに自宅に戻り、銀行家の夫の帰りを待ちわびている。姉が欲しかったのなら、姉と結婚すればよかったのに、なぜ私と結婚したの……胸に渦巻く哀しみを消せないままに。そこへ、以前と変わらぬセクシーさで現れた夫は、ミリーが赤ん坊を引き取りたいと知るや、平然と答えた。「子どもの母親になりたいなら、僕の妻としてここに留まるんだ」
*本書は、ハーレクイン・ロマンスから既に配信されている作品のハーレクイン文庫版となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 成功で彩られた人生のなかで、ミリーはただ一つの失敗だった。
 レアンドロは肩のこわばりをほぐした。その動きがミリーの注意を引き、硬く盛りあがった筋肉に目が向けられた。羽根のように軽い視線だったが、レアンドロはそれに反応して情欲が煮えたぎるのを感じた。自分のふがいなさに笑いだしそうになる。
 ミリーは長いあいだ見つめたあと、下唇をぎゅっと噛み締めた。「レアンドロ、お願いよ」声が張りつめている。「シャツを着て。そんなふうに胸を出したままでいられたら、まともに話ができないわ」
「どうして? ぼくの体が見えると困るのか、ミリー?」レアンドロはなめらかな口調でそう言って、シャツを拾いに行った。戻ってきてまたシャツの袖に腕を通したが、ボタンがすべてなくなっているのに気づいて、おおげさに両腕を広げて謝罪を示す。「さっきの彼女は、少しばかり熱くなりすぎていたようだな。これで我慢してくれないか?」
「わかったわ」ミリーは目をそむけて話題を変えた。「何日も前から新聞に記事が載っているわね。恐ろしいことに、あなたと姉さんとのことも、赤ちゃんがここへ連れてこられたことも、もう何もかも世間に知られてるのよ」声が震える。「あの子は……コスタスはどこにいるの?」
「上の部屋で眠っているよ」レアンドロはそっけなく言って、庭を見おろす窓のそばへ歩いていった。「クリニックの職員が赤ん坊を連れてきてね。きみの姉さんは息子を一人残して、ドライブに出かけたそうだ。コスタスはほったらかしにされて、泣いているところを発見されたと聞いたよ」怒りが、咆哮する獣のように猛りくるっていた。感情を抑えるのはごく幼いころに身につけた技だったが、赤ん坊のことを考えると頭のなかがあっという間に黒い闇に覆われた。「どう考えても、きみの姉さんには赤ん坊の母親になる資格がなかったようだな」別の場所にも、もう一人母親になる資格のない女がいた――過去と現在が危うく絡み合い、会話が危うい方向へ流れだそうとしているのに気づいて、レアンドロは話題を変えた。「なぜ、クリニックの連中が赤ん坊をここへ連れてきたと思う?」
「あなたが父親だというメモを、姉が残してたって聞いたわ。姉は赤ちゃんを家族と一緒にさせたかったのよ」
 レアンドロはミリーの単純さに唖然として、いらいらした声で言った。「あるいは、きみとぼくが和解する可能性がないようにしておきたかっただけかもしれない」
「和解する可能性なんかなかったわ」ミリーはレアンドロを見ずに言った。「赤ちゃんのところへ行かせて。もう帰らなくちゃいけないのよ」
「帰るって、この真夜中にどこへ帰るつもりだ?」
「この近くのB&Bに予約してあるの」
「B&Bだって?」レアンドロが信じられないという顔をした。
「もちろん、コスタスも一緒に連れていくわ」
「それじゃあ、本気でお姉さんの赤ん坊を引き取って世話をするつもりなのか? 実の姉と夫の不倫の結果生まれたと言われている赤ん坊なんだぞ。きみの姉さんが嘘をついたか、本当のことを言ったかは――」
「本当のことを言ったと思うわ」
 レアンドロは口もとをこわばらせた。「どちらにしても、お姉さんはきみの結婚生活をめちゃくちゃにしたんだ。彼女はきみを傷つけた。それなのに、その赤ん坊を引き取ろうというのか?」
 ミリーの華奢な肩がこわばった。「正直に言えば、姉のことは一生許せるかどうかわからないわ。姉はわたしの信頼を裏切った。でも、少なくともあなたに夢中だったのよ。そして、最後は心から後悔してた」
 レアンドロが片方の眉をつりあげたが、ミリーは先を続けた。
「罪悪感が姉を鬱状態に追い込んだんだわ。いろいろあったけど、姉にはあんなことになってほしくなかった……」声がわななく。「姉妹なのよ。それに、両親が罪を犯したからって、その子どもに責任はないはずでしょう。姉は死んで、あなたに赤ちゃんは育てられないから、わたしがコスタスをもらうわ。わたしと一緒なら、あの子は愛のある家庭を持てるもの」
「それじゃあ、夫の私生児を愛せるっていうんだな?」
「あの子のことを二度とそんなふうに呼ばないで」ミリーの瞳が燃えあがった。「あの子はまだ三カ月で、一人では何もできないのよ。だから、わたしにコスタスを引き取らせてちょうだい」
「相変わらず、きみは驚くほど考えが甘いな。うちの前には記者がひと固まりいるんだ。きみが赤ん坊を抱いてここを出たら、あいつらがどういう反応をすると思う?」
「あなたの評判がものすごく落ちると思うわ。でも、あなたはそんなこと気にしないわよね? 他人にどう思われるかなんて、気にしたことがないんだから。気にしていたら、こんな間違いを犯さなかったはずよ」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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