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ご主人さまはドS部長〜会社にナイショで溺愛されてます〜

ご主人さまはドS部長〜会社にナイショで溺愛されてます〜


発行: ヴァニラ文庫ミエル
シリーズ: ヴァニラ文庫ミエル
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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解説

ポーカーフェイスの部長がイジワルなご主人様に変身!?
クールな顔の裏には……甘すぎる独占欲

女性社員から絶大な人気を誇る、部長の篠山。一般事務の優梨はひょんなことから、毎週末、彼の家でメイドをすることに! 「どうやら躾が必要だな」自宅でもオフィスでも篠山にSな言葉で攻めたてられつつ、淫らで甘すぎる愛撫に優梨の身体は蕩かされてばかり。惹かれる気持ちを止められない優梨だけど、彼には奥さんがいると社内で噂が流れて……!? (ヴァニラ文庫ミエル)

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

(──部長室って初めて入るな)
 一般事務の身としては、上司に頼まれて書類を届けるくらいしか役員室に縁はなかった。
 ドアの前に設置された、木でできた重厚な衝立てから恐る恐る中を覗くと、部屋の中央に置かれた革製の応接セットの向こう、部屋の一番奥にあるデスクに座って、部長は腕を組んでこちらをじっと見ていた。
「大事な話だ。ドアを閉めろ」
 静かな声だけに、余計威圧感を感じる。
「はっ……はいっ」
 私は慌てて入り口に戻ると、慎重にドアを閉め、フローリングの床を音を立てないように歩き、おずおずと篠山部長が座るデスクの前に進んだ。
「あの……っ、すみませんでした!」
 両手で、部長の机に昨夜書いた辞表を置いた。
「こういう場合、何を用意すればいいのかわからなくて……クビって辞表が必要でしょうか?」
 動揺して変な事言っている……なんて思いながら、とにかく用意してきた辞表を差し出す。
「辞表?」
 私が机の上に置いた辞表を部長が手に取った。
(ああ、これで終わった──)
 そう思った瞬間、篠山部長は辞表をビリビリと破り始めた。
「これは必要ない」
「え……? あの……クビってやっぱり辞表は要りませんでしたか?」
 オロオロする私に、部長は呆れたように指先でトンっと机を叩いた。
「話を聞け」
「はっ……はい!」
「アルバイトは就業規則で禁止されている事はわかっているな?」
「はいっ! 重々承知しています。ですから……」
「では──」
 篠山部長の普段にも増して低い声に、引導を渡される覚悟を決めつつ、私は背筋を伸ばした。
「私の専属のハウスキーパーになりたまえ」
「はいっ! って……え!? はい?」
 言われた意味が解らなくて、私はぽかんと口を開けた。
 部長専属? ってどういう意味?
「安野が帰った後、仕事ぶりをチェックさせてもらった。今までいくつかの家事代行サービスを使用したが、あそこまで丁寧に掃除がされていたのは初めてだった」
「あ……りがとうございます」
「大変、評価している」
 まるで業績評価の査定のような口調だった。
「あ、ありがとうございます……!」
「私としては、有能なハウスキーパーにこのまま継続をと願うわけだが……安野は我が社の社員で、当然ながら副業は社則で御法度だ」
「はい……」
「だが、個人的な謝礼ならば就業規則違反にならない」
「え……えぇと……」
 個人的な謝礼?
「つまり私の家を安野が好意で綺麗にして、その好意に対して私が、何かしら謝意を表す──という形なら、規則違反ではない」
「で、でも……事務所を通さずに直接仕事を引き受けるのは、Kサービスの決まりでダメで──」
 部長はジロリと私を見た。
「は、はい! 表向き“好意”ですよね」
 睨まれたわけではない……けど、怖い。部長はゆっくり頷いた。
「とはいえ」
 部長は、デスクの上に置いてあるコーヒーを一口飲んだ。
「所属元への義理堅い部分は大変評価する。仕事には大事な心構えだ。なるほどKサービスの社長いち押しのハウスキーパーだけある」
「あ…ありがとうございます」
「話を戻そう。安心しろ。その点なら社長には今朝私が連絡済みだ」
「え……?」
「社長とて、安野が我が社をクビになる事なんて望んでいないからな。Kサービスでのアルバイトがあの日一日だけの特別な事も聞いている。社長は自分がむりやり安野に頼み込んだから、今回は見逃してやって欲しいと、ひたすら謝っていた」
 社長にも悪い事をしてしまった──私はしゅん…と落ち込んだ。
「そして私のこの提案に賛成だと」
「え? 社長が……?」
「私は真面目で口の堅いハウスキーパーが手に入り、安野は奨学金を返す足しにできる。これはお互いにとって悪くない話だと思うが?」
「は、はいっ」
 確かに、悪い話には聞こえない。
「次に『個人的な謝礼』についてだが……」
 篠山部長が提示した金額は、Kサービスで貰うバイト代の倍の金額──。
「ダメです! そ、そんなにいただけません!」
 私は頭を横にブンブン振った。
「毎週土曜日、前回と同じように三時間頼みたい。謝礼が多めなのは食事作りや家事の内容を柔軟に変更して貰いたいからだ。決められた仕事だけこなすハウスキーパーというより、どちらかといえば専属のメイドだな。その為の割増と思って欲しい」
「私としてはこの上なくいい話ですが……本当に私でいいんですか?」
 自分にとってあまりに都合のいい話で、キツネにつままれたようだった。
「安野は、他のミーハーな女子社員と違うようだからな」
 朝礼で前に押し掛けているOL集団に入っていない事を部長は知っているのか。
「私のプライベートを、むやみやたらに他の社員に喋るような事もないだろう? それともう一つの条件は、私以外のハウスキーパーを引き受けない事。私専属だ」
「は、はい! もちろんです」
 もう、クビになるかもしれないようなバイトはしたくない。私は何度も頷いた。
「では安野に任せたい」
 こうして、私は“部長専属メイド”となった。


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