マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクション恋愛小説ティーンズラブ小説

おヨメさまは天空の守護剣士

おヨメさまは天空の守護剣士


発行: 二見書房
レーベル: ハニー文庫
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 未評価
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


解説

わたしは強い奴の言うことしか聞かない
女性上位の国の女剣士が草原の王に拘束されて……!?

女性上位の国のアーシャを捕虜とした草原の王キリク。
並の男より強く、不遜でありながら抱けば甘く乱れる美貌の剣士に心奪われて……。

噂でしかなかった女性上位の国、通称・天空の国。同胞の仇をとるため攻め入った草原の王キリクは、剣士のアーシャを拘束する。一目で魅了されたキリクに対し、アーシャは強く美しく不遜で……。「もう容赦しない、きっちりおまえを躾けてやるっ」砂漠火食鳥と喩えられる女剣士を我がものにすべく抱けば、アーシャは愛らしくも激しくキリクを翻弄する。いつか惚れさせる――そんな男の純情は届くのか!?

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

目次

■ おヨメさまは天空の守護剣士
あとがき

抄録

「俺をなんだと思っているんだ。俺が欲しいと思ったのはおまえだけだ」
 やれやれといったふうにキリクは首を振った。
 村人に遠巻きに見つめられながら丘のてっぺんにあるキリクのカルに到着した。アーシャはまたしてもびっくりした。まるで巣穴の子ウサギが身を寄せ合っているように、いくつものカルがくっついて立っている。どういう理由があってカルをつなげているんだろうと、首をひねりながら中に入った。入ってまたしても驚いた。外からでは想像ができないほど広いのだ。真ん中にいろりがあって、壁際には丸めた敷物が整然と並んでいる。アーシャは感心しながら言った。
「広いカルだな。おまえの一族は大人数なのか」
「いや、ここではふだん、食事を作ったり食べたりしている。客人をもてなすのもこのカルだから、何人客が来てもいいようにでかいカルを立てたんだ。一晩泊める時もここに寝てもらう」
「ああ、なるほど。我が国の神殿にはたくさん部屋がある。ここではカル一つが一部屋として使われているんだな?」
「そういうことだ。とりあえず親父におまえを会わせる。こっちだ」
 いわゆる居間兼客間のカルから、野菜や干し肉が収納してあるカルを抜け、奥のカルへ行く。キリクが親父と言ったように、そこでは年かさの男が小ぶりの弓を作っていた。
「親父、今戻った」
「ああ、お帰り。……そちらの綺麗なお嬢さんはどなただ」
 キリクの父親が柔和な笑みを浮かべてアーシャを見た。年かさの男がめずらしいというより、父親という存在がめずらしくて、まじまじと見ていると、キリクが苦笑して答えた。
「天空の国の守護剣士だ。大司祭……、まあ女王でもあるんだが、その大司祭の双子の妹だ。平たく言えば王女様だな」
「それはまた偉いお嬢さんを連れてきたな。そんなお嬢さんをどうして後ろ手に縛っているんだ?」
 ジロリ、と父親がキリクを睨む。キリクは慌てて答えた。
「いろいろ複雑な事情があるんだ。あとで話すよ。言っておくが縛れと言ったのはアーシャだからな」
「お嬢さんはアーシャという名なのか。よろしく、わたしはキリクの父親だ。事情があって縛られていると言ったが、草原へは遊学で来られたのかな?」
 父親に尋ねられたアーシャは、キリクが止める前にすぱっと答えた。
「わたしは捕虜だ」
「捕虜? 俺の息子がお嬢さんを捕虜にしたのか?」
「そのとおりだ。おまえの息子がわたしの国に攻め入ってきて姉上を人質に取った。姉上に手出ししない代わりに奴隷になれとわたしに持ちかけてきたから、その条件を呑んでここに来た」
「ほう、それはまた愚息が無礼なまねを……」
 またしても父親がジロリとキリクを睨んだ。キリクは、違うんだ、とため息をこぼした。
「親父も知っているだろう、俺に助けを求めてきた男。だから俺はいつもどおり、男たちを助けに天空の国に行ったんだ。攻め入ったんじゃない、男たちの解放に行ったのっ」
「で?」
「でだ。それでいつもどおり国王に降伏を迫ろうとしたんだが、国王は神官でアーシャの姉だし、見るからにお姫様って感じで弱々しくて、国を統べているって感じじゃなかったんだよ」
「神を中心とした国か。血統や力、財力とは無縁の、民の精神的な支柱というわけだな、大司祭は」
「ああ。しかも男は全部家畜扱いで洞窟に閉じ込めてあったし、神殿にいるのは女子供だけだ。そんな国に降伏しろなんて言えないだろう? こう、なんていうか、違うんだ、ほかの国と。いつもみたいに俺が王を名乗ったら、あの国は崩壊しちまう気がしたんだよ」
「それと、アーシャを連れ帰ってくることと、どう関係しているんだ」
「その、だから、司祭には手出ししないから、代わりにアーシャに草原に来いって……」
「つまり?」
「〜〜〜〜っ、わかったよっ。俺はアーシャが欲しかっただけなんだ! 恐ろしく強い鳥で、しかもこんなに綺麗なんだっ、卑怯だとわかっていたけど、どうしてもこの鳥が欲しかったんだ!」
 身も蓋もなくキリクが白状する。アーシャが軽蔑しきった眼差しでキリクを見ると、父親が苦笑しながら言った。
「鳥? 俺には人間のお嬢さんに見えるがな」
「そのうち親父もアーシャが鳥だとわかるさ。とにかく俺はアーシャが欲しくて、正直言うと最初は飼うつもりでいたよ、そのつもりだったけど、今は違う。アーシャを俺の女にしたいと思っているんだよ、…うっ」
 いきなりアーシャの蹴りが炸裂して、キリクは腹を押さえてうずくまった。アーシャはフンと鼻を鳴らして言った。
「言ったはずだ、わたしをどう扱おうがおまえの勝手だが、おまえのものになるつもりはないと」
「くそ、この、凶暴な砂漠火食鳥め……。もう容赦しない。きっちりおまえを躾けてやるっ」
「それは楽しみだ。凶暴な火食鳥とやらに蹴り殺されないように注意することだな」
 そう言ってキリクを嘲笑する。見ていた父親が低く笑った。
「キリクに膝を突かせるとは、大したお嬢さんだ。大刀のほうも強いのか」
「キリクとやり合っている途中で姉上が捕らわれてしまったからな。勝負はまだついていない」
「それなら勝負をつけてみるかい?」
「キリクを斃したら姉上になにをされるかわからない。だからこいつのことは生かしておく」
「そうか、生かしておいてくれるのか」
 戦をすれば連戦連勝、草原の風王と呼ばれるキリクが負けること前提なのだ。清々しいほどに強気なアーシャを父親は大笑いした。
「頼もしいお嬢さんが来てくれたな」
「親父。言っておくが、アーシャは本当に強いぞ。若い奴がアーシャに手を出したらと思うと、気が気じゃない」
「そういう舐めた態度を取る小僧は、一度お嬢さんに叩きのめしてもらえばいいのさ」
「アーシャは叩きのめすなんて手加減はしない。言っただろう、本当に火食鳥なんだ。いくら俺でも死人を出されたらかばいきれない」
「だからっておまえが四六時中、お嬢さんのそばにいるわけにもいかないだろう」
「そばに置いておくさ。俺の部屋で寝起きして、…」

*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。