和書>小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ハーレクイン・ディザイア
悪魔を愛したら
著: キャサリン・ガーベラ 翻訳: 土屋恵発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:630円(税込)
10ポイント還元
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著者プロフィール
キャサリン・ガーベラ(Katherine Garbera)
フロリダで育ったのち、イリノイに引っ越した。テーマパークで知り合った夫との間に二人の子供がいる。高校時代水泳チームの練習中に物語を作り始めた。ジョージア州ロマンス作家協会マギー賞を受賞後、作家デビュー。ウォールデンブックスのベストセラーリストにも登場している。
フロリダで育ったのち、イリノイに引っ越した。テーマパークで知り合った夫との間に二人の子供がいる。高校時代水泳チームの練習中に物語を作り始めた。ジョージア州ロマンス作家協会マギー賞を受賞後、作家デビュー。ウォールデンブックスのベストセラーリストにも登場している。
解説
ジェレミーの来訪をアシスタントに告げられ、イザベラは固まった。ついに契約を実行に移すときがきたというわけだ。かつてイザベラは、両親を亡くし、貧しさのなか必死で弟を養っていた。そんな彼女の前に現れたのがジェレミーだ。弟が一人立ちしたあと、半年間イザベラが彼のものになるなら、経済的に援助しようとジェレミーは申し出た。藁にもすがる思いでイザベラはその条件をのんだのだ。オフィスに入ってきたジェレミーは相変わらずセクシーで、裕福な実業家というオーラを全身にまとっている。不安と、意思に反した胸の高鳴りを覚え、イザベラは身を震わせた。
★ご好評いただいている〈億万長者の戯れ〉第二話です。二人が交わした契約の行方は? 2008年6月はついに最終話です!★
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抄録
「なにか質問でもあるのかい?」ジェレミーが優しく尋ねた。
「ええと……」なにをききたかったのか、イザベラは忘れてしまった。彼女は両腕をジェレミーの肩に投げかけ、彼のうなじに指を滑らせた。そして、そっと彼に寄りそった。三年間ずっと夢見てきたように。
ついに、本当の自分になれたような気がした。
だが、ジェレミーはまだ不思議そうな顔でイザベラを見つめている。もしかしたら、自分の外見がどこかおかしいのではないかと、イザベラは不安になった。髪に手をあてて乱れていないかたしかめたい衝動をこらえる。明らかにこの世界の住人ではないというしるしが自分についていないことを、彼女は祈った。
裕福だったときには、母親もよくこういったパーティに出席していた。もともとはイザベラもこの世界の住人だったのだ。大きな屋敷を人手に渡してみすぼらしいアパートメントに移るまでは。
このパーティでケータリング業者として働いているのではなく、招待客として出席していることが、イザベラにはまだ信じられない気持ちだ。だが、これはまぎれもない現実だった。ジェレミーの腕に抱かれて踊るのはすばらしいが、恐れていたように、ここには昔の友人も来ていた。会場に到着したとき、イザベラはルシンダ・キャノンを見かけた。まだ面と向かって話してはいないが……。
そこでイザベラは、ジェレミーになにをききたかったかようやく思いだした。「どうしてわたしを選んだの?」
ジェレミーはイザベラの頬を指でなぞってから、彼女の顎を手で包みこんだ。じっと彼女を見つめ、唇が触れるほど近くに顔を近づける。「きみは、ぼくが知っているほかのどの女性とも似ていないからだ」
イザベラが望んでいたのはそんな言葉ではなかった。わたしは誰の目にも明らかなほど、この世界の女性たちと違っているの? だとしたら、かつてのようにとけこむのは難しいかもしれない。ジェレミーの助けを借りれば、またここで自分の居場所が見つかるだろうと期待していたのに。
しかし、イザベラが期待していたのは、上流階級への復帰だけではなかった。ジェレミーの腕に包まれているのは心地よく、ふたりきりになりたいという思いがつのる。今夜、彼のまなざしに見えたものが現実ならいいのに。ジェレミーはわたしを金で思いどおりにしたいだけではなく、わたしに好意を抱いているのだと信じられたら。
イザベラのほうは、ジェレミーの夢を見て真夜中に目を覚ますことさえあった。彼の心をいとめるにはどうすればいいのだろう? イザベラは愛人になるよりもっと多くを望んでいた。だが、それをジェレミーに気づかれてはならない。気づかれたら財産目あてだと思われるに決まっている。
なんとか本心を隠しとおし、彼のほうからイザベラを欲しいと思わせるようにしなければ。
「それは自覚しているわ」結局、イザベラはそう答えた。たしかに、ここにいるほかの女性たちとは違っていた。この世界の女性たちはなんの苦労も知らず、毎晩のようにパーティを渡り歩いている。一方イザベラは苦しい生活に耐えながら必死に働いて今日まできた。ジェレミーでさえ、これまでの彼女の苦労を正確に理解してはいないだろう。
「褒めたつもりだったんだが」ジェレミーがふいに、彼女の唇にキスをした。
彼の唇は豊かで、しっかりとした存在感があった。
ジェレミーはただ唇を軽く重ねただけで、舌を口のなかに差し入れはしなかった。誰かの咳払《せきばら》いが聞こえたが、ジェレミーは無視した。やがて顔をゆっくり上げると、イザベラの顔を指で撫でてから、咳払いをした男性のほうに顔を向けた。
*この続きは製品版でお楽しみください。
「ええと……」なにをききたかったのか、イザベラは忘れてしまった。彼女は両腕をジェレミーの肩に投げかけ、彼のうなじに指を滑らせた。そして、そっと彼に寄りそった。三年間ずっと夢見てきたように。
ついに、本当の自分になれたような気がした。
だが、ジェレミーはまだ不思議そうな顔でイザベラを見つめている。もしかしたら、自分の外見がどこかおかしいのではないかと、イザベラは不安になった。髪に手をあてて乱れていないかたしかめたい衝動をこらえる。明らかにこの世界の住人ではないというしるしが自分についていないことを、彼女は祈った。
裕福だったときには、母親もよくこういったパーティに出席していた。もともとはイザベラもこの世界の住人だったのだ。大きな屋敷を人手に渡してみすぼらしいアパートメントに移るまでは。
このパーティでケータリング業者として働いているのではなく、招待客として出席していることが、イザベラにはまだ信じられない気持ちだ。だが、これはまぎれもない現実だった。ジェレミーの腕に抱かれて踊るのはすばらしいが、恐れていたように、ここには昔の友人も来ていた。会場に到着したとき、イザベラはルシンダ・キャノンを見かけた。まだ面と向かって話してはいないが……。
そこでイザベラは、ジェレミーになにをききたかったかようやく思いだした。「どうしてわたしを選んだの?」
ジェレミーはイザベラの頬を指でなぞってから、彼女の顎を手で包みこんだ。じっと彼女を見つめ、唇が触れるほど近くに顔を近づける。「きみは、ぼくが知っているほかのどの女性とも似ていないからだ」
イザベラが望んでいたのはそんな言葉ではなかった。わたしは誰の目にも明らかなほど、この世界の女性たちと違っているの? だとしたら、かつてのようにとけこむのは難しいかもしれない。ジェレミーの助けを借りれば、またここで自分の居場所が見つかるだろうと期待していたのに。
しかし、イザベラが期待していたのは、上流階級への復帰だけではなかった。ジェレミーの腕に包まれているのは心地よく、ふたりきりになりたいという思いがつのる。今夜、彼のまなざしに見えたものが現実ならいいのに。ジェレミーはわたしを金で思いどおりにしたいだけではなく、わたしに好意を抱いているのだと信じられたら。
イザベラのほうは、ジェレミーの夢を見て真夜中に目を覚ますことさえあった。彼の心をいとめるにはどうすればいいのだろう? イザベラは愛人になるよりもっと多くを望んでいた。だが、それをジェレミーに気づかれてはならない。気づかれたら財産目あてだと思われるに決まっている。
なんとか本心を隠しとおし、彼のほうからイザベラを欲しいと思わせるようにしなければ。
「それは自覚しているわ」結局、イザベラはそう答えた。たしかに、ここにいるほかの女性たちとは違っていた。この世界の女性たちはなんの苦労も知らず、毎晩のようにパーティを渡り歩いている。一方イザベラは苦しい生活に耐えながら必死に働いて今日まできた。ジェレミーでさえ、これまでの彼女の苦労を正確に理解してはいないだろう。
「褒めたつもりだったんだが」ジェレミーがふいに、彼女の唇にキスをした。
彼の唇は豊かで、しっかりとした存在感があった。
ジェレミーはただ唇を軽く重ねただけで、舌を口のなかに差し入れはしなかった。誰かの咳払《せきばら》いが聞こえたが、ジェレミーは無視した。やがて顔をゆっくり上げると、イザベラの顔を指で撫でてから、咳払いをした男性のほうに顔を向けた。
*この続きは製品版でお楽しみください。
本の情報
紙書籍初版: 2008/5/5
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ハーレクイン・ディザイア
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>愛なき結婚
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>億万長者
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>アメリカ
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ハーレクイン・ディザイア
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>愛なき結婚
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>億万長者
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>アメリカ
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