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公爵様はトロ甘過保護〜ご令嬢は愛されすぎて困惑してます!〜

公爵様はトロ甘過保護〜ご令嬢は愛されすぎて困惑してます!〜


発行: ヴァニラ文庫
シリーズ: ヴァニラ文庫
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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解説

恥ずかしがるからいじめたくなるんだ
身も心も溺愛公爵に甘やかされて……

リアーヌは湖のほとりでドミニクという青年と出会う。淡い憧れを抱きながらも、著名な公爵であるドミニクはリアーヌにとってどこか遠い存在。しかし、リアーヌがトラブルに遭ったとき助けの手を差し伸べてくれたのはドミニクだった。リアーヌに愛を囁きながら優しい愛撫で身も心も満たしてくれるドミニク。けれど、彼には縁談があると知って…!?

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

 リアーヌはドキドキが止まらなくて体の前で両手を握りしめ、うつむいてしまった。とても顔など見られない。
「先日の無礼をお許しいただけますか?」
 ドミニクは丁寧にリアーヌに言った。
 リアーヌは急いで、首を何回も縦に振る。
 無礼などではない。泳いでいたのだし、まさか女性がいるなんて思わなかっただろうから、全然問題ではないのだ。
 ドミニクからホッとしたような空気が伝わってくる。
「よかった。もう一度、ぜひお会いしたいと思っていました」
 動悸が激しくなった。ドミニクに聞こえてしまいそうだ。顔も熱い。
「実は仕事の都合で、明日にはバリスに戻らねばなりません」
 バリス……。ベランヌ国の首都だ。ドミニクはバリスのひとなのか……と思った。
 バリスは遠い。ここから馬車で一日がかりだし、リアーヌはもう三年近く行っていない。
 そこに帰ってしまうのか……。お見合いは終わったのだろうか……。
 なぜか悲しくなった。どうしてなのかはわからない。
「ぶしつけですが、手紙を書いてもいいでしょうか?」
「……は?」
 ドミニクの言葉がよく理解できなくて、リアーヌは思わず顔を上げてしまった。思っていた以上にドミニクの顔が近くにあって、急いで視線を下げる。
「ご迷惑かもしれませんが、あなたのことが知りたいのです。たとえば私は、あなたの名前も存じ上げない」
「……」
 リアーヌは焦った。どう返していいのかわからない。
「お名前をうかがってもいいですか?」
「リ……リ……リアーヌ、と申します……」
 囁くような小声で答える。
「可愛らしい名前だ。あなたらしい」
「……」
 リアーヌはますますうつむき、頬を真っ赤にした。
「ぜひ手紙を書かせてください。ご住所を教えていただければ……」
「こ、こま……困ります……」
 思わず返してから、なぜ困るのだろう、と考えた。
「えと、あの、わ、私は学生で……。寄宿舎に、住んでいます。だから、男のかたから手紙が来るのは……」
「ああ!」
 ドミニクが明るい声で言った。
「わかります。そうでしょうね。では、こうしましょう。女性の名前で、手紙を書きます」
「え?」
 見上げたドミニクは笑顔だった。悪戯を思いついた、という子どものような表情だ。
「伯母がいます。その名前で書きますよ! 面白いから、伯母になりきって書いてみましょうか?」
「……え?」
「親愛なるリアーヌ。学校はどう? お友だちとはうまくやっているのかしら?」
 ドミニクはわざと作った裏声で女性の話し方を真似た。リアーヌは思わず笑ってしまう。
「笑ってくれましたね。リアーヌは笑顔がステキよ」
 後半は再び女性の声を作っている。
 リアーヌは「いやだ」と呟きながらもまた笑顔になった。
「ザザ・ラヴォワジエというのが伯母の名前です。その名前で書きます」
「え……」
「残念ながら出発の時間が迫っています、もう行かないと。お会いできて本当によかった」
 ドミニクが手を差し出す。それがとても自然で、リアーヌは戸惑いながらも右手を出した。骨っぽい大きな手がリアーヌの細い手をそっと握る。
「またお会いしましょう」
「は……はい……」
 ドミニクの手がゆっくり離れた。
 ドミニクの瞳の色は、父に似た明るい茶色だった。髪は、父よりも濃いダークブラウン。前髪がサラリと額に垂れ、顔立ちは端正で体のたくましさと比べ細面だが、ひ弱な印象はまるでなくむしろ躍動的に感じる。
「学校まで送りましょうか?」
 言われたリアーヌはハッとして首を横に振った。
「こ、困ります、そんな……」
「……そうですね。では、気をつけて……」
 ドミニクの声が沈んだように感じるのは気のせいだろうか。
「はい……」
 リアーヌはドミニクに背を向けた。学校に向けて歩きはじめるが、背後から視線を感じてギクシャクしてしまう。
 それとも、考えすぎ? 見られているなんて自意識過剰なのかしら。
 そうは思っても振り返って確認することはできない。
 リアーヌは左手で右手を押さえた。大きな温かいドミニクの手の感触がまだ残っている。
 やはり男のひとは手が大きいんだわ。
 それに、今日初めてちゃんと顔を見た。とてもキレイな……男のひとにこんな形容は失礼かしら……明るい印象のひとだった。
 思い返すとなぜか頬が火照った。
 そんな自分が恥ずかしくて、リアーヌは足を速めてしまった。胸がドキドキしてきて、どんどん速足になりついには駆け出してしまう。
 男のひと、それもあんな素敵なかたと握手してしまった! 手紙を書く、と言われた。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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