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罪なプロポーズ
著: クリスティン・リマー 翻訳: 神純子発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・スポットライト・プラス
価格:630円(税込)
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著者プロフィール
クリスティン・リマー(Christine Rimmer)
大型書店やUSAトゥデイ紙のベストセラーリストにたびたび登場する。RITA賞に作品がノミネートされ、ロマンティックタイムズ誌でも賞を獲得した実力の持ち主。ロマンス作家になるまで、女優、店員、ビルの管理人など実にさまざまな職業を経験しており、そのすべては、作家という天職に巡り合うための人生経験だったと振り返る。小説の執筆はもちろん、愛する夫と過ごす時間や、子供たちの成長を日々見届けることも、この上ない喜びだという。
大型書店やUSAトゥデイ紙のベストセラーリストにたびたび登場する。RITA賞に作品がノミネートされ、ロマンティックタイムズ誌でも賞を獲得した実力の持ち主。ロマンス作家になるまで、女優、店員、ビルの管理人など実にさまざまな職業を経験しており、そのすべては、作家という天職に巡り合うための人生経験だったと振り返る。小説の執筆はもちろん、愛する夫と過ごす時間や、子供たちの成長を日々見届けることも、この上ない喜びだという。
解説
シャーリーンには、どうしても許せない男性がいた。十年前、両親を亡くした彼女を見捨てた元恋人のブランドだ。彼に結婚を断られたために、シャーリーンは裁判に敗れ、幼い妹シシーの監護権は冷酷な叔母夫婦に奪われてしまった。そして妹は今や、身勝手で反抗的な娘に成長している。ある朝、仕事に出かけようとしたシャーリーンは、ソファに赤ん坊が寝かされているのを見つけて驚愕した。置き手紙によると、シシーがひそかに産んだ子らしい。だが、シャーリーンの目は手紙の一節に釘づけになっていた。“この子の父親はブランドよ”
★十年間、憎み続けたブランドと再び運命的な再会を果たすシャーリーン。二人の恋のゆくえは?★
★十年間、憎み続けたブランドと再び運命的な再会を果たすシャーリーン。二人の恋のゆくえは?★
抄録
「考えてもごらん」彼はからかうように言った。「誰かさんもそのあいだずっと恨みつづけていたじゃないか」
「もう、よして」シャーリーンがブランドの胸をそっと押した。「わたしはまじめに態度を改めようとしているのよ」
「わかっているさ。うれしいよ。本当に……」彼は言葉を切り、息をつめた。
すると思いがけないことが起きた。シャーリーンが自分から美しい顔を近づけてきたのだ。「ねえ、ブランド、わたしを見て」
ブランドはほほえんで彼女を見おろした。「ああ。喜んで」
ほほえみ返すまいとこらえているのか、シャーリーンが唇の端を震わせた。「わかるでしょう。こうしてあなたの腕のなかにいるのは、とても心地いいの……」
「光栄だね。ぼくもこのうえなく心地いいよ」
「でも正直言って、こんなふうになるつもりはなかったわ」
「こんなふうって?」彼はとぼけてみせた。
「あなたと……また親密になるなんて。もう一度、情熱が……」
「だから?」
「だから、今のわたしたちをよく見て。まるで……恋人同士みたいだわ」
「シャーリーン」
「なあに?」
「誰だって、ときには考えを変える権利があるんだよ」ブランドはシャーリーンの華奢な背中をそっとなでおろした。ブランドの腕に彼女はしっくりとなじんでいた。昔もそうだった。時を経ても変わらないものがあるとわかるのはすばらしい。
「そんなことはないと思うけれど」シャーリーンが、自信のなさそうな口調で言った。やわらかそうな唇が、まるでブランドのキスを待つかのように上を向いている。
「ぼくはそう思う」
「違うわ……」だが、シャーリーンの行動は言葉とは裏腹だった。唇をもっと上向かせたのだ。
ブランドにとってそれ以上のあと押しはなかった。彼は頭をさげて彼女の唇に唇を近づけた。
あと少し。そう……そこだ。
軽くふれ合う。
そして待った。
なぜなら、無理強いはしたくなかったからだ。少なくとも自分からは、これ以上強引なまねをしたくなかった。彼女から求めてもらいたい。何よりもそれを望んでいた。
やがてシャーリーンがため息をついた。そして、彼の首に腕を巻きつけてきた。「ああ、ブランド」彼女はそうささやくと、つま先立ちになって強く唇を重ねてきた。
ブランドは驚いた。
完璧《かんぺき》だ。
彼女からキスをしてくれるなんて。まるで降伏の合図のように小さな声をもらして、シャーリーンが身をゆだねてきた。
ブランドはシャーリーンをきつく抱きしめた。自分の胸に押しつけられたやわらかい胸の感触に、思わずうなり声がもれる。そのまま彼女の唇のあいだに舌を差し入れた。
人知れず何度も夢に思い描いていた彼女を、今この手で抱きしめ、味わっているなんて。
彼女は夢で見たとおり……いや、それ以上だった。
ああ、そうだ。シャーリーンと比べられるものなど何もない。誰ひとりいない。
彼女の唇はこのうえなく甘美で、このうえなく心地よかった。こんなにしっくりくる相手はほかにいないだろう。
ブランドは心をそそられた。
われを忘れそうなほどに。
もっと先へ進みたい。彼女の体をかかえあげ、このままベッドへ連れていきたい。そして失われた年月を取り戻すのだ。今夜、今すぐに。
*この続きは製品版でお楽しみください。
「もう、よして」シャーリーンがブランドの胸をそっと押した。「わたしはまじめに態度を改めようとしているのよ」
「わかっているさ。うれしいよ。本当に……」彼は言葉を切り、息をつめた。
すると思いがけないことが起きた。シャーリーンが自分から美しい顔を近づけてきたのだ。「ねえ、ブランド、わたしを見て」
ブランドはほほえんで彼女を見おろした。「ああ。喜んで」
ほほえみ返すまいとこらえているのか、シャーリーンが唇の端を震わせた。「わかるでしょう。こうしてあなたの腕のなかにいるのは、とても心地いいの……」
「光栄だね。ぼくもこのうえなく心地いいよ」
「でも正直言って、こんなふうになるつもりはなかったわ」
「こんなふうって?」彼はとぼけてみせた。
「あなたと……また親密になるなんて。もう一度、情熱が……」
「だから?」
「だから、今のわたしたちをよく見て。まるで……恋人同士みたいだわ」
「シャーリーン」
「なあに?」
「誰だって、ときには考えを変える権利があるんだよ」ブランドはシャーリーンの華奢な背中をそっとなでおろした。ブランドの腕に彼女はしっくりとなじんでいた。昔もそうだった。時を経ても変わらないものがあるとわかるのはすばらしい。
「そんなことはないと思うけれど」シャーリーンが、自信のなさそうな口調で言った。やわらかそうな唇が、まるでブランドのキスを待つかのように上を向いている。
「ぼくはそう思う」
「違うわ……」だが、シャーリーンの行動は言葉とは裏腹だった。唇をもっと上向かせたのだ。
ブランドにとってそれ以上のあと押しはなかった。彼は頭をさげて彼女の唇に唇を近づけた。
あと少し。そう……そこだ。
軽くふれ合う。
そして待った。
なぜなら、無理強いはしたくなかったからだ。少なくとも自分からは、これ以上強引なまねをしたくなかった。彼女から求めてもらいたい。何よりもそれを望んでいた。
やがてシャーリーンがため息をついた。そして、彼の首に腕を巻きつけてきた。「ああ、ブランド」彼女はそうささやくと、つま先立ちになって強く唇を重ねてきた。
ブランドは驚いた。
完璧《かんぺき》だ。
彼女からキスをしてくれるなんて。まるで降伏の合図のように小さな声をもらして、シャーリーンが身をゆだねてきた。
ブランドはシャーリーンをきつく抱きしめた。自分の胸に押しつけられたやわらかい胸の感触に、思わずうなり声がもれる。そのまま彼女の唇のあいだに舌を差し入れた。
人知れず何度も夢に思い描いていた彼女を、今この手で抱きしめ、味わっているなんて。
彼女は夢で見たとおり……いや、それ以上だった。
ああ、そうだ。シャーリーンと比べられるものなど何もない。誰ひとりいない。
彼女の唇はこのうえなく甘美で、このうえなく心地よかった。こんなにしっくりくる相手はほかにいないだろう。
ブランドは心をそそられた。
われを忘れそうなほどに。
もっと先へ進みたい。彼女の体をかかえあげ、このままベッドへ連れていきたい。そして失われた年月を取り戻すのだ。今夜、今すぐに。
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