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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・アフロディーテ

キスで殺して

キスで殺して


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・アフロディーテ
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ジュリー・E・リート(Julie Elizabeth Leto)
 フロリダ州タンパ生まれ。十六歳のときに初めてロマンス小説を読み、サウス・フロリダ大学大学院で学んでいた一九八八年、自ら筆をとって作家を目指す。その後、英語教師となってタンパ、アトランタで働くが、夢をあきらめず、ついに一九九七年初作品を刊行。現在は夫ティムと娘とともにタンパに在住、実家の家業を手伝いながら執筆に励んでいる。

解説

 ドミノ・ブラックは秘密機関〈シャドー〉の有能な工作員だ。天涯孤独の彼女にとって〈シャドー〉は家族も同然であり、これまで上からの命令はすべて完璧に遂行してきた――暗殺も含めて。だが、今回だけは少し様相が違ってきている。ドミノはとまどっていた。シカゴで人気を誇るクラブのオーナー、ルーク・ブラスコに近づき、彼にかけられた嫌疑の真相を探ってはみたものの、何一つ証拠が出てこないのだ。彼が軍事機密の売買にかかわっているとはどうしても思えない。だけど……ルークと熱い一夜を過ごさなかったとしても、はたしてそう言いきれるかしら? 任務のタイムリミットはあとわずか。ドミノは密かに決意を固めた。
 ★サスペンスタッチのロマンスを得意とする人気作家、ジュリー・E・リートの新作が、ハーレクイン・アフロディーテから初登場です。息もつかせぬ衝撃の展開で、最後まで目が離せません!★

抄録

「あなたがそう思っているだけかもしれないわ」彼女は切り返した。「本当はどうかしら」
 次の瞬間、彼女はルークの横を通りすぎると、こみあった店内に足を踏み入れて、人をかき分けながら奥に進んだ。進路をふさいでいる人間は押しのけ、不愉快そうな顔をしてどこうとしない女性をにらみつけてしりぞけた。
 倉庫を抜けて階段室に入り、階段に足をかけたとき、ルークが勢いよく彼女の肘をつかんだ。
「どういうことだ?」彼はきいた。
 たちまち彼女の怒りがおさまったのを、ルークは感じた。彼女の態度が和らいだ。階段の一段目に立っている彼女と、目の位置が同じ高さだった。
「あなたがわたしから楽しいゲームをとりあげようとするからよ」彼女は答えた。
「ゲーム?」ルークは眉をひそめた。「大家に隠し事をすることが?」
 彼女は唇をなめて、ルークに腰を押しつけた。「目隠しをされるのは好き?」
 ルークはくすくす笑った。「嫌いじゃないよ」
「知らない女が相手でも?」
「それだけの価値がある女性ならね」
「行動で証明してくれるかしら?」彼女の口調は挑発しているようだった。
「きみは自分にそれだけの価値があると思っているんだな」
 心からおかしそうに、彼女は笑った。「思っているわけじゃないわ。事実を口にしているだけよ」
 背を向けて階段を駆けあがろうとした彼女の肘をつかんで振り向かせ、ルークは彼女を抱き寄せた。彼女は抵抗しなかった。それどころか、両手を彼の髪に差し入れて後頭部をつかみ、自ら唇を押しあてる。すぐに彼女の舌が口に入ってきた。クリームと新鮮なミントの味がした。短いがかなり情熱的なキスだったので、彼女の体が離れたとき、ルークは自分の口から煙が立ちのぼっているような気がした。
 咳《せき》払いをして、彼は言った。「どういうことだ?」
「わからないの?」彼女は見せつけるように唇をなめた。
「ぼくにわかっているのは、名前を隠して大家にキスする女性は、なにかたくらんでいるということだけだ」
「あなたって、いつもそんなにうたぐり深いの?」
「ああ」ルークは腕組みをした。
 彼女は身を乗りだすと、これみよがしに小さく舌打ちをした。「まだ若いのに、人生に疲れきっているなんて気の毒ね」
「ぼくはそれほど若くないよ」
「わたしもよ」
 いたずらっぽく答えると、彼女は勢いよくきびすを返し、階段を一段おきに駆けのぼった。踊り場で足を止めて肩越しに振り返り、あなたもついてきてと視線で伝えた。
 ルークは両手をポケットに入れてそこにあった鍵《かぎ》をもてあそびながら、彼女を部屋に入れるべきかどうか考えた。すると、彼女はまた階段をのぼり始めた。彼女が滞在を希望している部屋がある二階では止まらず、さらに上まで。
 その階にはルークの部屋があった。彼のプライベートな世界が。
 彼女はルークの部屋の前で立ち止まったが、ドアノブに手を触れようとはしなかった。ドアにはつねに鍵がかかっていることを知っているのだろうか、とルークは考えた。クラブがあるのと同じビルに住んでいるので、プライバシーを確保する必要があるのだ。
「あなたの部屋でしょう」彼女は言った。
「どうして知っているんだ?」
「人に聞いたの」彼女はドアに寄りかかった。まるで、いまここでセックスしてもいいといわんばかりの態度だ。ローライズのレザーパンツにブルーのレースのキャミソール、タイトなショートジャケットという格好で、ハイヒールを履き、サファイア色に輝くへそピアスをつけている。
「スタッフのなかにきみと話した者はいない」ルークは断言した。彼女の名前を知りたくて、スタッフ全員にたしかめたのだから間違いない。
「だからといって、わたしが聞いていないとはかぎらないでしょう」彼女は言い張った。
「それはどうかな」
 彼女は肩をすくめた。「たとえば、ほかの人たちが話しているのを耳にはさむとか」
 彼女の言葉が信じられるわけがない。「どうしてここに来た?」ルークは追及した。
「シカゴにという意味? それとも、この部屋の前に来た理由?」
 ルークは眉をひそめた。「両方だ。しかし、どちらかといえば、きみが自分の部屋のある階を通りすぎた理由のほうに興味がある」
 ミントの香りがする甘い吐息がかかるほど、彼女はルークに顔を近づけた。「どうしてそんなにわたしに関心があるの?」
「きみはおかしなことを言う人だな。自分のことを話さないような人間に、部屋を貸す大家はいないと思うが」
 眉をひそめて唇をすぼめた彼女を見て、ルークの胸はざわめいた。なんて魅力的な女性だろう。
「部屋代が払えるかどうか心配しているなら問題ないわ。人気の旅行雑誌が、シカゴの特集でわたしの写真を買いとってくれることになっているの」
「それにしては、あまりうれしそうじゃないな」ルークは言った。
「あなたに会って、もっとうれしいと思えることを見つけたからよ」
「本当に?」
「自分がどれほど魅力的か知らないの?」

*この続きは製品版でお楽しみください。

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