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旦那様は新妻を(予想外に)愛しすぎてます

旦那様は新妻を(予想外に)愛しすぎてます


発行: マーマレード文庫
シリーズ: マーマレード文庫
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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解説

俺たち、そろそろ本当の夫婦にならないか?
契約上の夫婦のはずが、いつしか本当の恋に落ち……!?

友人に多額の借金を押しつけられてしまった知依。そんな大ピンチを救ってくれたのは、知依が働く会社のイケメンCEOで、幼馴染みでもある久我山崇だった。けれど、その条件は彼と結婚するというもので……。契約上の結婚なのに、崇の甘いイジワルと思わせぶりな接近にトキメキが抑えられなくなった頃、プロポーズされた本当の理由を知ってしまい!?

※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

抄録

「敬語使ってるぞ! 夫婦なのに馴れ馴れしくなくてどうする」
 たしかに言うとおりなのだけれど、さっきから拭いきれない違和感のせいか素直にうなずけない。崇がことあるごとに“夫婦”を強調してくるのはどうしてなのかわからない。
「と・に・か・く! 家で久我山代表はやめろ」
「はい。じゃなかった、うん。くが……崇くん」
 言ったそばから間違えそうになった知依を、崇が鋭い目でにらむ。慣れるまでもう数日はこんな日が続きそうだと思うと、気が重い。
「とりあえずまずはこんなところだな」
 諸々の難しい話が終わったと思うと、知依はほっとした。そのときテーブルの上のカードを手に取って、崇に差し出す。
「これは必要ないと思う。充分お給料ももらっているし、ここに住まわせてもらうだけでもありがたいから」
 しかし知依の言葉に崇は難色を示す。
「夫が妻を養うのは当然だろう」
(また、本当の夫婦みたいにいうんだから……)
「たしかに、くが……崇くんの言うとおりだけど。でもわたしたちの場合はちょっと普通と違うというか……まあ、とにかく! 崇くんにばかり負担をかけたくないの」
 崇は眉間に皺をよせて、何か考えているようだった。
「俺にとっては負担でもなんでもないが、お前がそう言うなら譲歩してやろう」
「本当っ!?」
 ものすごく上から目線で言われているのだが、昔から崇のこんな態度に馴れている知依はさほど気にすることなく喜んだ。
 そんな無邪気な知依の姿とは対照的に、崇は何かを企んでいるような笑顔を浮かべた。
「譲歩するからには、それなりに何かこちらにメリットがあるんだろうな?」
「え、そんな……」
 人の悪い顔で、知依の顔をのぞき込んでくる。知依は何かを期待するような視線に堪えられずに、目を泳がせた。
「何してもらえるんだろうな。楽しみだなぁ」
 ますます顔を近づけてくる崇に、オロオロしてしまい思考が停止しそうになる。
(な、何……どうしよう……何か喜んでもらえるもの……あっ!)
「お料理はどうかな? 難しいものは作れないけど、一応食べられるレベルのものは出せると思う」
 昔、お菓子を作って持っていたことがある。崇がブツブツ言いながらもいつも全部食べてくれていたこを思い出した。
 我ながら名案だと思っている知依は『どうだ』とでも言いたげな顔をした。そんな知依を見て、崇は小さく笑った。
「俺としてはもっと色っぽいのを期待してたんだけどな。例えばこういうのとか……さ」
 それまでひとり掛けのオットマンに腰掛けていた崇は立ち上がると、知依の隣に座った。急なことで驚き緊張で体が硬くなる。
 崇はそんな知依に構うことなく、彼女におおいかぶさるようにしてソファに手をついた。
 見とれてしまうほど整った顔が至近距離にある。知依は思わずごくりと喉を鳴らした。いくら幼馴染みだったとえいど、こんなに至近距離で崇と見つめ合うことなどなかった。
「なに、緊張してるわけ?」
「んっ……っ……やっ」
 すっかり綺麗な顔に見とれていると、右耳にくすぐったさを感じて肩をすくめた。目線だけで確認すると崇の長い指が、知依の耳に弄ぶように振れいてた。
「やだ、それ……くすぐったい」
 抵抗をしても崇はやめてくれない。それどころか彼の行動がエスカレートする。
 反対側の耳元に唇を寄せられると、熱い息が耳をくすぐり背中にゾクゾクとした感覚がせりあがってくる。それと同時に体温が上がり心臓が激しく音をたてはじめる。
「それも、んっ……ダメっ!」
「おっと……」
 これ以上されたら、自分がどうなってしまうかわからない。そんな思いに駆られて崇の体を力いっぱい押しのけた。
 熱でうるんだ瞳でねめつけると、崇の顔は面白そうに笑った。
「これくらいで、そんな顔するんだな。でも、まぁ逆効果だ」
 もう一度迫ってきた崇から、守ろうと両方の耳を手で覆い彼からの攻撃を防ぐ。そんな知依を見て崇はプッと噴き出した。そしてその笑いは次第に大きくなり声をあげて笑いはじめた。
(もう……笑いすぎ)
 そうは思うけれど、身の危険を脱した知依はここぞとばかりに自分の提案を押し付けた。
「と、とにかく! こういうメリットはなしで。お料理、お料理でいいよねっ?」
 必死で念を押す知依を見て、崇はまだ笑いながら答えた。
「まぁいい。それで手を打つ。食事がいらない日も多いからそのときは前もって連絡する。それでいいか?」
「了解です! コミュニケーションもとれるし、我ながらいい考え」
 自分の主張が認められたことがうれしく、安堵とともにはしゃいでしまった知依を崇はまた笑った。
「とりあえず、荷物の片付けをしろ。俺は部屋で仕事しているから、何かあったら声をかけてこい」
 自室に向かう崇の背中を見ながら、知依もその場に立ち上がった。
「さぁ、一気に片付けなくちゃ」
 週明けからの仕事に差しさわりがでてはいけない。すぐに自分に与えられた部屋に向かう。
(崇くん、ああいうのやっぱり慣れてるのかな……もし次もああいうことがあったらどうしよう)
 初っ端から崇との恋愛能力の違いを見せつけられた。
 ただ自分の中でも驚いたのが、彼とのああいったふれあいが嫌ではなかったということ。
 とはいえ……今後の崇との生活に不安がないわけではない。
(あぁ……これからどうなっちゃうんだろう)
 明日は明日の風が吹く。そうは簡単には思えず同居初日の夜は更けていった。


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