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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・プレゼンツ 作家シリーズ 別冊

ハロー、マイ・ラヴ

ハロー、マイ・ラヴ


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・プレゼンツ 作家シリーズ別冊
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ジェシカ・スティール(Jessica Steele)
 イングランド中部に、七人兄妹の六番目に生まれた。現在はウースターシャーの風光明媚で文化財に富んだ村に夫とともに住んでいる。公務員として働きながら夜の時間を執筆にあてていたが、夫の励ましを得てフルタイムの作家となった。一番の趣味は旅行で、メキシコ、中国、香港……と、取材をかねてさまざまな国を訪れている。

解説

秘書のホイットニーは、同僚に誘われて行ったパーティになじめず、大邸宅の二階へ逃れて、静かな場所で一息つこうとしていた。不作法と思いつつも、疲れから寝室でつい眠り込んでしまい、女性の叫び声で目覚めたとき、大変な事態に巻き込まれていた――隣に見知らぬハンサムな男性が肌もあらわに横たわっていたのだ!彼こそ館の主の大富豪スローンで、叫んでいたのはその婚約者だった。ホイットニーに気づかずベッドに入ってしまっただけのようだが、婚約は破棄となり、彼女は申し訳ない気持ちでいっぱいになった。償いに何でもすると申し出たホイットニーを見据え、スローンが言った。「結婚を待ちわびる母のために、婚約者の代役を務めてもらおうか」

■1979年の創刊から長くハーレクインを形作ってきた不動の人気テーマをご紹介します。本作は、若き乙女に愛のめざめを促す年上ヒーローを描いた、大人の色香漂う年の差ロマンスです。

抄録

 それにしても、婚約者が歓迎パーティーを開いているというのにスローン・イリングウォースはなぜベッドで眠りこんでいたのだろう? 彼は海外で新しい事業を始めるために飛び回っているのだと、ここに来る車の中でヴァレリーが言っていた。おそらく仕事と長旅とでへとへとになって帰ってきたに違いない。
 たった今、ベッドルームの入口から好奇に満ちたまなざしで中をのぞいていた人たちの中に、ヴァレリーとトビーの顔がなかったのは不幸中の幸いだった。どっちみち、このホットニュースが彼らの耳に入るのは時間の問題ではあるけれど……。
 さらに十分。そろそろスローンとグレダが仲直りをするころ合いだ。
 ホイットニーはバスルームのドアを細く開いて耳をそばだてた。何の物音もしない。あれほど騒々しかった館が信じられないほどの静寂と平和に包まれている。だが、もう何センチかドアを開けたとたん、その静寂は破られた。
「バスルームから出たいならさっさと出てきたらどうだ!」ひどく不機嫌な男の声がかみつくように言った。「とにかく今夜は眠りたいんだ」
 そろそろとドアを開けたが、すぐに出ていく勇気はなく、ホイットニーは歩きだす前にごくんと生つばをのみこんだ。「あの……あなたが……ミスター・スローン・イリングウォース?」
「そのとおり」胸毛に覆われたたくましい上半身をベッドの上に起こし、彼は相変わらず無愛想に言った。「どうやら服は見つけたらしいね」グレイのまなざしが頭のてっぺんから足の先まで滑り下りる。
 彼の皮肉を理解するのに一秒か二秒かかった。「服は最初から着ていましたわ」この男性まで彼女が裸で寝ていたと思いこんでいるらしい。「さっきどこかの酔っ払いにドレスのストラップを引きちぎられてしまったことを別にすれば、今夜は最初から最後まできちんと服を着ていました」堅苦しく言った。「靴は脱ぎましたけれど」
「お行儀のよさを自慢しているの、それとも文句を言っているの?」スローンは意地悪く言う。
 ホイットニーは、どうもこの男性を好きになれそうもないという結論を出し、彼をひたすら無視してさっき脱いだ靴を捜し始めた。ベッドのすぐ下にあったので、かがんで拾い上げると大急ぎで足を滑りこませた。ホイットニーはどちらかというと背が高いほうだし、今の場合、相手は座り、こちらは立っているという条件ではあったが、それでももう何センチか背が高ければ多少ましな気分になれるかもしれないと思った。
 そのときになって、たとえ彼がいやな感じであってもさっきのことは謝るべきだと気がついた。彼は一刻も早く邪魔者を追い出したいと思っているに違いないが、何も言わずに出ていくわけにはいかない。
「申しわけありませんでした」ドアのほうに一歩近づき、ホイットニーはできる限り落ち着いた声で謝った。「どなたかのベッドを勝手に使ってはいけないことくらいわかっていたのですけれど……」
「君、ひとりだったの?」
「もちろんひとりでしたわ!」ホイットニーは不快なほのめかしにむっとして言い返した。
「パーティーが退屈だった?」
「ああいうパーティーには……慣れていないんです」あの乱痴気騒ぎの主催者が彼の婚約者だということを思い出し、当たりさわりのない言いかたをする。
「それでベッドにもぐりこむことにした?」
「最初からそうするつもりだったわけじゃありません!」ホイットニーはきっぱりと言い、眉をひそめてつけ加えた。「あなたがベッドに入ったことにも気がつきませんでしたわ」
「君を起こさないようにしたんだ」スローンはかすかな笑いを含んだ声で言った。
「私がいたこと、ご存じでしたの?」相手の言葉をそのとおりに受け取って、ホイットニーは目を丸くした。
「いや、知らなかった」
 ホイットニーは唇をかんだ。からかわれていることに気がつかないなんて、間抜けな女と思われてしまったに違いない。「とにかく、あんなことになってしまって申しわけありませんでした。グレダが怒るのも当然ですわ」もう一歩ドアのほうに後退しながらつけ加えた。「でもよかった、誤解がとけて仲直りをなさったのなら……」
「ちょっと待った。いったい何の根拠があってぼくたちが仲直りしたと決めてかかるの?」
「そうじゃないんですか?」ホイットニーは驚いて目を上げた。
 スローンはゆっくり首を横に振った。
「まあ、どうしましょう」動揺のあまり、グレダは婚約者の釈明に耳を貸すどころではなかったのだろう。「ごめんなさい」と繰り返したが、たとえ舌が回らなくなるまで謝ったとしても問題が解決するはずもなかった。「私、グレダと会ってあなたが潔白だってことを……ベッドに入るとき私がいることに気づかなかったんだって話してきます」ホイットニーはきっぱりと言い、ドアのほうに歩き始めた。
「よかったらどこに行くつもりか教えてくれる?」皮肉めいた声が引き止める。
「もちろん階下ですわ。グレダを捜して二人きりで話したいと……」
「階下でぼくの元婚約者を見つけるには一生かかるだろうね。彼女は帰ったよ」
「帰った? でも……」
「彼女の友人も全員引きあげた」
「全員……」
「歌の文句にもあるように、パーティーは終わったんだ」


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