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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ディザイア

孤高の石油王の花嫁

孤高の石油王の花嫁


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 サラ・オーウィグ(Sara Orwig)
 大学で出会った元空挺部隊員と結婚し、オクラホマに住む。彼女の作品は二十三カ国語で翻訳され、全世界で千六百万部以上の驚異的な売り上げを誇る。USAトゥデイのベストセラーリストに登場しただけでなく、ロマンティックタイムズ誌の各賞を受賞するなど業界からも高い評価を得ている。

解説

亡き妻を愛する大富豪との契約結婚。承諾したのは母になりたかったから。

執事によって広大な屋敷の中へ通されるあいだ、タリアは緊張していた。これから会うニックは、テキサスでも古くからある名家出身の、とんでもない億万長者だ。しかも、セクシーでハンサムでもある。そんな男性に、「実はあなたには娘がいる」と言わなくてはいけない。生前タリアの親友は、自分の娘の父親は彼だと話していた。どんなに愛していても、血縁でないわたしは親友の子の母になれない。でもニックに託せば、今後も会うくらいはさせてもらえる?必死なタリアの目に光る涙を見て、ニックは驚くべき提案をした。「きみが母になれる方法がひとつだけある。ぼくと結婚すればいい。ただし愛はなしで」そう言って、彼はタリアの唇を奪った。

■今回、サラ・オーウィグが描くのは読者から大好評の、愛なき契約結婚もの。ヒロインはいつか振り向いてもらえることを願って、いい妻、いい母になろうと努力しますが、ヒーローはひたすら「ぼくが愛しているのは亡き妻だけだ」と言うばかりで……。

抄録

「ベッドをともにすることはどうなのかしら?」タリアはおずおずときいた。たちまち、その頬が赤く染まる。
 ニックがつかんでいたタリアの手を、腕に向かってゆっくりと誘いかけるようになでていくと、とたんに彼女の心臓は激しく打ちはじめた。
「さあ、どうしようか。答えを知る方法が、ひとつだけある」ニックはそう言い、手をタリアの腕から腰へとすべり下ろした。
 タリアは唇がうずくのを感じながら、ニックの唇をじっと見つめた。緑色の目をのぞきこんだ次の瞬間、頭のてっぺんから爪先へ震えが走る。ニックはわたしにキスをしようとしている。そして、わたしもそうされたいと願っている。
 腰にまわされたニックの手に力がこもったとき、タリアは筋肉の盛り上がったたくましい彼の体に引き寄せられた。荒々しい欲望でタリアの体が熱くなったとき、ニックが顔をゆっくりと寄せ、唇と唇を触れあわせる。とてつもなくすばらしいキスに、彼女は溺れた。こんなにもやさしくて情熱的な口づけはしたことがなかった。
 しかし、どんなに情熱的でも、キスだけでは物足りなかった。こんなにも巧みにわたしの体に火をつけたニックとなら、ベッドでは至福のひとときが経験できるにちがいない。
 ここまでの衝動に襲われているのは、ニックが夢のような結婚を持ちかけたからだろうか? あるいは、ニックがこれまで見たことがないほどセクシーで魅力的な男性だから? それとも、火花が散るような感覚が互いの体に走っているからなのだろうか?
 頭がくらくらし、タリアは立っていられなくなった。唇から太腿まで、体はニックにぴったりと密着している。彼の唇と舌に、タリアは夢中になっていた。しかし強引で情熱的なキスに欲望をかきたてられながらも、どうにか理性を呼び戻し、ニックの胸に手を置いて体をわずかに離した。本当は彼の背中に手をまわし、もっとキスをせがみたかった。だが同時に、自分の反応がショックでもあった。これで今までと同じ目では、ニックを見られなくなるかもしれない。頭の奥からは、そんな声が聞こえてきた。
「今のキスが、きみの問いかけへの答えだ」ニックは低い声で言い、タリアをじっと見つめた。「ベッドでも、ぼくたちはうまくやっていけそうだ。キスしただけなのに、すっかり熱くなってしまったんだから」
 タリアは荒い呼吸を繰り返した。鼓動はまだ激しく、唇にはニックの唇のぬくもりが残っていた。こんなキスは初めてだ。彼女はニックを見つめながら、距離を詰めて彼の腕のなかにしなだれかかりたい気持ちを抑えつけた。
 ニックはまだタリアをじっと見つめていた。そのまなざしに、今の自分はどんなふうに見えているのかしらと彼女は思った。「今のキスは……すごかったわ。でももう帰ったほうがよさそう」タリアはささやくような声で言った。
「きみのおかげで、ぼくは健全な欲望を取り戻せる気がする」ニックはタリアの顎に手をかけて顔を上に向けさせ、目をのぞきこんだ。「きみには誠実でいたいから、ひとつだけ言っておかなければならないことがある、タリア。ぼくはレジーナを愛していた。だから、今でも彼女を恋しく思わない日はなく、他の女性を愛せるとは思えない。どうか名目だけの結婚だということは忘れないでくれ。ぼくたちは愛しあって結婚するわけじゃないんだ」
「わかっているわ、あなたが今でも亡くなった奥さんを愛していることは。わたしもあなたに恋をするつもりはないの」タリアはそう言ったものの、さっきのキスが忘れられずにいた。そのせいで、わたしはニックとまた唇を重ねたいと思っている。たった一度のキスでこうなら、ベッドをともにして情熱的な一夜を過ごしたあとは、いったいどうなってしまうのだろう?
 ニックの声に、タリアは現実に引き戻された。「ぼくたちのあいだにたった今あったことは、愛とはまったく関係がない」
 胸を高鳴らせつつ、タリアはかすれた声で言った。「賢いことではないかもしれないけれど、帰る前にあなたに感謝のキスをしたいの。わたしの夢をかなえてくれたから」そして足を踏み出して爪先立ちになり、ニックに腕をまわすと、ありがとうという思いをこめて軽く口づけした。
 そのとたん、ニックがタリアの肩をつかんで引き寄せ、貪るようにキスを返した。舌で唇をなぞられて、タリアは喜びの声をあげた。彼の硬くなった体も感じていた。それでも手に負えなくなる前にどうにか体を離し、息を吸いこんだ。
 初めて顔をあわせたかのように、ふたりは無言で見つめあった。
「ハティの母親になる他にも、この結婚にはいいところがあるのかもしれないわね」タリアは小さな声で言った。
「ぼくもそう思う」ニックもうなずいた。
 ハティはというと、うれしそうに雑誌を破いている。
「まあ、たいへん」タリアはそう言いながら駆け寄った。
「気にしなくてもいい。さっきも言ったとおり、どうせリサイクルに出すんだから」
 それでもタリアは女の子の前にひざまずき、小さな手から雑誌を取り上げた。「ハティ、だめよ。これはしてはいけないことなの」
 ハティはタリアの言ったことがわかったらしく、おとなしく雑誌を箱のなかに放りこんだ。


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