マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ディザイア

恋するアリス【ハーレクイン・ディザイア傑作選】

恋するアリス【ハーレクイン・ディザイア傑作選】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイアハーレクイン・ディザイア傑作選
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 未評価
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 ダイアナ・パーマー(Diana Palmer)
 シリーズロマンスの世界で今もっとも売れている作家の一人。総発行部数は4200万部を超え、ニューヨークタイムズを含む各紙のベストセラーリストにもたびたび登場。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続けている。ジョージア州在住。大の親日家で、日本の言葉と文化を学んでいる。家族は夫と息子の三人。

解説

色目の使い方なんて知らない。だから、この想いをまっすぐに……。

恋に不器用なアリスは、26歳にしていまだ異性を知らない。だから、仕事で訪れた町で出会った男性ハーリーに対しても、ついけんか腰にふるまってしまった――内心、彼との会話が楽しくて、うれしくて、胸が高鳴ってしかたがなかったのに。「もしあなたが花婿ショップで売りだし中でも、買わないと思うわ」売り言葉に買い言葉でそんな悪態をついたものの、翌日アリスは、不品行な若者に絡まれ、ハーリーが駆けつけてくれたことに驚く。両親なきあと孤独を抱えていたなか、不思議な安心感を覚え、アリスは思わず冗談めかしてプロポーズしてしまった!すると、ハーリーは言い訳を作ってはぐらかし、その場を去った……。

■北米ロマンス界の最重鎮ダイアナ・パーマーによる名作の初リバイバルをお贈りします。ちょっと個性的なヒロインと、じつは出自に秘密を抱えているヒーローの、胸がキュンとするラブストーリー!“ハーレクイン・ディザイア傑作選”にふさわしい永久保存版です。

*本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン・ディザイア傑作選となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

「わたしのこと、少しは気味悪くなくなった?」アリスは一歩歩み寄って尋ねた。
「ああ、なくなった」
「普通の人間だと思う?」
「普通の人間なんてどこにもいない。だが今君が言おうとしている意味では」ハーリーは心からの笑みを向けた。「ああ、君はちっとも変じゃない」
 アリスは顎を上げ、青い瞳をきらめかせた。「すごくハンサムなハリウッドの映画スターがわたしをデートに誘ってくると言ったら、信じる?」
「本当かい?」ハーリーが間延びした口調できいた。
「いいえ。でもどきどきしない?」
 ハーリーはそこでまた笑い声をあげた。
 アリスがさらに一歩近づく。「この前、あなたが花婿ショップで売りに出ていても買わないと言ったけど……あれは嘘。ジェイコブズビルの宝石店にすてきな指輪を見つけたの」うっとりとした口調で続ける。「男性用の結婚指輪よ」上目遣いで見つめる。「あれをあなたに買いましょうか?」
 ハーリーが唇を尖らせた。「君が?」
「そう。それにそこのメソジスト教会には牧師もいるわ。あなた、メソジスト教徒?」
「いや、そういうわけじゃない」
「わたしも。だったら郡庁舎の法務官のところでもいいわね。法務官も結婚式は司れるし」
 ハーリーはただ耳を傾けていた。目をまるくして。
「もし指輪が気に入って、サイズもぴったりだったら、法務官のところに行きましょう。あの人たちはその資格を持っているんだから」
 ハーリーがまたも唇を尖らせた。「そう慌てなくても」しばらく間をおいてから言った。「まだ昨日会ったばかりだ」
「わかっているわ」アリスは目をしばたたいた。「でも、それが結婚にどう関係するの?」
「君のことを何も知らない」
「なんだ、そんなこと。わたしは二十六歳。まだ歯はほとんど自前」それをにっと示してみせた。「体は健康でスポーツマン。編み物も好きだけど、狩猟もできるわ。銃も持っている。ほうれん草が苦手で、レバーと玉葱が大好物。そうそう、それからバージンなの」アリスは満面の笑みを浮かべた。
 ハーリーの息が一瞬止まった。アリスを凝視する。
「本当よ」彼が何も言わないので、アリスは続けた。顔をしかめてみせる。「病気をもらいたくないじゃない? 外見からじゃわからないし」不安げに顔を曇らせる。「ひょっとして、あなた……」
「いや、病気ではない」ハーリーはさらりと言った。「女性に関してはこだわりがあってね」
「ほっとしたわ!」アリスは大きく肩で息をした。「これで基本要素はクリアね」青い瞳でほほ笑みかけ、黒く長いまつげをばたつかせる。「で、いつ法務官のところに行く?」
「今日は無理だ。ボブを洗うことになっている」
「ボブ?」
 ハーリーは、いまだ牧草地のゲートの前に座っている牧畜犬を指さした。口笛を吹く。ボブが長く滑らかな尻尾をうるさいほど振りながら、駆けてきた。アリスはまるでずっとほほ笑んでいたかのような表情で迎えた。
「こんにちは、ボブ」身をかがめて手を差しだし、ボブに匂いを嗅がせた。それから滑らかな頭をなでてやる。「お利口な男の子ね」
「女の子だ」ハーリーが訂正した。「雌なんだよ」
 アリスが振り返って目をしばたたいた。
「ジョニー・キャッシュが息子にスーと名づけるんなら、自分だって雌犬をボブって名づけてもいいはずだとミスター・パークスが言ってね」
「一理あるわ」アリスは同意した。ボブの毛を愛情たっぷりにかき乱す。「いい子ね、ボブ」
「そうなんだよ。牧畜犬としても優秀でね、馬に乗った僕たちには入れないどんな藪の中でも入って、はぐれた連中を追い立ててくれる」
「実家も牧場関係?」アリスは唐突に尋ねた。
「実を言うとミスター・パークスのもとで働きだすまで、牛のことはよく知らなかった。彼のところで何もかも教わったんだ」
「すごい。いい人なのね」
「ああ。物騒だが、いい人だ」
 その言葉にアリスが顔を上げ、ふっと眉をひそめた。「物騒?」
「エブ・スコットたちの話を知らないのか?」
「元傭兵なのよね」アリスはうなずいた。「この先にある彼の訓練所のことはみんな知っているわ。うちの捜査員も二人、彼の射撃場を利用しているし。警察関係者には開放してくれているから」
「彼とミスター・パークス、ドクター・マイカ・スティールは傭兵集団の一員だ」
「思いだしたわ」アリスが声を張り上げた。「たしか二、三年前、例の麻薬王ロペスの一味と銃撃戦があったわね!」
「ああ、そこに僕もいた」
 アリスは肩で息を吐いた。「勇敢ね。あんな連中に立ち向かうなんて。自動小銃を持っているのに」
「気づいていた」そのときのおどけた表情が多くを物語っていた。
 アリスは敬意をこめてじっとハーリーの目を探った。「ますます法務官のところに行きたくなったわ。あなたといたら絶対に安全だもの」
 ハーリーが笑った。「僕はそれほど安い男じゃないよ。まだ花ももらっていないし、すてきなレストランや映画にも連れていってもらっていない」
「困ったわ」
「どうして?」
「給料日までは余裕がないの。今、金欠で」アリスはいかにも残念そうに言って、顔をしかめた。「来週じゃだめ? 割り勘って手も……」
 ハーリーが心底楽しげに笑った。「僕も金欠でね」
「だったら来週は?」
「あとで話そう」
 アリスはにんまりと笑った。「了解」
「君のバンは移動させたほうがいいな」ハーリーが手のひらを出して、空を見上げた。「一雨来そうだ。あの砂が濡れてからでは動けなくなる」
「そうするわ。じゃあまた」
「ああ、また」
 アリスはバンに向かって駆けだした。なんだか人生が上向いてきたみたいで、幸せな気分だった。


*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。