マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ディザイア

忘れじの舞踏会 疑惑のジュエリー VI

忘れじの舞踏会 疑惑のジュエリー VI


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア疑惑のジュエリー
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 未評価
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 イヴォンヌ・リンゼイ(Yvonne Lindsay)
 ニュージーランドに生まれ、十三歳の頃からロマンス小説を愛読するようになった。ブラインド・デートで出会った男性と結婚し、二人の子供がいる。読書を通じて人々のさまざまな愛の力を追体験していると言う。

解説

 物心ついた頃から、レイチェルはマットに恋をしていた。富豪の御曹司と、その家政婦の娘ではつり合わない――頭ではわかっていても、どうしても一人の女として見てほしかった。そんな折、高校の卒業舞踏会で彼にエスコートをしてもらうことになり、レイチェルはセクシーなドレスをまとって大胆に振る舞う。念願叶って、舞踏会のあとにマットと愛を交わすが、彼はすぐさま後悔し、一夜の過ちだと片づけてしまった。あれから十一年がたち、今、レイチェルはマットの屋敷で働いている。妻を亡くしたマットに代わり、彼の子供の面倒を見ているのだ。今も変わらぬ恋心を、マットに気づかれないようにしながら……。
 ◆ 〈疑惑のジュエリー〉もついに最終話。期待の新人作家が次々に筆を執ってきましたが、最後は日本デビュー作となるイヴォンヌ・リンゼイが登場です。ラストを飾るにふさわしい一作です。◆

抄録

 バンガローに戻ってリビングルームに足を踏み入れると、レイチェルの部屋から小さな悲鳴が聞こえた。マットはあわててリビングルームを横切り、彼女の部屋のドアを開けた。
「どうした? 大丈夫かい?」
 いきなりマットが入ってきたので、レイチェルは驚いて振り返った。ブラジャーとショーツを身につけているのはプールサイドと同じだと言えなくもなかったが、ここはベッドルームというプライベートな場所だ。ひどく無防備に感じられて、彼女はぱっとワンピースをとって体の前を覆った。
 だが、その隠す行為とは逆に、体はマットを求めて反応していた。彼を見た瞬間、胸の先端がかたくなったのだ。彼に触れてほしくてたまらない。
「なんでもないの」やっと絞りだした声は少し震えていた。「日焼けしすぎただけよ。アロエジェルを塗ろうとしていたんだけれど、背中に手が届かなくて」
「ぼくに貸して」マットが近づいてきて、力が抜けた彼女の指からチューブをとった。「日焼け止めを使っていると思っていたが」
「使ったわ。でもここの日差しを甘く見ていたみたい。本当に大丈夫よ。これからはいつもなにか上に着ていることにするわ。あなたに……」
 レイチェルの言葉はとぎれた。ジェルをつけたマットの指が、肩の後ろから背骨にそって下りていく。その感触に全身が震えた。ジェルが冷たかったせいではない。あまりに優しい指の動きに、泣きたくなったからだ。彼の手が背中を滑るにつれて、体の奥がうずきだした。思わずうめき声をもらしそうになる。ああ、なんていい気持ちなのかしら。
「ブラジャーのホックをはずすよ」驚くほど冷静な声で、マットが言った。「塗り残しがあると、あとで皮がむけてしまうかもしれないから」
「え……ええ、そうね」やっとのことで、レイチェルは答えた。ブラジャーのストラップが肩から滑り落ち、あわてて前のカップを手で支えた。
「肌にビキニのストラップの跡がついている」
「ひどく焼けてしまったかしら?」レイチェルは動揺を押し隠し、なんとか平静な声を出した。
「赤くなってはいるが、それほどひどくはない」
 マットの指がストラップの跡を上下になぞるうちに、偶然指が滑り、胸の横に触れた。レイチェルが思わず息をのむと、マットの手がすっと離れた。
「すまない、レイチェル。わざとでは――」
 レイチェルはぱっと振り向いた。「ええ、大丈夫よ。ありがとう。ずいぶん楽になったわ」
 ふたりの距離は近く、マットの息が肌にかかるほどだ。冷たいグレーの目の虹彩《こうさい》に、小さな銀色の点が散っているのが見える。
 いまならきっと簡単だと、レイチェルは思った。ワンピースを放してマットの首に腕を回し、しがみついてキスをする。
 そこまで想像したとき、マットの瞳孔が広がって息が荒くなるのがわかった。
「マット?」
 ワンピースの柔らかいコットンが体の前をこすって滑り落ち、すぐにレースのブラジャーも続いた。
 レイチェルは本能に身をまかせた。マットの広い肩をつかんで引き寄せ、たくましい筋肉がうねるのを感じながら、爪先立ちになってキスをせがんだ。体をぴったりと寄りそわせ、うずく胸をマットの胸に押しつける。
 腹部がマットの腰に触れたとき、彼女の口からまじりけのない喜びの声がほとばしった。間違いない。水着の下でマットの体の中心がかたく張りつめ、全身から強い熱が放たれている。
 レイチェルに応《こた》えて、マットはうめきながら頭を下げて唇を彼女の唇に押しつけた。激しい欲望がわきあがってきて、レイチェルは思わず息を止めた。十一年間、解放されるときを待っていた欲望がふくれあがり、彼女はマットに抱きついた。彼の腕が腰に回されるのを感じ、全身を歓《よろこ》びに震わせながら、たくましい体にしがみつく。片手をマットの髪に差し入れてかき乱し、腰をマットの欲望のあかしに強く押しつける。
 これほど強くなにかを欲するのは、生まれてはじめてだった。マットの感触を、においを、体が覚えていた。マットの舌が滑りこんできてふたりの舌が絡まりあい、レイチェルはうっとりした。この味も病みつきになりそうだ。マットの舌を愛撫《あいぶ》してキスを深める。ああ、こんなふうに彼そのものを体に迎え入れることができたら!
 まじりけのない欲望が体内でどくどくと脈打ち、レイチェルの膝から力が抜けた。背中からベッドに倒れこむと、マットも一緒に倒れて彼女の上に覆いかぶさった。
 レイチェルが彼の胸に触れて先端の輪郭をなぞると、先端が緊張してかたくなり、彼女は唇の端に小さな笑みを浮かべた。マットの上唇を吸い、それから熱く湿った口のなかを舌先でそっとなぞる。マットがうめいたので、次は下唇をとらえて同じことを繰り返した。

*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。