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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ディザイア

天国から届いた贈り物

天国から届いた贈り物


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 サラ・オーウィグ(Sara Orwig)
 大学で出会った元空挺部隊員と結婚し、オクラホマに住む。彼女の作品は二十三カ国語で翻訳され、全世界で千六百万部以上の驚異的な売り上げを誇る。USAトゥデイのベストセラーリストに登場しただけでなく、ロマンティックタイムズ誌の各賞を受賞するなど業界からも高い評価を得ている。

解説

億万長者と歩む未来は、すでに破れた夢なのに……。

最愛の兄の訃報に打ちのめされたカミラは、悲嘆にくれていたある日、思いがけない人物の訪問を受けた。ノア・グラント――巻き毛の黒髪と青い瞳を持つ億万長者。3年前、カミラはもうこれ以上愛する人を亡くしたくなかったから、命がけの仕事に就くノアに別れを告げたのだった。赴任先でカミラの兄と行動をともにしていたノアは、今わの際の兄から妹への贈り物を預かっており、それを渡しに来たという。ノアの子供を密かに産んで育てているカミラの心はかき乱された。彼の胸に飛び込んで息子の存在を伝えたいけれど、そんなことはできない。あの至福のときは過ぎ去り、愛は終わりを迎えたのだから。

■『孤高の石油王の花嫁』で読者から大好評の愛なき契約結婚ものを描いたサラ・オーウィグ。彼女が今回お届けするのは、涙なくしては読めないシークレットベビーの物語です。ヒロインの亡き兄の遺志が無事に果たされることを願わずにはいられない感動作です。

抄録

 カミラの父親は子供たちに深い関心を抱かなかった。セインは早くからカミラの父親代わりになり、よかれと思ったときは妹の人生に口出しをした。
 カミラはにっこりした。「いいわ、ノア。あなたからイーサンにプレゼントを渡してちょうだい。電話するわね。約束があるから今週は無理だけれど、来週なら大丈夫じゃないかしら」
「なるべく早く頼む。この件をすませたいんだ。君の兄さんと約束したからね」
「わかったわ。牧場に戻りたいんでしょう?」
「どんなに戻りたいか、想像もつかないだろうな。様子を見るのも二年ぶりだ。休暇で戻ったとき以来だな。君も一度は来ればよかったのに、カミラ。美しいところだよ」
 カミラは身震いした。「ノア、前にも話したはずよ。一家で祖父の牧場をよく訪ねていて、そこは怖い場所で、蛇も出たの。私は一度噛まれたけれど、毒蛇ではなかったわ。祖父はギャンブルに溺れて、牧場をあまり大事にしていなかった。孫たちのことも。私は牧場が大嫌いだった。祖母が死んだら、祖父は投げやりになったわ。家は暗くて気が滅入るようだった。前にも言ったはずよ。牧場で弟のウィンストンが溺れ死んだと。祖父は私たちに凍った池で遊ばせ、氷が割れたの。みんなで池に落ち、水は死ぬほど冷たくて、私は二年も悪夢に苦しめられたわ。セインがウィンストンを引き上げてくれた。でも、あの子は肺炎にかかって死んだの。この話は前にもしたじゃない」
「ああ、セインが話してくれた。だからといって、牧場主は誰もが陰気で、危険で、憂鬱なわけじゃない。それは君のおじいさんの振る舞いだ」
「その点は、あなたに賛成するわ」
 ノアの唇の片隅にかすかな笑みが浮かんだ。「ようやく意見の一致を見たね」
「私は兄と弟と叔父を事故や暴力で失った。少なくとも、あなたは自分で自分の面倒を見られるわ。つきあっていたとき、私はあなたの牧場に連れていってもらい、あなたは私とオペラに出かければよかったわね」
「オペラに誘われた覚えはないぞ」
「あなたは断っていたでしょう」
 カミラは今度もゆがんだ笑みを見た。「誘ってみればよかったんだよ、カミラ。僕が断ったか、断らなかったか、わからないじゃないか」
 二人がお互いに目を向けると、カミラは先ほどと同じ魅力を感じた。惹かれ合う思いはつきあっていたときのように強烈だ。ノアはカミラが見たこともないほど鮮やかな青い目をしている。その目に見つめられ、カミラは胸がどきどきした。息ができず、目をそむけられず、身動きできない。
「また来週会おう」ノアはかすれた声で言った。
 だが、ノアの視線はしばらくカミラから離れず、彼女の胸は恋しさであふれた。手を伸ばせば、ノアを私の人生に引き戻せる。そう考えるなり、カミラはノアからさっと離れた。ノアは私の人生に戻りたくないだろうから、私も彼を取り戻したくない。彼は変わっていなかった。相変わらず、なんでも思いどおりにしようとした。セインにそっくり。セインは私たちの仲を元に戻そうとしたんだわ。さもなければ、兄はイーサンにプレゼントを用意して、ノアにそれを渡してほしいと頼まなかったはずよ。
「次に来る前に電話するよ」ノアはさっきの場所に立ったままカミラを見ていた。
 カミラが予想していたとおり、ノアは形勢を逆転させ、次の約束の主導権を握った。「ぜひ電話して。私の予定は週によって変わるの。今、絵を描いているのよ」
「電話するよ。ところで、元気そうだね、カミラ」
 ノアの声が急にかすれ、カミラは胸がどきどきした。ノアの目がカミラの頭から爪先まですばやくたどり、再び彼女の目をのぞき込んだ。ノアはカミラの全身に指を這わせたも同然だった。その視線を浴びただけでぞくぞくして、カミラは彼に反応した。
「ありがとう。あなたも元気そう」カミラはささやくような声で言った。
「君はどうして僕に恋したのかな。僕の好きなことや僕がすること、僕がどういう男かということを、初めて会った日からわかっていたのに」ノアの目が怒りで燃え、顎がこわばった。
 ノアの言葉にかっとなったカミラは彼に寄り添い、深く息を吸いながら彼の目をのぞき込んだ。「あら、私があなたに恋した理由は十分わかっているはずよ」カミラは怒りと恋しさを表した。感情がむき出しになり、傷ついて、ノアに腹を立てた。同時に、カミラはノアが欲しくてたまらず、どうしてもキスして、抱き締めてほしかった。
 ノアと自分自身にいらだち、カミラは彼の首に腕を巻きつけ、背伸びしてキスをした。舌でゆっくりとノアの唇をなぞると、彼の口でカミラの口が覆われた。ノアが片腕でカミラの腰をぐっと引き寄せ、彼女にかがみ込み、彼女と舌を絡ませた。熱く、激しいキスにカミラは胸がどきどきして、歓喜の声をあげ、つかの間二人の違いを忘れた。
 突然、ノアがカミラを突き放した。二人とも、あえぎながら見つめ合った。
「やっぱり、君が僕を好きな理由はあったはずだね。それは変わっていなかった。僕が好きなら、セット販売で買ってくれ。傲慢な男、牧場主、カウボーイ、ロデオ競技者、自家用機のパイロット」
 ノアににらまれ、カミラの胸はまだどきどきしていた。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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