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最高の恋、はじめます〜エリート御曹司の独占愛〜

最高の恋、はじめます〜エリート御曹司の独占愛〜


発行: マーマレード文庫
シリーズ: マーマレード文庫
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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解説

ライバル会社の御曹司から秘書としてスカウト…のはずが溺愛されて!?
仕事でもプライベートでも俺を支えてくれないか?

専務秘書である寧々が仕事のミスで落ち込んでいた時に声をかけてきたのは、ライバル会社の御曹司・柳楽修一だった。自分の秘書になれと口説かれ警戒していたのに、偶然捨った子犬を保護したことをきっかけに、急接近! 「俺の側にいて欲しいのは、きみだけだ」甘く求められ、修一に惹かれていくのを止められない。仕事と恋の板挟みに悩む寧々は……?

抄録

「私のスマホ!」
 運悪く足元を見ていなかった歩行者に蹴られ、スマートフォンはクルクルと回転しながら歩道の上を滑っていく。そして、その先に蓋のズレた側溝があるのを目にして、私は顔を青くした。
 水没! 故障! データ消失!
 直後に起こるだろう悲劇を頭の中に駆け巡らせながら、追いつかないことが分かっていても必死に手を伸ばす。
 けれど、そんな私の目に映った光景は予想外のものだった。
「──っと、セーフ!」
 側溝に落ちそうだったスマートフォンを間一髪で救ったのは、地面に滑り込んで手を伸ばしたナンパ男だった。
「えっ、えええ!? ちょっと、大丈夫!?」
 私が目をまん丸くしながら叫ぶと、ナンパ男は身軽に立ちあがり、スーツの汚れをパンパンと軽く払ってから、手にしたスマートフォンを見やった。
「大丈夫だと思うよ。水には濡れなかったし、画面も割れてないし」
「そうじゃなく! ほら、スーツ汚くなっちゃったじゃない!」
 彼は得意そうに笑いながらスマートフォンを差し出してきたけれど、私はそれを受け取るよりも先に、スーツにこびりついてしまった汚れを手で払った。
「ああ、もう、これクリーニングじゃなきゃ落ちないかも……。あぁっ! 手まで擦りむいてる!」
 上質なミルのせっかくの光沢を台無しにしてしまったうえ、擦り傷とはいえ彼に怪我までさせてしまった。私の胸にはスマートフォンの無事を喜ぶより罪悪感がどんどん募っていく。
「別にいいって、これから仕事に行く訳でもないし。手も、これくらいなんともないから」
「よくないです! 私のせいでこんな……」
 私はナンパ男の手を掴むと辺りを見回し、近くにあったコンビニエンスストアへと駆け込んだ。
 そして、呆然としている彼の手をイートインの流しで洗ってから椅子に座らせると、急いで店内で絆創膏と消毒液を買ってきた。
「少し沁みるかも。ちょっと我慢してくださいね」
「子供じゃないんだから……」
 眉尻を下げて笑う彼の手を消毒液と絆創膏で治療してから、私はフーッと溜息をつく。
「ごめんなさい、こんな怪我させちゃって。それと、スーツのクリーニング代はお支払いします。早めに出せば大丈夫だとは思うけど……もし元通りに綺麗にならなかったら、弁償しますから……」
 こんな高級そうなスーツを弁償だなんて、はっきり言って懐に優しくはない出費だけれど仕方がない。私の責任なのだから。
 けれどこちらは真剣だというのに、彼ときたら口もとを手で押さえてクツクツと笑い出すではないか。
「……何が可笑しいんですか?」
「真面目だなあと思ってさ。責任感が服着て歩いてるみたいだ」
 責任感が強いというのは誉め言葉のはずなのに、どうにも茶化されている気がして私は唇を尖らせる。
「普通ですよ。だって私のスマホを助けてもらったせいでこうなったんだから。……正直、仕事には欠かせないものなので助かりました。ありがとうございます」
「でも、その肝心のスマホのこと忘れるくらい俺のことばっか心配してたじゃん?」
 そう言ってナンパ男は彼のスーツのポケットから私のスマートフォンを取り出した。
 彼の怪我とスーツのことが気になって受け取るのを忘れていたことに気づき、私はハッと目を丸くする。
「……ありがとうございます」
 なんだか恥ずかしくなってモゴモゴとお礼を述べながらスマートフォンを受け取ると、彼はさらに可笑しそうにクスクスと肩を揺らして笑った。
「そういえば名前まだ聞いてなかったっけ。俺は柳楽修一。きみは?」
「……有馬寧々です」
 迷惑をかけたのに今さら名前を隠す訳にもいかず、素直に答える。
 するとナンパ男、改め柳楽さんは、「有馬さんね、ちょっと待ってて」と言い残し席を立った。
 そしてレジを経てからすぐに席に戻ってきて、水のペットボトルとクリアカップのアイスコーヒーを差し出した。
「酔い覚まし。どっちがいい?」
「……じゃあ、お水で」
 なんか、まんまと柳楽さんの思うツボになった気がしないでもないけれど……私の中の彼の印象は少しだけ変わっていた。
 バーで泣いている女に声をかけたあげくついてくるなんて、軽薄でチャラいことに変わりはないけど……会ったばかりの他人のスマートフォンをあんなに必死になって守ってくれるなんて、悪い人ではないと思う。多分。
 それに彼はさっき私を『有馬さん』と呼んだ。軽薄なナンパ男ならてっきり「寧々ちゃん」なんて馴れ馴れしい呼び方をしてくるかと思ったんだけど、そこまで非常識でもないらしい。
 冷たいお水を飲んでひと息つくと、気持ちが落ち着いて冷静さを取り戻せた気がした。
「有馬さん、仕事何してるか聞いていい?」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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