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婚約者はSなドクター〜この溺愛、魔王級!?〜

婚約者はSなドクター〜この溺愛、魔王級!?〜


発行: ヴァニラ文庫
シリーズ: ヴァニラ文庫ミエル
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
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解説

イケメン医師がいきなりプロポーズ
夢のような溺愛に隠されたカレの秘密って――!?

玲奈は勤務先にやってきた新任医師・イゾリィにいきなりハグ&求愛された!?時には高級リゾートホテルで甘く囁かれ、さらに淫らな快楽や甘美なおしおきまで与えられ、玲奈はイゾリィにとろかされっぱなし。「そなたと共にあるためならば、私は何をも厭わぬ」イゾリィの独特な愛の言葉に、玲奈はどこかで会ったことがあるような気がして…?(ヴァニラ文庫ミエル)

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

「レナ。こちらの世界でのそなたの話を聞かせて欲しい」
「えっ……」
 まさかそう来るとは思っていなかった。
「どのような家に生まれ、どのような幼少期を過ごし、今に至るのだろう?」
 言って、イゾリィがカフェラテに口を付けている。美しいひとというのは、ただカフェラテを飲んでいるだけでもさまになってしまう。
「すごく、普通の家です……父はサラリーマンで、母はクリーニング屋さんでパートをしていて、年の離れた兄がいます。けど、兄はもう結婚して家を出ています」
「なるほどな。そなたはこの世界のこの国の、平均的な家庭に生まれ育ったのだな」
「そんな感じです」
「それはよかった。貧しきことも乗り越えられぬほどの苦難もなく、平穏に暮らしていたのなら何よりだ」
 言って彼は、パウンドケーキをフォークで切り分け、口に運んでいる。玲奈も同じくケーキをいただく。
 上質なバターと卵の風味がしっとりと口の中に広がる──そういえば、ケーキの箱には有名店である『パティスリー・ロザリア』の刻印があった。
「おいしい……」
「そうだな。この世界の菓子はどれも良い」
 ケーキは高級店ならではの贅沢な味がするし、カフェラテの香りにも心が落ち着く。
 それに、夢の中でなにかを食べたのは初めてだ。いつも食べ物を口に入れようとすると目が覚めるのがお決まりだった。
「あれ?」
「ん?」
「わたし、どうして目が覚めないんだろう……?」
「眠いのか?」
「いえ、そうではなくて……いつもなら、なにか食べようとすると目が覚めるんです。まだ夢の中にいるなんて、初めてで……」
「──そなたはこれを、夢だと思っているのか?」
「はい。だって、イゾリィ様は夢の中でしか会えないひとですし──」
 落ち着き払ったイゾリィの表情に、一瞬、困惑の色が浮かんだ。彼は、眼鏡の位置を直すような仕草をし、
「──そなたの胸には、つぼみの聖印があるはずだ。その花は聖なる血の証でもあり、私との契りの証でもある」
「で、でも……聖なる血、とおっしゃいますけれど、わたし、日本の庶民の家系ですよ?」
「つぼみの聖印は、こちらに転生するにあたり魂に刻まれたものだ。──だが、そなたの言い分も理解せねばならぬ。そなたにとって夢の中の存在でしかなかった私が、突然目の前に現れては、驚くのも当然のことだ。──しかし、レナ。いや、この世界では玲奈か。これは現実だ」
 沈黙が落ちた。
 玲奈はイゾリィのギリシャ彫刻のように整った顔を見つめる。
 ──こんな現実離れした綺麗な人に、これは現実だと説かれてもまったく信じられない。そもそも彼の存在自体が、日常からかけ離れすぎている。
「信じられぬようなら、カフェオレを飲んでみるといい」
「はい」
 言われるがまま玲奈は、カフェオレに口を付ける。
 コーヒーの苦みと、それに混じるミルクの味まではっきりと感じとることができる。
「これが夢で味わえるものだろうか」
 その言葉に、玲奈の心臓がドクンと鳴った。
「え…………」
 これは、もしかして本当に現実? 白衣に眼鏡のイゾリィも、本物?
 頬に、イゾリィの手が触れてくる。長い指の感覚も、やはり夢とは思えない。
「今までそなたの見ていた夢は、そなたの前世での記憶だ。私はそなたの魂を捜し、時空を越え、この世界の日本という国へ来た──そなたに会うためにだ」
 音もなく彼が身をかがめ、玲奈に視線を合わせる。
 目の前に、芸術品のように美麗な彼の顔が迫る。
「口づければ、信じられるかもしれぬ──」
 ふっ、と玲奈の唇に、やわらかなものが触れた。
 玲奈の顔に重なるように、イゾリィの顔がある。
 一拍の時を置いて、彼にキスをされたのだと気付く。
「─────!!」
(キス……!)
 彼が顔の角度を変え、もう一度こちらの唇に迫る──
 またキスをするつもりだ。
 気付いた瞬間、くらりと目眩がして、身体が傾く。
 そのままソファーに倒れ込みそうになったところを、イゾリィに抱き止められる。
 身体が密着する──
「玲奈? ──すまない、急ぎすぎてしまった」
 彼がなにかを言うたびに、吐息が唇にかかる──
 イゾリィが身を離し、そして。
「顔が赤いようだ。発熱だろう」
「はい……」
「すまない……私の口付けのせいだな。今日は早退するといい」
 そうさせてもらうしかない。まだ頭がクラクラするし、顔が熱い。
 この状態では、仕事なんて絶対にできない……
「院長殿には私から伝えておく。そなたの家まで送ってゆこう」
「…………」
 もう返事をする気力すら残っていない。
 玲奈はイゾリィに言われるまま、この病院に就職して以来、初めて早退をした。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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