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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ヒストリカル

うぶな愛人

うぶな愛人


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ヒストリカル
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★☆☆☆1
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著者プロフィール

 ジュリエット・ランドン(Juliet Landon)
 イギリス北部の古代の面影を残す村に、引退した科学者の夫とともに住む。刺繍について豊富な知識と技術を身につけ、その腕前はプロとして講師を務めるほど。美術や歴史に対する興味も旺盛な彼女は、豊かな想像力を生かす、ヒストリカル小説の作家を職業に選んだ。作品を執筆するために調べ物をするのはとても楽しいという。中世初期が特にお気に入りの時代で、女性のしきたりや男の世界で強く生き抜く女性について知ることは、この上ない楽しみとなっている。

解説

 レティシアは母親の庇護から逃れ、自立して暮らしてきた。女性は結婚がすべてと考える母親への反発心から、恋愛の経験はない。だが実は、レティシアには秘密の顔――大胆な男女の描写で知られる恋愛小説家という顔があった。ある日、友人の城を訪ねたレティシアは中で迷ってしまい、偶然通りかかったシートン・レイン卿に助けてもらう。レイン卿は、レティシアの妹の花婿候補と噂される次期侯爵で、いつもなにかと彼女にあざけりの目を向けてくる男性だ。まるで、男性を知らないレティシアをからかうかのように。しかし次の瞬間、相変わらず皮肉の笑みを浮かべた彼に唇を奪われ、レティシアは思いもかけなかったほど恍惚となった。
 ■ いつも読みごたえのあるストーリーを届けてくれるジュリエット・ランドン。2009年11月は、純粋でいながらもちょっと大胆なヒロインが登場します。ロンドンの街のさまざまな描写も盛り込まれています。

抄録

 シートンはひょいと頭を下げてドアの横木をくぐった。「おやおや」彼はそっとつぶやいた。「ひよっこはほったらかしかな、雌鶏《めんどり》さん?」
 レティシアはレイン卿をにらみつけてから目をそらし、ところどころ塗料のはげ落ちた向かいの壁に視線を定めた。こんなばかげた質問に答えるつもりはなかった。レイン卿はドアを閉めようとはしなかったものの、彼の背後の廊下にはまったく人影もなかったので、レティシアはひどく落ち着かなかった。
「口がきけないのかい?」シートンは近づいてくると、レティシアの頭のそばの壁に手をついた。「不思議だな。ついさっきは山ほど言いたいことがあったんだろう、ミス・ボイス? 続きを始めたらどうだい? 今なら、しかと聞いてやれるぞ」
 ちらりと見ただけで、きれいな栗色のレイン卿の瞳に冷笑が読みとれ、彼がこんなふうに女性を問いつめるのは初めてでないとわかった。だが、これ以上彼の攻撃を受けるわけにはいかない。彼は明らかに昨日のレティシアのぶしつけな返答を忘れていないし、さらに、部下の前でさっきレディらしからぬ態度をとったことを怒っているのだ。たしかにあれはぶしつけだった。そこは弁解のしようがない。
「それとも、謝ってくれるのかな? そこまでは期待できないのかい?」
「ええ、無理です。さあ、もうわたしを一人にしてください」レティシアはできるだけ威厳を持って言ったつもりだったが、レイン卿は彼女の声が震えたのに気づいたようだった。彼はわたしを威圧しようと、わざと体を近づけている……。
「きみを一人にする……ここに? それはだめだよ。紳士的じゃないからね、ミス・ボイス。きみはここに隠れているのか、それとも道に迷ったのか、どっちなんだい?」
 レティシアはじろじろ見られて頬を真っ赤に染めながらもだんまりを決めこんで顔をそむけ、このやっかいな相手をどうやって追い払うかを必死で考えた。謝ってレイン卿に満足を与える気などさらさらなかったし、釈明するのさえいやだった。しかし、彼はレティシアとドアのあいだに立ちはだかっている。はしたないふるまいはしたくなかったが、相手にどう思われようと、この窮地を脱するには一目散に走って逃げるしかないだろう。
 しかし、乗馬用のいでたちは走るのにはふさわしくない。レティシアが片手でスカートをたくしあげるやいなや、シートンの長い脚がさっと彼女の行く手を阻み、体で壁に押しつけられ、身動きがとれなくなった。腿に腿を押しつけられ、彼の顔はそのぬくもりが感じられるほど間近にあった。「放して! ひどい侮辱だわ、レイン卿。まさか、妹たちにはこんな紳士とも思えぬふるまいはなさらないでしょうね」レティシアは乗馬用の鞭でレイン卿の肩を押しのけようとしたが、女性にしては体格のいい彼女でも相手の力にかなうはずはなく、抵抗できないまま、謝罪しなかった罰に唇を奪われてしまった。
 それは軽く唇が重なる程度の生やさしいキスではなく、レティシアがレイン卿を押しのけようとすると、彼はレティシアの顎をつかみ、最初よりもさらに濃厚な怒りのキスをした。厚い軍服越しにも、彼がさっきの事件と、今、屈服を拒まれたことで傷ついた威信を取り戻そうとしているのがわかった。彼の両腕がレティシアを押さえつけ、服従させようとした。これは欲望から出た行為ではなく、さっき公衆の面前で自分が彼の命令を拒んだゆえなのだと、彼女は確信していた。
「たしかに」シートンはうなるように言った。「きみの妹さんたちにはこんなことはしないよ、ミス・ボイス。だが、きみには謝ってもらわないと。ぼくに侮蔑の言葉を吐きながら、わが練兵場を横切ることなど、何者も、たとえ女性であっても許されない。それに、女教師とキスをするなんて、ぼくも初めてだ。だが、めったにない機会だから、もう一度してみてもいいな」
「やめて! 触らないで。放して! わたしはあなたに何も借りなどないから、謝るつもりもないわ」レティシアは怒りにかすれた声で吐き捨てるように言い、逆手で乗馬用の鞭を振りあげようとしたが、手首をさっとレイン卿につかまれてしまった。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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