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結婚にとまどって【ハーレクイン・ディザイア傑作選】

結婚にとまどって【ハーレクイン・ディザイア傑作選】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイアハーレクイン・ディザイア傑作選
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

ダイアナ・パーマー(Diana Palmer)
シリーズロマンスの世界で今もっとも売れている作家の一人。総発行部数は4200万部を超え、ニューヨークタイムズを含む各紙のベストセラーリストにもたびたび登場。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続けている。ジョージア州在住。大の親日家で、日本の言葉と文化を学んでいる。家族は夫と息子の三人。

解説

その純真可憐な花は、もどかしく、いとおしい……。

新人のグウェンは仕事でどじを踏み、直属の上司であるリックに厳しく叱られて落ちこんだ。ここで働き始めたときから、魅力的な彼に惹かれているのだ。一方、リックは不器用なグウェンにいら立ちを覚えていた。地味で冴えない部下のことなど、意識する必要もないのだが。「ぼくは同僚とはデートしない主義だ」グウェンに向かってそう宣告し、規制線を張ったつもりの彼だったが、しかし、ふたりの関係はあるときを境に一変する――リックの独身上司がグウェンを気に入って花を贈ったと耳にするなり、なぜか怒りが沸き、リックの頭は彼女のことでいっぱいに……。

■押しも押されもせぬ大スター作家、D・パーマーの人気作の初再版をお届けします。〈テキサスの恋〉シリーズの一作で、名物キャラクターのキャッシュ・グリヤも脇役として登場。本当は有能で、意外性に満ちたヒロインが光ります。

*本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン傑作選となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

「きみは捜査の妨害をするつもりか?」サンアントニオ警察の巡査部長、リカルド・マルケス――リックは新入りの部下をにらみつけた。
「申し訳ありません」グウェンドリン・キャサウェイ――グウェンがすまなそうに言った。「うっかりつまずいてしまったんです。不注意でした」
リックは眉をひそめて唇を引き結んだ。「近視なのに眼鏡をかけないからつまずくんだ」個人的な意見を言わせてもらえば、眼鏡をかけたからといって、かくべつ器量が落ちるわけではないはずだ。グウェンは好感の持てる顔立ちをしていて肌もきれいだが、とびきりの美女ではない。チャームポイントであるプラチナブロンドの豊かな髪は、いつも頭のてっぺんできっちりアップにまとめてあった。
「眼鏡は苦手なんです。すぐにレンズが曇ってしまうし、手入れが大変なので」グウェンが言い訳がましくつぶやいた。
リックはいらだたしげな息をつき、オフィスにあるデスクの端に腰かけた。上着の前がはだけ、ベルトにつけた警察のバッジと、四五口径のいかついコルトACPが入った革のホルスターがむき出しになる。その姿勢でいると、筋肉質の脚がきわだって見えた。淡いオリーブ色の肌を持つリックは背が高く、引き締まった体つきで、長く伸ばした豊かな黒髪をポニーテールにしている。男性的な魅力にもあふれているが、どういうわけか女性との関係が真剣な交際に発展したことはない。女性たちの目に映るリックは、頼りになる相談相手だった。リックが非番のときも銃を携行していると知り、つき合いを断った女性もいる。非番でも銃は手放せないのだと説明しても、彼女は納得してくれなかった。女性関係に恵まれていないので、大好きなオペラもひとりで見に行くしかない。リックはどこへ行くにもひとりだった。三十一歳の誕生日を前にして、孤独感は深まるばかりだ。そのせいか、ささいなことでも神経にさわった。
そんなとき、グウェンがとんでもないへまをしたのだ。複雑な殺人事件を解決へと導く一連の証拠が、彼女のおかげでだいなしにされるところだった。
その凄惨な殺人事件の被害者はカレッジの一年生で、ブロンドの若く美しい女性だった。有力な容疑者はおらず、現場にもめぼしい証拠は残されていなかった。グウェンはその現場でつまずいて、血痕を踏みつけそうになったのだ。
リックの機嫌は、とてもよいとは言えなかった。空腹ではあるものの、ランチにかぶりつく前にグウェンに噛みつかなければならない。ぼくが何もしなくても、カル・ホリスター警部補が彼女を厳しく叱責するだろうが……。
「あんなミスを犯したら、首にされても文句は言えないぞ」リックは指摘した。「ここへ赴任してきたばかりなのに」
グウェンが顔をしかめた。「わかっています」そこで肩をすくめる。「ここを追い出されたらアトランタ警察に帰ります」グウェンは観念したような口調で言い、なかば透き通った淡いグリーンの瞳で彼を見た。
こんな色の瞳を見たのは初めてだ、とリックは思った。「キャサウェイ、現場ではもっと慎重に行動しろ」
「はい。以後、気をつけます」
リックはグウェンが着ているTシャツに目を向けまいと努力した。彼女はジーンズをはき、Tシャツの上にデニムの軽いジャケットをはおっている。十一月にしては例年にない暖かさだが、朝はけっこう冷えるのでジャケットなしでは寒かった。
グウェンのTシャツの胸元には、緑色をしたエイリアンの絵と、“ぼくの宇宙船を見なかった?”という文字がプリントしてある。リックは視線をそらして笑いをこらえた。
グウェンがジャケットの前をかき合わせた。「Tシャツを着て職場に来てはいけないという規則はないはずです。違いますか?」
「警部補がそのTシャツを見たら、黙ってはいないだろうな」リックは言った。
グウェンがため息をつく。「こちらの慣習になじむよう努力します。言い訳に聞こえるかもしれませんが、わたしはちょっと変わった家庭で育ったんです。母は|連邦捜査局《FBI》の職員で、父は軍人です。兄も……」少し言いよどんだ。「かつては軍の情報部で働いていました」
リックは眉をひそめた。「ひょっとして、お兄さんは亡くなったのかい?」
グウェンはうなずいたが、兄を失った心の傷はまだ癒えておらず、それ以上何も言えなかった。
「気の毒に」リックは硬い口調で言った。
彼女が身じろぎした。「兄のラリーは中東で極秘の作戦を遂行中に死亡しました。ほかに兄弟や姉妹はいないので、ラリーのことを話すのはつらくて」
「無理もない」リックはデスクにのせていた腰をあげ、左手首につけている軍用の腕時計に目をやった。「そろそろランチにするか」
「わたし、ご一緒することは……」
リックは目をむいた。「勘違いするな。きみをランチに誘ったわけじゃない。ぼくは同僚とはデートしない主義なんだ」
グウェンは喉元まで真っ赤になって背すじを伸ばした。「すみません。わたし……あの……」
リックは手をふって彼女の言葉をさえぎった。「話の続きはまたにしよう。とにかく、視力の問題をなんとかしてくれ。よく見えない目で犯行現場の検証など、できるわけがないからな!」
「おっしゃるとおりです」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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