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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・プレゼンツ 作家シリーズ 別冊

マッケンジーの山

マッケンジーの山


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・プレゼンツ 作家シリーズ別冊
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

リンダ・ハワード(Linda Howard)
数々の受賞歴を誇る、世界中で大人気の作家。栄えあるNYタイムズやUSAトゥデイのベストセラーリストにもしばしば顔を出す。読むにしろ書くにしろ、本は彼女の人生において重要な役割を果たしているという。読み始めはマーガレット・ミッチェルの作品。それ以後、広く読書に熱中するようになった。少女のころから書くことが好きだったリンダの作家デビューは三十歳のとき。現在はアメリカの作家大会や授賞式の席に常連の人気作家で、サイン会にもひっぱりだこである。とりわけ、彼女の描くヒーローが魅力的だというファンが多い。現在、生まれ故郷のアラバマ州に夫とともに住んでいる。

解説

ひと月前に赴任してきたばかりの高校教師メアリーはある日、成績トップでありながら学校に来なくなった生徒の存在を知る。このまま放ってはおけず家庭訪問をすることにしたが、3月でも氷点下のこの地で、運悪く車が故障してしまい、あわや凍死という絶体絶命の危機に追いこまれた。するとそこに現れたのは、人狼を思わせる野性的な男性――彼こそ、件の生徒を男手一つで育てる、ウルフ・マッケンジーだった。この命の恩人はみずからの体温でメアリーを温め、さらには、これまで一度も異性に興味を持たれなかった彼女の美しさに気づいた。欲望を隠さないウルフに圧倒されつつも、メアリーは歓びすら覚え……。

■“ロマンスの女帝”とも称される大スター作家、リンダ・ハワードが描いた伝説の〈マッケンジー家〉シリーズの第1話。スコットランドとアメリカ先住民の血を引く、どこか陰のあるウルフの恋物語をご堪能ください。

抄録

メアリーの美しい肌に血の気が差したが、グレーがかった青い瞳は少しも動揺を見せてはいなかった。「女として魅力がないのは自分でも承知しているわ。特に男の人の……その、野性的な欲望をそそるタイプではないことは」
ほんの十分前だったらウルフもメアリーの言葉に異議を唱えなかっただろう。それにファッション・センスはほめられたものでないことも事実だ。だが何よりウルフを驚かせたのは、彼がインディアンであることが何を意味するかにメアリーがまだ気づいていないことだった。それどころかウルフの皮肉の意味も、そして彼女の近くにいたために彼が心をそそられたことさえも理解していないようだ。彼の体の中心部でどきどきと脈打つ感覚は、さっきの興奮がまださめてはいないことを告げている。ウルフは乾いた冷たい笑い声をたてた。この女の人生にもう少し色を添えてやったらどうだろう。本当のことを言ってやったら、あとも見ないで走るように山を下りていくかもしれないが。
「冗談を言ったつもりもないし、ばかにしたつもりもない」黒い瞳がきらりと光った。「あんなふうにあなたに触れて、間近で甘い匂いをかいだせいか、僕は妙な気になってしまったんですよ」
メアリーは腰が抜けそうなほど驚いてウルフを見つめた。「妙な気になったですって?」
「そう」理解しがたいようにメアリーがぼんやりしているので、ウルフはじれったくなった。「興奮したってことだよ、言い方はどうだっていいが」
メアリーはほつれて落ちてきた絹を思わせる髪をかき上げた。「また人をばかにして」とても本当とは思えない。これまで一度だって男の人を……興奮させたことなどなかった私が……。
だがウルフはいらだち、同時にそそられていた。白人に鉄の意志で対応することを学んではいたが、この取りつく島のない小柄な女性にはなぜか無性にいらいらさせられる。不満が高まって今にも爆発しそうだった。そんなつもりはなかったのに、いつの間にか彼の手はメアリーを引き寄せていた。「態度で示さないとわからないのかもしれないな」かすれた声で言うと、メアリーに唇を重ねた。
メアリーはショックで震えながら目をいっぱいに見開いて彼の唇の動きを受け止めていた。彼は目を閉じている。そのまつげの一本一本がはっきりと見え、メアリーは一瞬、彼のまつげはなんと濃いのだろうと支離滅裂なことを考えた。次の瞬間、メアリーはウルフの筋肉質の体にぐいと引きつけられて息をのんだ。その拍子にかすかに開いた唇にするりと舌が差し込まれる。メアリーはまた震えたが、体の奥に次第にこみ上げてくる奇妙なぬくもりを感じ取って目を閉じた。これまで経験したことのない快い感触だったが、その強烈さは恐怖だった。感じたことのない新しい感覚にくらくらする。彼の唇の硬さ、ぞくぞくするようなキスの味。誘いかけるように動く舌。メアリーはウルフの体温を感じ、ムスクに似た体臭を吸い込んだ。柔らかな乳房が硬く引きしまった胸に押しつけられ、その先端が奇妙にうずうずする。
突然ウルフが唇を離したので、メアリーはがっかりして反射的に目を開けた。黒い瞳がメアリーの瞳を焼く。「あなたもキスを返してくれ」彼はつぶやいた。
「どうやったらいいのかわからないわ」まだ事態を信じかねて、ぶっきらぼうに言う。
ウルフの声はかすれてしわがれていた。「こうだ」
また唇が重ねられると今度はメアリーも自分から唇を開き、彼の舌を受け入れてさっきの不思議な鋭い感覚を求めた。ウルフの唇が動き、押しつけられると、体を快感が貫き、どう応えたらいいのかを自然に教えてくれる。再び彼の舌が触れたとき、メアリーはおずおずと同じやり方で優しく彼の侵入に歓迎の意を表していた。相手を受け入れる態度を示したのがどんな意味を持つか、うぶなメアリーにはわかっていなかったが、ウルフの息づかいは激しく速くなり、キスは荒々しく性急になっていった。
ぞくっとするほど激しい何かがメアリーの体内ではじけて、快感が飢えた欲望に変化した。もう寒さは感じなかった。体の内側が激しく燃えて、胸の鼓動が速まり、肋骨に心臓がぶつかってでもいるように思える。さっき彼が言っていた興奮するというのはこういうことだったのだわ。私は彼に興奮させられている。いても立ってもいられないもやもやしたこんな欲求をウルフも私に対して抱いたのだ。それが、メアリーには衝撃だった。彼のキスでかきたてられた思いをどう扱えばいいのかわからないまま、彼女は無意識にあえいでウルフに体を寄せた。
ウエストにかかった彼の手に痛いほど力がこもり、その口から低いうめき声がもれた。次の瞬間彼はメアリーを持ち上げて、腰と腰が同じ高さでぶつかるよう、自分の熱いものが彼女に感じられるよう、ぴったりと抱き寄せていた。


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