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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ロマンス

スペイン富豪の華麗な策略

スペイン富豪の華麗な策略


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ミシェル・スマート(Michelle Smart)
 イギリス人作家。ぬいぐるみより本を抱いて寝るのが好きだったというほど、生まれながらにして本の虫だった。まだ少女のころ読んだおとぎばなしに、ロマンスの片鱗を感じていたという。「本はいつも胸をときめかせてくれます。まるで初恋のように」と語る彼女は、自分の書くロマンスが、読者の心にもそんなときめきを届けてくれることを願っている。

解説

憎まれながらの求婚。幼い初恋が、こんな残酷な形で実るなんて。

ルイス!スペインにいるはずの彼が、なぜカリブ海に?休暇旅行中のクロエは目を疑い、そしておびえた。莫大な富を持つこの億万長者は、私の兄を破産寸前に追いこんだ。兄をだましたうえ、私までつかまえて、なにをする気なの?なんとルイスは、自分のプロポーズを断れないよう島を一つ買い、承諾するまでクロエをそこに閉じこめる計画を立てていた。昔のルイスはやさしくて勇敢で、私の憧れの人だったのに。今の彼は兄を苦しめ、私を利用する非情な悪魔でしかない。そんな人にバージンを捧げる?でも不実な胸は高鳴って……。

■『プロヴァンス富豪の脅迫』に登場したスペイン富豪ルイスが、ヒーローとして帰ってきました!有名なプレイボーイでもある初恋の男性に再会した、ヒロインのクロエ。二人きりで過ごすうち、彼の冷酷さは親から愛されなかったせいだと知り……。

抄録

クロエが長く黒いまつげをしばたたいた。「本気で私のことを心配してくれたの?なんて感動的なのかしら」
いるはずの場所にクロエの車がなかったときの生々しい動揺が、ルイスの胸にいっきに戻ってきた。その感情は、心配などという生やさしい言葉では表現できなかった。
ルイスは、母親のおなかの中にいたころからクロエを知っていた。クロエが三歳になるまでは、十歳上だったルイスとハビエルとバンジャマンで面倒を見ていたものだ。
「心配しなかったら、人間じゃないだろう?」ルイスは楽しげに言った。
「あなたとハビエルが人間かどうかについては、大いに疑問があるけれど」
ルイスは腕を広げてウィンクをした。「おやおや、僕は確実に人間だよ、ボニータ。君にもわかってもらえればいいんだが」
クロエの丸く美しい頬に赤みが差した。ルイスをにらみつけ、バッグを脇に引き寄せる。「話はすんだ?お楽しみは終わったのかしら?」
「終わっただって?ボニータ、君とのお楽しみは始まったばかりじゃないか」思っていたよりずっとおもしろくなってきたと、ルイスは思った。クロエは好戦的な態度をとっていても、不機嫌そうにいらだっていても美しく、激しい怒りがやわらぎそうになる。
「私の楽しみは終わったから、行くわね」
「どこへ?」ドアのほうへ向かうクロエに、ルイスは言った。
「私が泊まっているヴィラへ」
「どうやって?」
そのひと言で、クロエは足をとめた。鼓動が速まり、いやな予感が胃を締めつける。
ルイスに見つかったことはどうでもいい。彼女は自分に言い聞かせた。いつかぶつかり合う事態は避けられないからだ。そうなった以上は、あれこれ悩むのはやめなくては。
「船が港を出ているのを忘れるほど、僕の存在にのぼせあがっていたのかな?」ルイスがあざけった。
クロエは左側の窓の外を見た。そして右側も。正面に顔を向けたときには、思わず舌打ちしそうになった。
いつの間にかマリエッタ号は出帆していたのに、私は気づいていなかったのだ。
「引き返して、今すぐに!」クロエはルイスをにらみつけ、声を荒らげた。
ルイスは顎を撫でた。「だめだ。戻るつもりはない」
「船長なら戻ってくれるわ」クロエはドアへ急ぎ、そばにあった緑色のボタンを押した。
「無駄だぞ」ルイスはのんびりと言った。「乗組員は指示があるまで、僕たちをふたりだけにしておくよう命令されている」
「今すぐ港に戻って。さもないと警察を呼ぶわよ」
ルイスは笑ってバーのほうへ行った。残酷な表情はクロエをさげすんでいるようだ。「どうして警察などを持ち出して、このすばらしい再会をだいなしにする?」
クロエは地団駄を踏みたくなった。「あなたが私を閉じこめているからだわ。意思に反して」
ルイスはクロエに背を向けて、バーに並ぶアルコール類を眺めた。「なにか飲むか?」
「なんですって?」
「僕は喉が渇いた。君も飲みたいだろう?」
「私はとにかく港に連れて帰ってほしいの。いたずらはたくさん」
「これはいたずらじゃないんだ、ボニータ」
「その呼び方もやめて」
ルイスはクロエにウィンクをした。「たしか、そう呼ぶと君は赤くなったよな」
「あなたの本性を知る前はね。あなたは卑劣な悪党だわ。それと、ウィンクするのもやめて。これがいたずらでないなら、どういうつもりなのか説明してちょうだい」
「いたずらのつもりなら、僕は君の肩をつかんで激しく揺さぶったりしないだろうな」ルイスは完璧な白い歯を見せた。「それに、僕におあずけをくらわせたキスを君から奪ったりもしない」
クロエははっと息をのんだ。
ルイスに脅されても怖くはなかった。彼が怒りに任せて手を出す男性じゃないのは、直感でわかっていたからだ。でも、おあずけだというキスのほうは……。
カシージャス・バレエ団の衣装係であるクロエは、男性のバレエダンサーを見慣れていた。驚くほど見事な体をしている彼らは、その体型の維持と、さらに細く強靭な体を求めて懸命に鍛錬を積んでいる。けれどクロエの目から見ると、美しい彫刻のようでセクシーさに欠けていた。
一方、ルイスはがっしりしてたくましく、自分の体格にはおよそ頓着していなかった。髪は長めで、顎は意志が強そうで、はしばみ色の目の縁には笑いじわがある。頬骨は高く、唇は力強く厚みがあった。
バレエ業界にいるナルシシストの男性に比べると、ルイスはとてつもなく男らしかった。そんな彼を、クロエはとてもセクシーだと思っていた。
ルイスとのキスを夢見るようになったのは、十七歳のときからだ。そんな夢は年月とともに記憶の底にうもれていたけれど、カシージャス・バレエ団で仕事を得て数カ月後、クロエはルイスの姿を見かけた。クロエは彼に会えたのがうれしくて、昔のように腕をまわして抱きついた。しかしそのたくましい体に自分の体を押しつけた瞬間、全身に熱いものが走ったのはまったくの予想外だった。十七歳の夢が戻ってきたようで、それ以来クロエはあの熱い感覚をずっと忘れられずにいた。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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