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痴女伝説

痴女伝説

著: 丸茂ジュン
発行: オンライン出版
価格:609円(税込)
10ポイント還元
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対応端末:パソコン ソニー“Reader”
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著者プロフィール

 丸茂 ジュン(まるも じゅん)
 静岡県生まれ。玉川大学英文科卒業後、OL、編集者を経て作家活動に入る。女性特有の微妙な感性と鋭い筆力によって描かれる耽美な世界が話題を独占中。また、映画・テレビ出演等、多方面に多くの才能を発揮している。著書に「メス猫の葬列」「情事は女の熱いため息」など多数。

解説

 札幌のススキノで、深夜、若い酔漢が正体不明の美女に犯されるという、奇妙な出来事があいついでいた。なにしろ被害者の方がよろこんで吹聴するものだから、夜の巷(ちまた)はこの話でもちきり。ところが、この事件に新聞記者が首をつっこんだことから、騒ぎはあらぬ方向へ……。女流作家の描くエロチシズムとロマンの世界。

目次

痴女伝説
とまどい
ウェディングベルが鳴る前に
夜の指
貴方への鎮魂歌(レクイエム)
女の爪
男と女の間には
ある夏のアルバム
深海魚の館

抄録

 「ねえ……もっと優しく、して……」
 優子の声は、湿っていた。
 「う、うん……」
 曖昧な返事をしながら、杉野はまた、そろそろと優子の下半身に手をのばしてきた。
 「そっとよ。まわりから押しあげるみたいに……そっと……そっと……」
 優子は念を押しながら、足をさらに大きく開げた。
 しかし、杉野はまた同じ失敗をくり返そうとしている。
 「そうじゃないの……もっと……こう……」
 じれったくなった優子は、思わず自らの指をそこに這わせていた。そして、オナニーの時するように、まわりからゆっくりクリトリスを責め始めたのだ。
 じらされていたせいか、急激に快感が襲ってくる。しかし、杉野の前で、これ以上、オナッて見せる訳にはいかない。
 「こうなのよ……こうやって……」
 優子は、指を動かし続けたまま、上ずった声で言った。
 「いいよ、やめなくて……そのまま続けて……」
 指をひこうとした優子に、杉野は囁いた。
 「オレじゃあ、そんなに器用にできやしない。そこは、優子にまかせて、オレは……」
 「うっ……」
 クリトリスを諦めた杉野の指は、すでに蜜にまみれた花芯部を愛撫し始めていた。
 オナニーとはまた違った快感が、優子を襲った。クリトリスほど敏感でないこの部分には、杉野の指が丁度いい。
 ヴァギナの奥にむず痒いような疼きが走る。杉野が、ヴァギナ感覚を起こしたせいだ。
 「あっ……ううっ……」
 優子は、大きく喘いだ。杉野の二本指が、ヴァギナの奥に突き立てられ、同時に彼の舌が、クリトリスを下から上に舐めあげたからである。
 上からは、優子自身の指が、好みの愛撫を続けたままだ。
 これは、凄い快感だった。
 オルガスムスの波が、一気に優子に襲いかかり、そのままフワッと体が浮きあがってしまいそうである。
 「たまんない……あたし……あたしイッちゃいそう」
 こんな言葉を吐いたのは、杉野の前では初めてだった。
 「いいよ……いっていいよ……もっともっとよくなって……ほら」
 くぐもった声で言いながら、杉野は指と舌を巧みに動かす。
 もうたまらない。優子は、腰を前に大きくせりあげ、指の動きを速めた。
(「貴方への鎮魂歌(レクイエム)」より)

本の情報

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