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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ディザイア

百万ドルの一年間

百万ドルの一年間


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 サラ・オーウィグ(Sara Orwig)
 大学で出会った元空挺部隊員と結婚し、オクラホマに住む。彼女の作品は二十三カ国語で翻訳され、全世界で千六百万部以上の驚異的な売り上げを誇る。USAトゥデイのベストセラーリストに登場しただけでなく、ロマンティックタイムズ誌の各賞を受賞するなど業界からも高い評価を得ている。

解説

 上司からくだされた辞令に、ホリーはすっかり気落ちしていた。上司の弟、ジェフが会社経営を手伝うことになったため、しばらくそのアシスタントを務めろと命じられたのだ。ジェフといえば、ものすごくハンサムで魅力的だけれど、牧場経営を好んで田舎に暮らす、風変わりな人。根っからシティ・ガールのホリーとは馬が合うはずもなく、実際働きはじめてからも、正反対の二人は衝突を繰り返した。そんなある日、話があると、ホリーは彼に呼び出される。何事かといぶかっていると、ジェフはとんでもないことを言い出した。「ぼくの妻になってくれないか、一年だけでいいから」
 ■D−1427「午前零時にさめる夢」の関連作品をお届けします。ヒーローは、前作のヒーローの双子の弟、ジェフ。自由を愛する彼の恋物語を、どうぞお楽しみください。

抄録

「ジェフ、今は仕事中じゃないのよ。仕事をしているときと、プライベートな時間を過ごしているときは別なの。ダラスにある本社で働いたほうが、仕事がはかどると思わない?」
「さあ」ジェフは少し間を置いてから答えた。「はかどるかもしれないし、はかどらないかもしれない。どっちにしても、ぼくは堅苦しいビジネスの世界が嫌いなんだ。ノアには喜んで手を貸すつもりだが、ぼくにはぼくのやり方がある」
 仕事はダラスでしたほうがいいに決まっているのに……。ホリーは都会の喧騒が懐かしかった。
 しばらくの沈黙のあと、ジェフはホリーに家族のことを尋ねた。
「父はヒューストンの銀行家で、母は皮膚科の医師よ。上の兄のチャックはワシントンで弁護士をしていて、下の兄のピアスはニューヨークで医師として働いているわ」
「きみががむしゃらに突き進もうとするのは、立派な家族がいるせいだな」
 ホリーは肩をすくめた。「そうかもしれない。我が家では、成功するのが当たり前なの。あなたの家族も似たようなものね。あなただって、牧場経営者として成功をおさめたじゃない」
「それは認める。きみとぼくは似た者どうしなのかもしれないな」
「何かに衝き動かされるように生きてきたという点は、同じかもしれないわね」そう答えはしたものの、ジェフ・ブランドと自分には共通点などありはしない、とホリーは思った。
「お兄さんたちは結婚しているの?」
「ふたりとも結婚はしたけれど、子供はいないわ」ホリーはグラスの水に口をつけた。「ごちそうさま」
「もうひと踊りする? ダンスフロアは、ぼくたちが角を突き合わせずにすむ唯一の場所だし」
「ええ、いいわよ。体を動かすと、爽快な気分になるから」ツー・ステップは親密なスロー・ダンスとは違う。ホリーはダンスフロアにもどることに抵抗を感じなかった。
 婚約者に捨てられて以来、男性とのつき合いを避けてきた。ノアからそのあたりの事情を聞いているのか、ジェフは彼女の私生活を詮索しなかった。今夜は久しぶりに男性と外出したが、お互いに楽しい時間を過ごしているとは言いがたかった。それでも、ふたりが惹かれ合っている事実は否定できない。ジェフといるときは、きっちりガードを固めなければ。ジェフ・ブランドはチャーミングで、セクシーで、肉体的な魅力にあふれた男性なのだ。
 ダンスフロアにもどったホリーは考えるのをやめ、踊ることに意識を集中した。ジェフにどう思われようと平気だった。
 気がすむまで踊ってから、ホリーはジェフの手を引いた。「今夜はもう帰りましょう」自分の言葉が耳にむなしく響いた。牧場に帰ってから、気まずい雰囲気にならなければいいのだけれど……。
 牧場へ帰る車内で、ふたりはほとんど口をきかなかった。母屋に着いて、警報システムを解除してから、ジェフがきいた。「何か飲み物でもどう?」
「気を使ってくれてありがとう。でも、今夜はもう休むわ。明日は二時間かけて通勤しないでいいから、朝早く仕事にとりかかるつもりなの」
 ジェフがポケットからホリーのヘアクリップをとり出した。「これを返しておかないと。今のヘアスタイルのほうがぼくは好きだけど」ジェフはふだんよりトーンの低い声で言いながら彼女に歩み寄り、ヘアクリップを手渡した。
「ありがとう」ホリーは視線をあげた。欲望の陰を宿したグレーの瞳が彼女をとらえる。「ジェフ、だめよ」たしなめるつもりだったのに、あえぐような声が出てしまった。寝室へ行こうにも、足がぴくりとも動かない。ホリーの胸は高鳴り、体じゅうが熱くほてりはじめた。彼の口元に視線をそそいでから、再びグレーの瞳を見つめる。胸が苦しくて、息をするのもままならない。
「何がだめなんだい?」ジェフがささやき、身をかがめて唇を重ねた。
 ホリーの心臓は、胸を突き破りそうな勢いで激しく打ちはじめた。熱いものが全身に広がって、欲望の炎に火がついた。ジェフは彼女のウエストに腕をまわし、熱のこもったキスをして、口のなかを舌で探った。ホリーが唇を離すと、ジェフはわずかに身を引いた。
「ジェフ、こんなことをするなんて間違っているわ」ホリーは頼りない声で言った。しかし、口づけを求めるかのように彼の唇を見つめることしかできなかった。
「間違ってなどいないさ」ジェフはホリーを再び抱きしめ、性急で情熱的なキスをした。ホリーはたまらず、彼のうなじに片腕をまわした。深い考えがあってそうしたわけではない。みずからの欲望に従って、彼に求められるまま、熱いキスを返したのだ。ためらいや迷いは感じなかった。
 ホリーは欲望の炎に身を焼きながらジェフと口づけを交わし、そのうなじに手を滑らせて、豊かな髪を指でくしけずった。ジェフが彼女に覆いかぶさるようにして、濃密なキスをした。
 心の奥でたしなめる声に、ホリーは耳を貸さなかった。ジェフの体にすがりつき、口づけを返しているうちに、欲望がどんどんつのっていく。脈が速くなり、その音が耳の奥でとどろいて、何も聞こえない。激しく脈打つジェフの心臓の鼓動が、密着させた胸を通して伝わってきた。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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