マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ヒストリカル

魅惑の修道女

魅惑の修道女


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ヒストリカル
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader”スマートフォン タブレット
みんなの評価 未評価
◆レビューを書く

¥0サンプル
XMDFのファイルをご覧になるにはブンコビューア最新版(無料)をインストールしてください。

「書籍ファイルが壊れています」と表示される場合は、ブンコビューアを最新版にアップデートしてください。
購入する


著者プロフィール

 デボラ・シモンズ(Deborah Simmons)
 日本では『狼を愛した姫君』でデビュー以来、ナンバーワンの人気を誇る作家。ディ・バラ家やド・レーシ家の面々を主人公に据えた中世の物語と、華やかなイギリス摂政期(十九世紀初頭)の物語を描き分ける。「どの作品もそれぞれ個性の際立ったものに仕上がるよう心がけている」と語る。夫と息子二人、猫二匹と迷い犬とともに、米オハイオ州に在住。

解説

 ロビンは、ディ・バラ家に蔓延する犒觝Л瓩箸い呪いに脅えていた。一生ひとりの女に枷をはめられるなど、とても受け入れがたい。呪いを解いてくれるという人物を求めて旅立った彼は、立ち寄った修道院で殺人事件に遭遇してしまう。「わたしたちを殺すつもりで、戻ってきたのね!」突然言葉を投げつけてきたのは、透き通るような白い額に果実のような唇を持つ、美しい修道女だった。彼女の姿を前に、金縛りに遭ったかのように体が動かなくなって、ロビンはめまいすら感じた。彼女こそ、わたしを翻弄し、破滅させる女に違いない!

抄録

 ロビンは彼女を罰したかった。それもシビルが忘れられないような方法で。「もし、わたしの部屋を探していたなら、方角が違うよ」彼はわざと意地悪く言った。だがすぐに、自分がいぐさの敷物の上にシビルを組み敷いていることに気づいて、声がかすれた。
 ロビンは全身で、シビルの肉体を感じていた。彼の胸板に押しつけられたふくよかな胸、そして太腿の付け根。かろうじて残っていた頭の血が、一挙に下に向かって流れて、下半身が目もくらむような速さで硬くなった。彼女への欲望にとらわれたのはこれが初めてではない。違うのは、ここが〈修練女読書室〉ではないということだ。ふたりで夕闇の中に横たわり、息をするたび上下する彼女の胸の動きを体で感じ、ロビンはもう、なぜ彼女に触れてはいけないのかさえ思い出せずにいた。
 荒々しい息と、欲望に燃えた目でシビルを見下ろすと、彼女もまた驚いたような表情で彼を見つめていた。ロビンはその目に、同意とまでは言えないものの、それに近いものを読みとった。もう何も考えられなくなって、ロビンは目の前の彼女の唇を自分の唇で覆った。
 少年のころ、兄たちにいたずらをしたとき感じた、体の震えるような喜びが、何年もたった今、シビルの唇に触れた瞬間によみがえってきた。体のありとあらゆる部分の感覚が鋭さを増し、興奮に躍った。
 ロビンは、その信じられないような発見を体中で受け止めるかのように顔を上げたが、すぐにまた、シビルの唇を求めた。やわらかく、滑らかな、甘い唇をゆっくりと時間をかけて味わい、懇願するかのように舌の先を彼女の唇の隙間に押しあてた。シビルのはっとした目が、彼をいっそう奮いたたせた。シビルが彼を、彼だけを、ずっと待っていてくれたような気がした。「唇を開いて」彼は囁いた。「わたしのために」その言葉を受け入れたのか、ただあえいだだけなのか、それでもシビルはかすかに唇を開き、ロビンは、熱く湿った彼女の口の中に舌を差し入れた。体中がかっと燃えて、言いようのない喜びが彼の体を貫いた。その喜びをむさぼりながら、ロビンは思った。こんな気持ちになったのは初めてだ。
 シビルの舌を吸いよせ、追いかけ、捜し、そして求め、ロビンが味わっていたのは唇以上のものだった。やがて彼女を押さえつけていた手を放し、両手でシビルの顔を包み込むと、キスはますます激しさを増した。彼女の滑らかな頬の感触に、指の震えが止まらなかった。
 自分の胸でシビルの胸を愛撫し、足を太腿に押しつけ、両手で頬を包み込んでもなお、ロビンは満たされなかった。一糸まとわぬ姿のこの娘を抱きたい。裸で、彼の胸の中でもだえながら、心に鬱積した情熱のすべてを解き放つまで、抱いてやりたい!
 シビルは抵抗もしないかわりに、これといった反応も見せず、ロビンにはそれが物足りなかった。しかし、彼女の指が髪に差し込まれるのを感じて、ロビンは喜び、うめいた。彼女の指が彼の髪をつかんで、力いっぱい引っ張った。
 ロビンが呆気にとられて顔を上げ、シビルを見下ろすと、そこにはショックと恍惚の入りまじった表情があった。「ロビン! やめて!」彼女は言った。「こんなことは、いけないわ」
 いやだ、という意思表示と、頭をはっきりさせたいという思いが入りまじって、ロビンは首を横に振った。これほどまでに、我を忘れたことがあったろうか。シビルの言ったことさえ、意味を理解するのに時間がかかった。ロビンは、自分が管理人の部屋の床に横たわり、将来のある修道女を組み敷いていることに気づいて、どきっとした。部屋の主がいつ戻ってくるかわからないというのに。それも、殺人者かもしれない男が。
 ロビンは、額を軽くシビルの額に触れた。「すまない。君の言うとおりだ。いったいどうしてこんなことになったのか、よくわからない……」
 髪に差し込まれていたシビルの指が、彼の首筋をそっとなでると、ロビンはこらえきれずに、彼女のてのひらに唇を押しあてた。それから苦しいうめき声とともに、転がってシビルのそばを離れ、片手を顔の上にのせた。しばらくそのまま、自分の荒い息遣いを聞いていたが、やがて息の向こうから別の音が聞こえてきた。だれかが来る。
 ロビンはシビルを抱きかかえるようにして、ぱっと立ち上がった。「裏帳簿!」彼はそう囁いて、忌まわしい帳簿をわしづかみにすると、窓に駆けよった。そしてまずは帳簿を放り投げ、自分も飛び下りて、両手を広げてシビルを待った。もし、シビルが飛び下りなかったら? 不安に駆られてまたよじのぼろうとしたとき、スカートを膨らませて彼女が飛び下りてきた。ロビンはその重さをいとおしむように、がっちりと受け止めた。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

この本を読んだ人は、こんな本も読んでいます

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。