柳橋ものがたり

訳あって武家の娘・綾は、江戸一番の花街の入り口に建つ船宿の住み込み女中に。そこで遭遇した思いがけぬ謎と事件。【全176ページ】

死か、右脚切断か──。名女形・澤村田之助、その凄絶な決断と意地。時代推理の俊英がしっとり描く六つの謎と事件の行方。【全177ページ】

しっとりとした筆づかいで江戸に生きる人びとの綾を時代推理の俊英が描ききる、船宿『篠屋』の綾が遭遇した五つの謎と事件の行方【全175ページ】

数奇な人生を歩んだ老中小笠原長行の重大な決断と約束！　子のいなかった大名が、初めての子を捨てるとは？【全171ページ】

手を洗え。外に出るな。江戸で三万人が死んだ九年前の疫病（コレラ）大流行。時代の大転換期に人々は…。【全177ページ】

人気絶頂の噺家三遊亭圓朝、何もかも放り出したい気分でいたが、幕臣で粋人中の粋人成島柳北の姿を見て…。【全170ページ】

唐津藩嫡子の身ながら藩から排されつづけた元老中の究極の決断！【全175ページ】

柳橋が勿然と消えた！　官軍との戦の真只中。船宿『篠屋』の船頭は…。【全171ページ】

日本医学の父たるべき熱血ウイリス院長を憔悴させたものは――。

人の顔を観るのは、満天の星を見るようなもの。
ドクターは薩摩へ行く――
占い師閻魔堂は大病院（後の東大医学部）の寝台で語った。

船宿篠屋の綾は実兄大石幸太郎の名を横濱軍陣病院で発見、ウイリス医師に再会しようとしたが、野戦病院の軍陣病院は廃され、ウイリスは新病院の院長になったという。藤堂家上屋敷に建ち上げられたという新病院を捜した。徳川幕府はここに「西洋医学所」をおき西洋医学を普及させたが、明治新政府が「医学校」として復活させ、この「大病院」の院長にウイリス医師を迎えたのである。

5つの謎と事件の行方――第9弾！【全168ページ】

4つの謎と事件の行方
重版の快シリーズ第10弾！

『お富 与三郎』は、木更津から始まった実話だった！
『篠屋』に現れたおきちの秘められた過去。
あの「お富さん」はその後、どんな人生を生きたのか？（第一話「お富さん地獄めぐり」）

「兄の幸太郎は生きている」と篠屋の主・富五郎は突然、綾に告げる。住み込み女中となって働きながら兄を探していた綾は、微かな手掛かりを頼りに兄の痕跡を追う。そんな折、お忍びで綾の前に現われた天璋院（篤姫）がもたらした天佑とも思える話と「その意気じゃ、今度こそ逃してはならんぞ！」の言葉に励まされ、三田聖坂に向かう綾。果たして――。（第四話「天璋院様お成り」）【全184ページ】