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英文法のカラクリがわかる

英文法のカラクリがわかる


発行: 研究社
価格:800pt
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対応端末:パソコン ソニー“Reader”
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著者プロフィール

 佐久間 治(さくま おさむ)
 サンフランシスコ州立大学を経て、早稲田大学教育学部英語英文学科卒業。千葉県白井市在住。旺文社ラジオ講座、ラジオたんぱ、河合塾講師などを歴任。英語史研究家。著書に『英語の語源のはなし』『あの手この手のボキャブラリー増強法』『ビジネスでよく使う 難単語555』(研究社)、『英語の不思議再発見』『英語に強くなる多義語200』『英単語スペリング攻略法』(ちくま新書)、『英語に効くクスリ』(日本経済新聞社)など多数。

解説

 「studyの過去形がstudiedになるのはなぜ?」「inhabit(住む)のあとにはなぜinがいらない?」「未来の副詞節でwillやshallを使わないのはなぜ?」など、英文法には一見すると「なぜ?」と考えたくなる規則があります。それを解き明かすヒントとなるのが、英語の歴史、つまり語源。本書では、語源の知識を材料に、英文法の不思議にまつわるあれこれをみごとに解き明かしていきます。英文法が嫌いな学習者、もっと英文法を知りたい人、英文法をおもしろく教えたい教師の方などにぴったり。

目次

序章 本文を読む前に確認しておきたい基礎知識
第1章動詞の活用
 Q1 不規則活用する動詞はなぜ存在する?
 Q2 be動詞の語形がバラバラなのはなぜ?
 Q3 3単現-sは何か役に立っているの?
 Q4 gotとgottenと2つの形があるのはなぜ?
 Q5 I'm broke.のbrokeって何?
 Q6 lieとlayの活用はなぜ紛らわしい?
 Q7 studyの過去形がstudiedになるのはなぜ?
第2章 動詞と目的語
 Q1 The book sells well.ってどういう構造なの?
 Q2 なぜ「楽しむ」はenjoy oneselfなの?
 Q3 pull upでなぜ「車が止まる」の意味になるの?
 Q4 give him a book.のhimとmake him coffeeのhimは同じ?
 Q5 envy him his wealthのhimはどう考えればいい?
 Q6 I gave him the book.の受動態は2つ?
 Q7人を目的語にとる「話す」はtellだけ?
 Q8 rob A of B (AからBを奪う)の語順は逆?
 Q9 think of himやknow of himのof himも属格?
 Q10 inhabit(住む)のあとにはなぜinがいらない?
第3章 準動詞 不定詞中心
 Q1不定詞の品詞は何?
 Q2 becomeがto-不定詞をとらないのはなぜ?
 Q3 使役動詞getにはどうしてtoが必要なの?
 Q4知覚動詞ではなぜto-不定詞を使わない?
 Q5 believe him to beでto-不定詞をとるのはなぜ?
 Q6 They made him president.の元の構造は?
 Q7 suggest that SVのVはなぜ原形なの?
 Q8形容詞用法はどうやって発展した?
 Q9 This book is easy to read.でto readの意味上の目的語は?
 Q10 to不定詞の意味上の主語にはなぜforをつける?
 Q11 look forwardはなぜto-不定詞をとらない?
第4章 準動詞 動名詞・分詞中心
 Q1 現在進行形の-ingは動名詞?現在分詞?
 Q2 分詞と形容詞の違いは?
 Q3 動名詞の意味上の主語はなぜ目的格でもOK?
 Q4動名詞の時制はどうやって決める?
 Q5 動名詞だけをとる動詞の特徴は?
 Q6 過去分詞の意味は完了と受動のどっち?
 Q7 I'm to blameはI'm to be blamedでは?
 Q8 分詞構文は副詞節を簡略化したもの?
 Q9 分詞構文の意味は広すぎるのでは?
 Q10 英語の時制はなぜ日本語より複雑?
第5章 助動詞
 Q1 助動詞used toは過去形?
 Q2助動詞の過去形は過去を表わさない?
 Q3 I shall return.とI will return.の違いは?
 Q4未来の副詞節でwillやshallを使わないのはなぜ?
 Q5 would have doneといった形はどうして必要?
 Q6 Little did I dream…ではなぜdidが必要?
 Q7 現在完了ではなぜhaveを使う?
 Q8 you'llではyou willとyou shallの区別をしなくていい?
第6章 形容詞・副詞
 Q1 なぜsomething newの語順になるの?
 Q2 in generalのgeneralの品詞は?
 Q3 officialは形容詞?名詞?
 Q4 loudとloudlyとaloudはどこが違うの?
 Q5 asleepはなぜ名詞の前で使えない?
 Q6 形容詞+ofの形が多いのはなぜ?
 Q7 sometimesの-sは複数のこと?
 Q8 Will you have any tea?は失礼なの?
 Q9 the all studentsとならないのはなぜ?
 Q10 as....as 〜をso....as 〜とも言うのはなぜ?
 Q11 the+比較級, the+比較級ではなぜtheが2つ?
 Q12 other thanは比較級?
 Q13 なぜby his headでなくby the head?
第7章 代名詞・疑問詞
 Q1 なぜIだけ大文字で書くの?
 Q2 疑問詞でなぜhowだけwh-ではないの?
 Q3 How do you think… ? はなぜ誤り?
 Q4 接続詞のthatに「それ」の意味はないの?
 Q5 接続詞thatはなぜ省略できる?
 Q6形式主語はなぜitが使われる?
 Q7 There is…のthereは何を指す?
 Q8 There is構文のthereは何のためにある?
 Q9 強調構文のIt is ... thatの部分はムダ?
第8章 関係詞
 Q1どうして前置詞+関係代名詞thatの形がない?
 Q2 I don't know what he said.のwhatは疑問詞?関係詞?
 Q3 whomの代わりにwhoを使ってもいい?
 Q4 関係代名詞whoseが先行詞に物をとれるのはなぜ?
 Q5 関係代名詞の省略は目的格だけ?
 Q6 A classmate who she thought was her…は挿入?
 Q7 先行詞timeに関係副詞whereを使っていいの?
第9章 名詞・前置詞・接続詞
 Q1 所有のアポストロフィの元は何なの?
 Q2 パソコンの「マウス」の複数形はmice?
 Q3 of+抽象名詞がなぜ形容詞になる?
 Q4 forになぜ理由の接続詞があるの?
 Q5 worthwhileのwhileって何なの?
 Q6 go to downtownと言ってはいけないはなぜ?
索引

抄録

不規則活用する動詞はなぜ存在する ?


 教科書や英和辞典の巻末にはしばしば動詞の不規則活用表がのせてある。学校で動詞の不規則活用を覚えさせられているとき、1 音節の短い動詞がかなりの割合を占めていることに気づいた人はいるだろうか。実際、come ― came ― come、give ― gave ― given などといったように、短く、意味も簡単な単語ばかりである。become や forgive のように 2 音節をとる動詞もあるが、どちらも come や give に「接頭辞」というオマケがついているだけだ。


 この現象は動詞に限ったものではない。5 世紀半ばから 6 世紀にかけて、ゲルマン人がドイツ・オランダ・デンマーク方面から英国へやって来て定住した。ゲルマン語は短い単語が多く、また身近なものが多く覚えやすかったため、先住民のケルト民族にも浸透し、庶民の言葉として今の英語の土台をつくった。shoe、sun、moon、day、man、wife、child、friend、house、food、water、sleep、love、say、have、be など、中学校で習得する基本語のほとんどはゲルマン語から来ている。


 動詞の活用は古くから 2 種類あるが、deem ― deemed ― deemed のように ed をつける語尾変化が全体の 3 分の 4 を占めていた。そのほかに、come ― came ― come のような母音交替は 312 語である。そのうち 129 語がのちに規則活用に変わってしまい、117 語が消失した。


 不規則変化が規則変化になった例として help を見てみよう。help の古英語期(〜1100 年)の不定詞は helpan で、過去形が healp (単数)と hulpon (複数)、過去分詞形は holpen だった。ヘルパンだの、ホルペンだのといっためんどうな活用が長続きするはずもなく、その後、 helpen ― halp / holp ― holpen をへて、とうとう 16 世紀から 18 世紀にかけ規則活用になってしまった。結局、いま不規則変化として残っているのはわずか 60 語あまりである。


 help は子音 h-l-p が残っているから変化としてはまだましなほうで、これが go ― went ― gone となると、母音交替などではすまされない。私たちは学校で言われるがまま go ― went ― gone と暗唱してきたが、よく考えてみると、過去形 went はあまりに異質だ。do ― did ― done と比較しても、went は音も綴りもあまりにちがう。このことに疑問をもった人もいたのではないだろうか。


 実は went ははじめから go の過去形だったのではなく、go にはそれなりの過去形がちゃんとあった(現代字体では表現できないので、仮に goed としておく)。そしてやっかいなことに、このころ同義語に wend (行く、進む)という動詞があり、その過去形の went もさかんに使われた。


 16 世紀頃まで、goed と went は並行して使われていたが、徐々に went のほうが好まれるようになり、goed を追いやってしまった。その結果、現在形と過去分詞形は go の活用形を用い、過去形には went をあてることになった。つまり、別の動詞の過去形がちゃっかり go の過去形になりすまして居座るという珍現象が起きたのである。過去形を奪われた wend は規則活用に身を転じて細々と生き続け、今も文語として辞書に載っている。【絶滅危惧種】


 こういった現象を補充法 (suppletion) と呼ぶが、動詞では go の過去形と be 動詞の諸形がこれに該当する(形容詞では good ― better ― best や bad ― worse ― worst など)。補充法が基本語ばかりに起こったのは、庶民レベルでこういった語の混用がよくあったからなのである。


ANSWER
日常的によく使われる庶民の言葉は規則化の波にのまれにくく、その多くが不規則のまま残ってしまったから。


*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

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