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秋霖の賦/逆光

秋霖の賦/逆光


発行: ぶんか社
レーベル: ぶんか社BLノベル
価格:800pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 鷲尾 滋瑠(わしお じる)
 2月4日生まれ 愛知県蒲郡市出身・東京都武蔵野市在住
 1993年2月、ビブロス(旧・青磁ビブロス)より耽美系小説の単行本『ベラドンナドール』でデビュー。漫画家・魔木子&鎌田幸美の専属チーフ・アシスタントとして漫画の仕事をしつつ、執筆活動を継続中。趣味は香水&お香の蒐集、最近はカスタマイズドール製作にハマっている。
 著書に『ベラドンナドール』『四季〜Four Seasons〜』(ともに1993年/ビブロス)、『永遠の灰』(1993年/茜新社)、『エンジェルズ・コネクション(AC1)』『蒼夜に抱かれた天使(AC2)』(共に1994年/茜新社)、『Endless Dream』(1995年/茜新社)、『蜃気楼〜Mirage〜』『月光の迷宮』(共に1996年/茜新社)、『滄の残像』(1997年/茜新社)、『熱沙の挿話(AC3)』(1999年/二見書房)がある。

解説

 ●秋霖の賦(しゅうりんのふ)――宝永六年、江戸は秋霖の季節を迎えていた。雨音が谺(こだま)する荒寺の鐘楼脇の御堂で若侍の拓馬は、この世のものと思えない程の美貌を持った少年、紗那王(しゃなおう)が侍の男衆に輪姦されているのを垣間見てしまった! 江戸時代を背景に若侍と蔭間(かげま)の禁断の愛を官能的に描いたボーイズラブストーリー!
 ●逆光――馨(きょう)の母、颯子(さつこ)の再婚相手の早良木将紀は、不慮の事故で他界した父親の大学時代の友人で、馨も良く知る四歳年上の皇紀(こうき)の父でもあった。しかし、五年振りに再会した兄となる皇紀は、馨がかつて憧れを抱いていた凛々しく優しかった姿とは対照的な刺々しい印象の青年に変わり果てていた。思春期に兄と弟という立場で新しい家庭を築いていく二人を巡る物語。
 人気作家、鷲尾滋瑠の単行本未収録の二作品が遂に電子書籍で待望の復刻!
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

目次

秋霖の賦
逆光

抄録

「……」
 紗那王が拓馬の背に回した腕に力を込め、肩に顔を埋める。自分を想うあまりに抱こうとしなかった拓馬の優しく真摯な想いがたまらなく嬉しかった。
「おまえを抱いてもいいか?」
 拓馬は紗那王を抱き締めたまま、改めて尋ねた。
「同情や哀れみでならいやだ。私にだってそのくらいの自尊心はあるから」
 紗那王が答える。
「お仕置きは辛いけど、躰の痛みはその時だけ我慢をすればいい。でも、心の傷は癒せないから」
 紗那王はゆっくりと顔を上げ、拓馬から少し体を離した。そうして拓馬を見つめ、何かを噛み締めるようにゆっくりと瞬きをした。  美しい瞳に二人の拓馬が映る。澄んだ鳶色の瞳にはそれまで見せたようなか弱さも、怯えの色も浮んではいなかった。むしろ、凛とした強い意志すら感じられた。
 紗那王の精神の強さを知り、拓馬はふっと自嘲的な笑みを浮かべた。彼は決して女々しい少年ではなかったのだ。
「本当はおまえを抱きたかったのだと言ったら? おまえを私のものにしたかったと…」
 白磁の頬に触れ、拓馬が口を開く。それは拓馬が否定し続けてきた、まぎれもない本心だった。
「拓馬さま…」
 鳶色の瞳がみるみるうちに潤み、長い睫に涙が絡みつく。瞼を閉じると滴が頬を滑った。
「拓馬さま!」
 紗那王は自分から拓馬の首にしがみつき、口唇に己の赤い口唇を押し付けた。返事の代わりに、拓馬は華奢な躰をしっかりと抱き締めた。
 そのまま二人は、もつれ合うように畳に倒れ込み、抱き合ったまま互いの口唇を貪りあった。
「ん…」
 口唇を吸い、舌を絡め、鼻からの息を弾ませて、口付けが齎す緩い陶酔感を心ゆくまで味わう。僅かに口唇を離すと唾液の糸が離すまいとするかのように二人を繋げた。
 心の底から熱い想いが沸き上がって来る。接吻がこんなにも身も心も熱くするものだとは知らなかったと、拓馬は充たされる思いで恍惚した。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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