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和書>小説・ノンフィクションボーイズラブ小説年の差

キンダガーデン・ラヴ

キンダガーデン・ラヴ


発行: ぶんか社
レーベル: ぶんか社BLノベル
価格:400pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★☆☆2
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解説

 妻に先立たれて1年半、今年4歳になる娘、真紀の幼稚園送り迎えを完璧にこなすには十川(そがわ)は忙しすぎた。そんな選択の自由など端から無い十川に救いの手を差し伸べたのが榊(さかき)だったのだが、その代わりに榊から要求されていたことは……。真面目一筋の人生が榊と出会って見事に転覆……。
「神様、俺は何か間違ったことをしでかしたのでしょうか? 反省しないけどね!」
※こちらの作品にはイラストが収録されていません。

抄録

「あ、あの…実は…もう」
「…もう?」
「うちの娘を…お宅に預かってもらわなくても…済むかと」
「……」
 榊は何も言わない。構わず俺は続けた。
「ずっと調子が悪かった母親が、全快したんですよ。だからこれからは、母が真紀のお迎えをしてくれることになったんです。あの、榊さんにはお世話になって…本当に助かりました。今まで、ありがとうございました。」
 深々と頭を下げる。俺は言うべき事は全部言ったはずだ。しかし真紀の手を握っている掌が、妙に汗ばんでいる気がする。全身からも、汗がだらだら流れ出した。
「そう…ですか」
 榊が目を伏せ、呟いた。その一言で、俺の身体の異様なまでの緊張も解けた。
「いえ、俺の方は、全然構わなかったんですよ。…でも、おばあさんがお迎えに来てくださるのなら、真紀ちゃんもその方がいいんだろうし…」
「真紀、康太くんのパパの方がいい!」
 娘の爆弾発言。こっ、この…面食いがぁ!! その場にいたお母さま方も苦笑しているぞ。幼くても女心には変わりはない、という良い見本なのだな。
「真紀、そんなワガママ言っちゃダメだ。これからはパパがお迎えに来られない時は、おばあちゃんが来てくれるんだから…おばあちゃんにそんな事、絶対言っちゃダメだぞ」
 父親らしく、たしなめてみる。娘は口を尖らせ、頬を膨らましたまま黙り込む。なんだか俺は、自分が悪い事をしているような気になってしまった。
「でも、お母さんの病気、良くなったんですね。おめでとうございます」
 榊に笑顔でそう言われ、俺もつられて口元を緩める。どこから見ても、立派な社交辞令、他人行儀ぶりだった。
「あ、そういえばさっき…」
 榊が、何かをふと思い出したようだった。
「なんですか?」
「園長先生が、話があるって…。十川さんを探してらしたなぁ」
「え、そうなんですか?!」
「ええ。俺も呼ばれてたんですけど…これから園長室に行ってみます?」
「あ、はい…」
 俺は榊と二人で、園舎の中へ入って行った。園長の話とは一体、なんだろう? 俺がプロのシッターを頼まずに、榊に娘の事を頼んだのが、何かまずかったのだろうか…?
 外とはうって変わり、園舎の中はひんやりとしている。心地良い涼しさだ。
 ところが前を歩いていた榊は突然、2階にあるもも組の教室のドアを開け、中へ入った。
「ちょっ…榊くん、そこ園長室じゃあ…」
 俺があとをついて、彼を引き戻そうとした…その刹那、腕を思い切り掴まれ、俺までもが教室に引きずり込まれた。
「さ、榊くんっ?!」
 教室のドアをピシャッと閉め切られ、突然貪られるような乱暴なキスをされる。
「むっ……う、うぅ!」
 咄嗟の事で驚いた俺は、捩じ切るように身体を離す。
「ばっ…何やってんだ?! 俺達はえ、園長室に行かなくちゃ…」
「バーカ。んなの、嘘に決まってんだろ」
「………!!」
「なに、あんた…俺に娘さんのお迎えしなくてもいいって…。それ、俺らのこーゆう関係もチャラにしようって…そゆこと? あー?」
 …て、さっきまでの態度と、まるで違うじゃんか! なんでいきなり、そんな地回りのヤクザみたいな態度になるんだよ?!
「だ、だって…もともとアレは、取引だろう? ともかく俺はもう、きみに面倒かけなくても…」
「だから誰が面倒だって言ったよ?!」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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