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双子座は背徳の巡り逢い

双子座は背徳の巡り逢い


発行: イースト・プレス
レーベル: アズ・ノベルズ
価格:850pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆9
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解説

 急逝した双子の兄、航の足跡を辿っていたライターの翔は、隠れ家のようなバー、ムスクローズに行き着く。そこは元議員秘書の柴崎がオーナーを務める店。柴崎と航は恋人同士だった……? 二人の関係を探るうち、翔は柴崎の強引でありながら憂いを秘めた魅力にからめ捕られていく。同じ頃、翔は偶然にもある政治資金疑惑の取材をすることに……。兄の秘密とは……柴崎と事件の関わりとは……。闇を孕むスキャンダラスLOVE★
※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

目次

双子座は背徳の巡り逢い

抄録

 その背中を睨みつけるようにして、翔も無言のまま階段を上っていった。
 前に来た時に通されたリビングではなく、廊下の奥の十畳あまりの部屋へ柴崎は入った。
 普段、書斎として使っている部屋のようで、窓際にどっしりとした両(りょう)袖(そで)机とハイバックチェアが置かれ、ぎっしりと本が詰まった書棚の横にもう一つドアがある。
 部屋の中央に置かれたソファに脱いだ三つ揃いスーツの上着を放り投げると、柴崎はネクタイを弛めながら翔を振り向いた。
「君の部屋が荒らされたって? 俺がやったと言うのか?」
「…ほ、他に誰がいるんですか!?」
 眇(すが)められた目の鋭さに気(け)圧(お)され、翔は思わず口ごもった。
「それで? 何を盗られたんだ」
「それはこっちのセリフです。僕の部屋で、いったい何を探したんです!?」
 ベストのボタンを外しながら、柴崎は微かに肩を竦(すく)めた。
「悪いが、それは俺じゃない」
「今さら惚けないでください!」
 雨に濡(ぬ)れた仔(こ)犬(いぬ)のように疲れて落ち込んでいた翔を、生田緑地へ連れていって癒してくれたのも、もしかしたら翔の部屋を知るための手段に過ぎなかったのだろうか。
 そう思うと、胸の奥が切り裂かれたように痛んだ。
「別に惚けてはいない。俺だったら、一目で忍び込まれたと分かるようなヘタは打たない」
 しれっとした顔で言い放った柴崎を、翔は怒りと哀しみを綯(な)い交ぜにして見つめた。
「もっとも、俺が自分で行くことはほとんどないが」
「…わ、航の部屋に入り込んでたじゃないですか!」
「そうだったな」と低く含み笑うと、柴崎は翔の方へ歩み寄った。
 翔が反射的に後(あと)退(ずさ)ると、背中がドアにぶつかってしまった。
 そのドアに手をつき、柴崎が覆い被さってくる。
「あれは不覚だった……」
 半ば戯(おど)けるように囁いた柴崎の顔がさらに近づいてくる。
 思わず顔を背けようとしたが、顎を掴まれ唇が重なってきた。
 柴崎の唇は温かく、わずかにアルコールの匂いを残していた。
 引き結んだままの翔の唇を解すように啄(ついば)み、下唇を唇で挟んで食(は)むように愛(あい)撫(ぶ)する。
 舌先で唇の合わせ目をなぞるようにされると、身体の奥がじわりと熱くなる気がした。
 流されまいともがいた翔を、柴崎の腕がしっかりと抱え込む。
 背中に回された手の温もりが、翔の体温をさらに上げていくようだった。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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