マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションボーイズラブ小説リーマン

俺に胸を貸しやがれ【イラスト入り】

俺に胸を貸しやがれ【イラスト入り】


発行: リブレ
レーベル: ビーボーイノベルズ シリーズ: 俺の胸で泣け
価格:850pt
形式:MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★☆☆☆2
◆レビューを書く

¥0サンプル
購入する


解説

 誰もが虜になる美貌の持ち主・丸山は大人しい外見を裏切って男らしく真っ直ぐな性格。仕事でゴルフコンペに参加しなければならなくなった丸山は、完璧すぎて苦手な後輩・橘に教わることになってしまう。何かと絡んでくる彼に怒りを覚えていたが、唇を奪われ、強引に見えても実は真摯な橘の想いを知り、少しずつ丸山の心は揺れて!? リーマンBLの最高峰・愁堂れなが描く、エリート達の不器用で熱い恋! 丸山の親友カップル編ショートあり!!

※ 本作品はイラスト入りです。電子書籍化して配信するにあたり一部単行本と異なる仕様がございます。

目次

俺に胸を貸しやがれ
memories

抄録

「壁、薄いんやな」
「ここまで筒抜けだとは、驚きましたね」
 独り言のつもりで言った言葉に橘はきっちり返事をしたあと、もう一度俺に、
「水、いりませんか?」
 と尋ねてきた。
「だから、いらんて」
「遠慮だったらする必要はないですよ」
「遠慮やない」
 意地になってそう言いはしたものの、実際飲みすぎたせいで水を飲みたい気持ちはあった。だが今更『やっぱり飲みたい』というのも癪で、もう我慢して寝てしまおうと俺は、目の前にあったベッドに潜り込み、唐突かと思いつつも一応声はかけてから布団を被った。
「そしたら、お休み」
「…………」
 視界を布団に塞がれる直前、橘の呆れた顔が過ぎった。呆れられようが意地は意地だ、と目を閉じた俺の耳に、隣の部屋から佐久間の声が響いてきた。
『四宮? 無視しないでくれよ。怒ってるのか?』
『…………』
 話しかけられた四宮は、酔っぱらって寝てしまったのか、はたまた本当に佐久間を無視しているのか、声は少しも聞こえてこない。
『四宮、なあ』
 焦れた佐久間が四宮の名を呼んだ次の瞬間、どさっという音と共に佐久間の、
『うわっ』
 という焦った声が響いてきて、何事だと俺は思わず耳をそばだててしまった。
『おい……っ……よせよ……っ……四宮……っ』
 どたどたと二人がもつれ合っているような音がしたあと、佐久間の、
『ん……っ……』
 という抑えた声が響く。
「……え?」
 まさか、と思った俺の耳に、ギシ、と、どう聞いてもベッドが軋んでいるとしか思えない音が響いてきた。
「……うそやろ……」
 まさかあの二人、同じロッジに俺も橘もいるというのに、不埒な行為をし始めたのか? と、俺は驚いたあまり上掛けから顔を出したのだが、その俺の目の前に、
「はい」
 という声と共にエビアンのボトルが差し出された。
「橘……」
「喉、渇いてるんでしょう?」
 ペットボトルを差し出してきたのは橘だった。にやっと笑った顔が憎らしいと、俺は思わず悪態をつこうとしたのだが、そのとき隣室より佐久間の、なんというか――喘いでいるとしかいいようのない声がして、俺の意識を攫っていった。
『駄目だ……っ……やめ……っ……四宮……っ』
「なっ」
 これはどう聞いても、『あの最中』の声だ。あいつら、時と場所を選べよ、と動揺していた俺は、寝ていたベッドが軋んだのにぎょっとし、振り返った。
「このロッジ、寝室は壁で仕切られてますけど、梁の上は開いている造りだって説明しておくべきでしたかね」
 軋みの原因は、橘が俺のベッドに腰を下ろしたせいだった。
「なんやて?」
 彼の告げた言葉にはっとし天井を見上げると、確かに梁の上の部分に壁はない。
「もともとファミリー用ですから」
 別に建材をケチったわけじゃないですよ、と橘はにっこりと微笑んだのだが、そのときまた、そんな造りになっているとは露知らぬ佐久間の、切羽詰まった声が響いてきた。

*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

この本を読んだ人は、こんな本も読んでいます

形式

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。